イナズマジャパン脱退試験!
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FFIV2のアジア予選第一回戦に勝ち抜いたイナズマジャパン。しかし翌日からの練習には松風天馬、剣城京介、神童拓人、瞬木隼人、野咲さくら以外のメンバーは練習に参加しなかった。
理由は入団契約で、『一回戦を突破すればそのあとは試合まで自由にしていい』ということ。そのせいで他のメンバーは練習に参加せず各々自由にしていた。それを決定したのは監督・黒岩流星、そしてコーチ・円堂瑞貴も了承しているためますます雷門出身の三人は二人の意図が読めず、特に神童は不信感を抱いていた。
しかし、天馬が黒岩の指示で練習に不参加のメンバーにメールを送ると、翌日にはグラウンドに全員が集まっていた。そこで黒岩の口から飛んでもないことが告げられる。
「ではこれより、イナズマジャパン脱退試験を行う。パスした者はチームからの脱退を許そう。もちろん、入団時の契約は果たす」
「っ!?」
「監督、本気ですか!?」
「想像できるか? ――この試験が終わる頃は誰一人として抜けたいと思う者がいなくなると」
黒岩がニヤリと口をの端を上げて告げた言葉は、もちろん剣城や神童たちにとって信じられないし想像ができなかった。
「どういうこと?」
「わからない……」
空野葵も疑問に思っているが、天馬はただ黒岩の指示に従って集めただけなので詳細は聞いていなかった。
「井上、手配は」
「万事滞りなく」
「…………」
様子を見る限り瑞貴もこの脱退試験に異論はないようだ。それがますます神童にとって不可解に思える。
(瑞貴さん……俺には、あなたの行動が理解できない)
素人のメンバーを日本代表に選んだこと、ムチャクチャな指示を出す黒岩に従っていること、そして本来就任予定だったコーチを差し置いて日本代表のコーチになったこと……神童にとって今の瑞貴は謎だらけだった。
――当然普段グラウンドで行われる練習は中止。イナズマジャパンのメンバーは時間までにジャージに着替え、シーサイドスタジアムのエントランスで待機することになった。
「監督、何を考えてるのかな? これじゃ、『辞めていい』って言っているようにしか聞こえない」
「「「「「…………」」」」」
さくらの思うことは恐らくチーム全員が同じ気持ちだ。少し前のことを思い出す。
☆☆☆☆☆
――脱退試験を行うと告げたあと、続けて黒岩の口から脱退試験の内容が発表される。
『試験の内容はPK戦だ』
『PK戦?』
『キーパーと一対一で対面して、ゴールを狙うことだよ』
『へ~。なんか簡単そうですね』
サッカー用語には疎いさくらに瑞貴が説明すると、特に難しいことじゃないなとさくらは思った。
『シュートは五本。全てを外せば試験をパスした者とみなす』
『監督! シュートを決めたらの間違いじゃないんですか?』
『言った通りだ』
『「入れる」ではなく「外す」……?』
『おかしな試験だね』
通常PKはシュートを決めたら得点となり、外したら当然得点は入らない。なので逆じゃないかと天馬が問いかけるが黒岩は言葉通りだと言う。まるで真逆のルールに真名部陣一郎も皆帆和人も不思議に思った。
次いで当然ながらPKとなればGKは必要不可欠だ。イナズマジャパンのGKは井吹宗正だが、彼がシュートすることになれば他の誰かがGKをやることになるので、天馬は黒岩に尋ねる。
『キーパーは誰がやるんですか?』
『必要ない』
『『ええっ!?』』
まさかのGKナシときたので天馬と葵は驚きの声を上げる。指名されると思っていた井吹もまた目を見開いた。
『キーパーナシでPK……!?』
『何それ? ちょっと簡単過ぎません?』
『失敗する方が難しいよね』
『――簡単だと思うか?』
ゴールは大きいとはいえ、わざとボールを大きく蹴ったり別方向に蹴ればゴールに入らない。入れない方法はいくらでもあるので、さくらも皆帆もますます不思議に思うと、黒岩は意味深に言ったので真名部が問いかける。
『違うんですか?』
『一つだけお前たちに言っておく。お前たちが「簡単だ」と言うこの試験を、もしクリアできなかった場合――イナズマジャパンとしての、本格的な特訓を受け入れてもらう』
『当然、今までみたいな練習不参加はできないからね。私が作ったメニューをこなしてもらうよ』
『ハァ……』
黒岩の言葉に付け加えるように瑞貴は言うと、九坂隆二は力のない返事をする。
