チームの中の敵!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「敵にパスしてどうすんだよ!」
「そ、そんなつもりじゃ……」
「お前、敵と味方を間違えているんじゃないのか!?」
「私は…ただ……――っ!」
ハッとしたさくらが周りを見ると、鉄角だけじゃなく九坂も皆帆も真名部も自分を見る目が厳しい。それに居心地の悪さを感じたさくら。
「どうしたの?」
「えっ」
「サッカーって楽しいはずなのに……なんか、苦しそう」
「っ! 何言ってるの、キャプテン? 私が苦しんでいるように見える?」
「……思い過ごしならいいんだ」
そう言って笑った天馬はポジションに戻って行く。見破られると思っていなかったさくらは、眉を下げてふと昔のことを思い出した。
――とある新体操の大会で、さくらは惜しくも二位という結果を出してしまった。それでも充分誇る成績のはずなのに、両親はそれを認めることはなかった。
『今日の演技はどうしたんだ? 負けるような相手じゃなかっただろ』
『…………』
『このメダルは飾らないようにしましょうね』
――家に飾られてあるのは全て大会で一位を取ったトロフィーやメダルだけ。しかし二位を取ったメダルは飾られることはなかった。
ドリブルしながらさくらは天馬の言葉を否定した。新体操で一位になるのも、サッカーの中で自分が一番輝くのも、どちらも一番を取ることだから――それが当たり前であり、両親がそれしか認めないからだ。
(私は……苦しんでなんか、いない!)
「隙だらけだ!」
「あっ!」
考えごとのせいでプレーが乱れているのか、スクィドにアッサリとボールを奪われてしまった。
そしてスクィドがボールを送った先は前線にいるマーシャ。彼女は真名部のディフェンスを振り切り、コールへとパスを回す。
「コール!」
「ここで突き放す!」
「いかせるか!」
「お前たちごときに、やられるものか!」
コールは神童のディフェンスをかわし、井吹のいるゴールへと向かって行く。このままではさらなる追加点を入れられてしまう。
「っ!」
《これは決定的だ――っ!! イナズマジャパン、ゴールを許してしまうのか――っ!?》
「神童……――クッ!」
尚もあきらめずコールへ食いかかろうとする神童の姿に、井吹は苛立ちを覚える。だが、その間にコールは必殺技の体勢に入った。
「メガロドン!」
「ゴールは俺が守る! うおおおっ! ワイルドダンク!」
跳び上がった井吹がみなぎるパワーを右手に集中させ、フィールドに巨大な手形が残るほどのパワーを叩きつけ、ついにシュートを止めることができた。
「やった!」
「井吹!」
「!」
「よっしゃー!」
ついにシュートを止めただけでなく必殺技を発動させた井吹。天馬も剣城も嬉しそうに声をあげ、神童は目を瞬き、井吹は足でボールを抑えると右拳を真っ直ぐ上に向けてガッツポーズした。
《止めた――っ!! イナズマジャパンのGK・井吹、必殺技・ワイルドダンクでビッグウェイブスの追加点を防いだ――っ!!》
「クッ!」
2点も入れれたので止められるとは思っていなかったのか、コールは悔しそうに歯を食いしばった。
「どうだ! 見たか、神童!」
「……キーパーなら当然だ」
「チッ!」
さも当たり前と言う神童は背を向けた。その表情は全然変わらないので井吹は舌打ちをするが……。
「お前、スゴいな!」
「えっ?」
「君のパーソナルデータを、アップデートしなければなりません」
「僕にはわかっていたよ。君ならできるってね」
「……フッ」
鉄角と真名部と皆帆が集まって称賛の言葉を向ける。それに井吹は最初驚いたものの、目を閉じて口角を上げた。
「井吹!」
「!」
「ゴールは任せたよ、キーパー!」
「ああ!」
キャプテンの天馬が親指を立てて笑顔を向けて叫ぶ。隣にいる剣城も笑っているので、井吹はしっかりと返事をした。
「必殺技か……見てろ、俺だって!」
(このままじゃ……私……!)
必殺技をついに出した井吹に、瞬木は負けられないなと言うように笑った。しかし対してさくらは焦りを覚えていた。
まるでチームの中にも敵がいるような状況のイナズマジャパン、果たして逆転となるのか――!?
☆コーチの 今日の格言☆
サッカーは喜びも悔しさも共に分かち合えるチームで戦う競技
以上!!
