九坂の二つの顔!
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イナズマジャパンは無事、FFIV2の予選第二回戦・ビッグウェイブス戦に勝利した。井吹宗正と瞬木隼人が必殺技を発動させたり、野咲さくらが神童拓人の神のタクトFI(ファイアイリュージョン)についていけるプレーをするなど様々な発見ばかりだ。さすがの神童もこのチームを少し見直さねばと思うようになってきた。
(次は準々決勝……アジア予選突破まであと三つ。絶対行くぞ……世界のフィールドに!)
宿舎に貼られているトーナメント表を見てそう決意した松風天馬は拳を強く握ると、テーブル席で資料を整理している円堂瑞貴の元へ駆け寄る。
「瑞貴さん! 明日の練習のことなんですが!」
キャプテンとして、天馬は積極的に練習メニューへの意見も出すようになった。
☆☆☆☆☆
今日の練習は珍しく黒岩流星も水川みのりもベンチにおり、瑞貴と空野葵もベンチのそばから練習前の号令をかける天馬やみんなの様子を眺めている。
「みんな! 今日もがんばって練習だ!」
「「「「「はい!」」」」」
「二試合終わって、みんなもだいぶサッカーに慣れたと思う。そこで今日は、もっと実践的な練習をする」
「実践的?」
「オフェンスとディフェンスに分かれて、試合を想定してやるんだ。ただボールを蹴るだけじゃない、自分がどこに動くべきかそういうことも考えながらやるんだ」
首を傾げる皆帆和人の質問に天馬はそう答えた。試合では突然のことでも対処できる力と実力が必要なのだ。次に天馬は神童に声をかける。
「神童さんは、ディフェンスに入ってください」
「わかった」
「さくらと九坂と俺はFWの瞬木たちと一緒に攻撃だ」
「任せて!」
「よし! それじゃあ始めよう!」
天馬にさくらは返事をして瞬木は気を引き締めるが、九坂隆二だけは先ほどから後頭部に両手を当てていつもの調子である。
そしてフィールドではオフェンスとディフェンスが分かれてポジションに着く。ディフェンスの中でも最後の砦であるゴールを守るGK・井吹宗正は不敵に笑う。
「全部止めてやる……!」
「いくぞー! 瞬木!」
開始の合図と共に天馬が横にボールを蹴ると瞬木がそれを取りに行き、さっそく鉄角真が走り出した。
「いかせるか!」
「っ! 野咲さん!」
鉄角のマークを瞬木は身軽なフットワークでかわし、さくらにパスを出す。それをさくらは空中で回転したあと足を伸ばしてボールを取った。だがそこに皆帆が駆け寄る。
「もらった!」
「はっ!」
「なっ!?」
「いいぞーさくらー! 瞬木もナイスパスだ!」
軽やかにボールを操って皆帆を突破した。それに天馬は声を上げ、横に走る瞬木にも親指を立てた。
(もっともっとうまくなってやる!)
前回の試合でサッカーに対する見方もだいぶ変わって来たせいか、さくらのやる気は今まで以上にも見える。
「キャプテン!」
天馬に出すときもとてもいい表情をしている。絶好調なさくらの様子に葵もみのりに話しかける。
「さくらさん、変わりましたね。もともと元気だったけど、今はなんだかイキイキしてるっていうか」
「そうね……」
「さくらちゃんの練習メニュー、少し改善してみようかな」
「…………」
瑞貴が練習を見ながらデータ収集している間、黒岩がベンチから立ち上がってその場から去って行くと、それに気づいたみのりが追いかけて行った。
みのりが黒岩に付き従うのはいつものことだが、やはりドライな雰囲気に葵は寂しさを覚えて顔をうつむける。
「…………」
「葵ちゃん?」
「私、もっと水川さんと仲良くなりたいのに」
「その心意気で充分だと思うよ」
「えっ?」
「サッカーと同じ。他人と接するにはまずは声をかけることから始めないと、一歩も前に進めないからね」
「はい!」
ニコッと笑う瑞貴に葵は笑顔で頷くと、再びマネージャー業務に集中するためフィールドを見やる。
(次は準々決勝……アジア予選突破まであと三つ。絶対行くぞ……世界のフィールドに!)