『もちろん、イナズマジャパンに居続けたい者は受ける必要はない。各自自分の考えで行動するように。試験は三十分後、シーサイドスタジアムで行う。――以上だ』
理由は入団契約で、『一回戦を突破すればそのあとは試合まで自由にしていい』ということ。そのせいで他のメンバーは練習に参加せず各々自由にしていた。それを決定したのは監督・黒岩流星、そしてコーチ・円堂瑞貴も了承しているためますます雷門出身の三人は二人の意図が読めず、特に神童は不信感を抱いていた。
しかし、天馬が黒岩の指示で練習に不参加のメンバーにメールを送ると、翌日にはグラウンドに全員が集まっていた。そこで黒岩の口から飛んでもないことが告げられる。
「ではこれより、イナズマジャパン脱退試験を行う。パスした者はチームからの脱退を許そう。もちろん、入団時の契約は果たす」
「っ!?」
「監督、本気ですか!?」
「想像できるか? ――この試験が終わる頃は誰一人として抜けたいと思う者がいなくなると」
黒岩がニヤリと口をの端を上げて告げた言葉は、もちろん剣城や神童たちにとって信じられないし想像ができなかった。
「どういうこと?」
「わからない……」
空野葵も疑問に思っているが、天馬はただ黒岩の指示に従って集めただけなので詳細は聞いていなかった。
「井上、手配は」
「万事滞りなく」
「…………」
様子を見る限り瑞貴もこの脱退試験に異論はないようだ。それがますます神童にとって不可解に思える。
(瑞貴さん……俺には、あなたの行動が理解できない)
素人のメンバーを日本代表に選んだこと、ムチャクチャな指示を出す黒岩に従っていること、そして本来就任予定だったコーチを差し置いて日本代表のコーチになったこと……神童にとって今の瑞貴は謎だらけだった。
――当然普段グラウンドで行われる練習は中止。イナズマジャパンのメンバーは時間までにジャージに着替え、シーサイドスタジアムのエントランスで待機することになった。
「監督、何を考えてるのかな? これじゃ、『辞めていい』って言っているようにしか聞こえない」
「「「「「…………」」」」」
さくらの思うことは恐らくチーム全員が同じ気持ちだ。少し前のことを思い出す。
☆☆☆☆☆
――脱退試験を行うと告げたあと、続けて黒岩の口から脱退試験の内容が発表される。
『試験の内容はPK戦だ』
『PK戦?』
『キーパーと一対一で対面して、ゴールを狙うことだよ』
『へ~。なんか簡単そうですね』
サッカー用語には疎いさくらに瑞貴が説明すると、特に難しいことじゃないなとさくらは思った。
『シュートは五本。全てを外せば試験をパスした者とみなす』
『監督! シュートを決めたらの間違いじゃないんですか?』
『言った通りだ』
『「入れる」ではなく「外す」……?』
『おかしな試験だね』
通常PKはシュートを決めたら得点となり、外したら当然得点は入らない。なので逆じゃないかと天馬が問いかけるが黒岩は言葉通りだと言う。まるで真逆のルールに真名部陣一郎も皆帆和人も不思議に思った。
次いで当然ながらPKとなればGKは必要不可欠だ。イナズマジャパンのGKは井吹宗正だが、彼がシュートすることになれば他の誰かがGKをやることになるので、天馬は黒岩に尋ねる。
『キーパーは誰がやるんですか?』
『必要ない』
『『ええっ!?』』
まさかのGKナシときたので天馬と葵は驚きの声を上げる。指名されると思っていた井吹もまた目を見開いた。
『キーパーナシでPK……!?』
『何それ? ちょっと簡単過ぎません?』
『失敗する方が難しいよね』
『――簡単だと思うか?』
ゴールは大きいとはいえ、わざとボールを大きく蹴ったり別方向に蹴ればゴールに入らない。入れない方法はいくらでもあるので、さくらも皆帆もますます不思議に思うと、黒岩は意味深に言ったので真名部が問いかける。
『違うんですか?』
『一つだけお前たちに言っておく。お前たちが「簡単だ」と言うこの試験を、もしクリアできなかった場合――イナズマジャパンとしての、本格的な特訓を受け入れてもらう』
『当然、今までみたいな練習不参加はできないからね。私が作ったメニューをこなしてもらうよ』
『ハァ……』
黒岩の言葉に付け加えるように瑞貴は言うと、九坂隆二は力のない返事をする。
『もちろん、イナズマジャパンに居続けたい者は受ける必要はない。各自自分の考えで行動するように。試験は三十分後、シーサイドスタジアムで行う。――以上だ』