「そ、そんなつもりじゃ……」
「お前、敵と味方を間違えているんじゃないのか!?」
「私は…ただ……――っ!」
ハッとしたさくらが周りを見ると、鉄角だけじゃなく九坂も皆帆も真名部も自分を見る目が厳しい。それに居心地の悪さを感じたさくら。
「どうしたの?」
「えっ」
「サッカーって楽しいはずなのに……なんか、苦しそう」
「っ! 何言ってるの、キャプテン? 私が苦しんでいるように見える?」
「……思い過ごしならいいんだ」
そう言って笑った天馬はポジションに戻って行く。見破られると思っていなかったさくらは、眉を下げてふと昔のことを思い出した。
――とある新体操の大会で、さくらは惜しくも二位という結果を出してしまった。それでも充分誇る成績のはずなのに、両親はそれを認めることはなかった。
『今日の演技はどうしたんだ? 負けるような相手じゃなかっただろ』
『…………』
『このメダルは飾らないようにしましょうね』
――家に飾られてあるのは全て大会で一位を取ったトロフィーやメダルだけ。しかし二位を取ったメダルは飾られることはなかった。
ドリブルしながらさくらは天馬の言葉を否定した。新体操で一位になるのも、サッカーの中で自分が一番輝くのも、どちらも一番を取ることだから――それが当たり前であり、両親がそれしか認めないからだ。
(私は……苦しんでなんか、いない!)
「隙だらけだ!」
「あっ!」
考えごとのせいでプレーが乱れているのか、スクィドにアッサリとボールを奪われてしまった。
そしてスクィドがボールを送った先は前線にいるマーシャ。彼女は真名部のディフェンスを振り切り、コールへとパスを回す。
「コール!」
「ここで突き放す!」
「いかせるか!」
「お前たちごときに、やられるものか!」
コールは神童のディフェンスをかわし、井吹のいるゴールへと向かって行く。このままではさらなる追加点を入れられてしまう。
「っ!」
《これは決定的だ――っ!! イナズマジャパン、ゴールを許してしまうのか――っ!?》
「神童……――クッ!」
尚もあきらめずコールへ食いかかろうとする神童の姿に、井吹は苛立ちを覚える。だが、その間にコールは必殺技の体勢に入った。
「メガロドン!」
「ゴールは俺が守る! うおおおっ! ワイルドダンク!」
跳び上がった井吹がみなぎるパワーを右手に集中させ、フィールドに巨大な手形が残るほどのパワーを叩きつけ、ついにシュートを止めることができた。
「やった!」
「井吹!」
「!」
「よっしゃー!」
ついにシュートを止めただけでなく必殺技を発動させた井吹。天馬も剣城も嬉しそうに声をあげ、神童は目を瞬き、井吹は足でボールを抑えると右拳を真っ直ぐ上に向けてガッツポーズした。
《止めた――っ!! イナズマジャパンのGK・井吹、必殺技・ワイルドダンクでビッグウェイブスの追加点を防いだ――っ!!》
「クッ!」
2点も入れれたので止められるとは思っていなかったのか、コールは悔しそうに歯を食いしばった。
「どうだ! 見たか、神童!」
「……キーパーなら当然だ」
「チッ!」
さも当たり前と言う神童は背を向けた。その表情は全然変わらないので井吹は舌打ちをするが……。
「お前、スゴいな!」
「えっ?」
「君のパーソナルデータを、アップデートしなければなりません」
「僕にはわかっていたよ。君ならできるってね」
「……フッ」
鉄角と真名部と皆帆が集まって称賛の言葉を向ける。それに井吹は最初驚いたものの、目を閉じて口角を上げた。
「井吹!」
「!」
「ゴールは任せたよ、キーパー!」
「ああ!」
キャプテンの天馬が親指を立てて笑顔を向けて叫ぶ。隣にいる剣城も笑っているので、井吹はしっかりと返事をした。
「必殺技か……見てろ、俺だって!」
(このままじゃ……私……!)
必殺技をついに出した井吹に、瞬木は負けられないなと言うように笑った。しかし対してさくらは焦りを覚えていた。
まるでチームの中にも敵がいるような状況のイナズマジャパン、果たして逆転となるのか――!?
☆コーチの 今日の格言☆
サッカーは喜びも悔しさも共に分かち合えるチームで戦う競技
以上!!