宿舎に貼られているトーナメント表を見てそう決意した松風天馬は拳を強く握ると、テーブル席で資料を整理している円堂瑞貴の元へ駆け寄る。
「瑞貴さん! 明日の練習のことなんですが!」
キャプテンとして、天馬は積極的に練習メニューへの意見も出すようになった。
☆☆☆☆☆
今日の練習は珍しく黒岩流星も水川みのりもベンチにおり、瑞貴と空野葵もベンチのそばから練習前の号令をかける天馬やみんなの様子を眺めている。
「みんな! 今日もがんばって練習だ!」
「「「「「はい!」」」」」
「二試合終わって、みんなもだいぶサッカーに慣れたと思う。そこで今日は、もっと実践的な練習をする」
「実践的?」
「オフェンスとディフェンスに分かれて、試合を想定してやるんだ。ただボールを蹴るだけじゃない、自分がどこに動くべきかそういうことも考えながらやるんだ」
首を傾げる皆帆和人の質問に天馬はそう答えた。試合では突然のことでも対処できる力と実力が必要なのだ。次に天馬は神童に声をかける。
「神童さんは、ディフェンスに入ってください」
「わかった」
「さくらと九坂と俺はFWの瞬木たちと一緒に攻撃だ」
「任せて!」
「よし! それじゃあ始めよう!」
天馬にさくらは返事をして瞬木は気を引き締めるが、九坂隆二だけは先ほどから後頭部に両手を当てていつもの調子である。
そしてフィールドではオフェンスとディフェンスが分かれてポジションに着く。ディフェンスの中でも最後の砦であるゴールを守るGK・井吹宗正は不敵に笑う。
「全部止めてやる……!」
「いくぞー! 瞬木!」
開始の合図と共に天馬が横にボールを蹴ると瞬木がそれを取りに行き、さっそく鉄角真が走り出した。
「いかせるか!」
「っ! 野咲さん!」
鉄角のマークを瞬木は身軽なフットワークでかわし、さくらにパスを出す。それをさくらは空中で回転したあと足を伸ばしてボールを取った。だがそこに皆帆が駆け寄る。
「もらった!」
「はっ!」
「なっ!?」
「いいぞーさくらー! 瞬木もナイスパスだ!」
軽やかにボールを操って皆帆を突破した。それに天馬は声を上げ、横に走る瞬木にも親指を立てた。
(もっともっとうまくなってやる!)
前回の試合でサッカーに対する見方もだいぶ変わって来たせいか、さくらのやる気は今まで以上にも見える。
「キャプテン!」
天馬に出すときもとてもいい表情をしている。絶好調なさくらの様子に葵もみのりに話しかける。
「さくらさん、変わりましたね。もともと元気だったけど、今はなんだかイキイキしてるっていうか」
「そうね……」
「さくらちゃんの練習メニュー、少し改善してみようかな」
「…………」
瑞貴が練習を見ながらデータ収集している間、黒岩がベンチから立ち上がってその場から去って行くと、それに気づいたみのりが追いかけて行った。
みのりが黒岩に付き従うのはいつものことだが、やはりドライな雰囲気に葵は寂しさを覚えて顔をうつむける。
「…………」
「葵ちゃん?」
「私、もっと水川さんと仲良くなりたいのに」
「その心意気で充分だと思うよ」
「えっ?」
「サッカーと同じ。他人と接するにはまずは声をかけることから始めないと、一歩も前に進めないからね」
「はい!」
ニコッと笑う瑞貴に葵は笑顔で頷くと、再びマネージャー業務に集中するためフィールドを見やる。