鬼道有人との再会!
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「アルティメットサンダーは、強力なエネルギーを注ぎ込んだボールを敵陣に蹴り込む、ディフェンス突破に力を発揮する必殺タクティクスだ」
パスを重ねるごとにボールにはエネルギーが蓄積されていき、そのボールを的ディフェンスのド真ん中に蹴り込んで弾き飛ばす。あとはフリーなので別の選手がシュートを決めるのだ。
一見すれば強力な必殺タクティクスだが、現段階のように欠点があると速水が述べる。
「でも、エネルギーが溜まった最後のボールを蹴るのが大変なんです」
「最後の選手には並外れたキック力が必要ということだ」
でなければ神童や倉間のように弾き飛ばされてしまうと三国は言う。
「俺にもっと力があれば……!」
「俺もだ……!」
「倉間も神童もパワーよりテクニックでシュートを決めるタイプだからな」
二人共パワータイプじゃないから仕方ないと三国が諭すと、神童は一人の選手を頭に思い浮かべた。それは倉間も同じだろう。
「剣城……剣城なら、あのボールを蹴ることができるかもしれない」
「悔しいがあいつのパワーは、俺たちより上だからな」
化身も使えるし、一年生ながらも二年生の神童や倉間よりパワーがある剣城京介。確かに可能かもしれないと天馬は思った。
「剣城……」
「でもあいつは来ない」
「!」
「ん~。シードなのにフィフスセクターに楯突いちゃったから、マズいことになってるのかもな~」
天馬の思考を倉間の言葉で中断すると、浜野も両手を後頭部に当てながら言う。
前回の試合以来、練習にも顔を見せない剣城。それを聞いていたい瑞貴は病院のことを思い出していた。
(剣城くんか……)
最初はどこか怪我でもしたと思ったが病室へ向かっていたので、その可能性はないだろう。ただのお見舞いか、フィフスセクター絡みなのかと瑞貴は思った。
☆☆☆☆☆
結局アルティメットサンダーは完成しないまま練習が終わってしまった。部員たちは全員帰ったので瑞貴と円堂と春奈も残りの仕事を終えて帰ろうとしていた。
♪ピリリリリ、ピリリリリ♪
「守、携帯が鳴ってるよ」
「ああ。メールか……――っ!」
「どうしたの?」
「円堂さん?」
「鬼道からだ」
「「ええっ!?」」
円堂が目を見開いたので瑞貴と春奈は不思議に思うと、彼の口から出た名前に今度はこっちが驚いた。まさか今日噂をしていた張本人から連絡が来ると思ってもみない。
「夜に鉄塔広場に来てほしいそうだ。瑞貴、春奈、お前たちはどうする?」
「もちろん行くよ!」
「私もです。兄さんがどうして音信不通になったか知りたいです!」
円堂は二人の決意を確認すると、力強く頷いた。
――鉄塔広場に三人は向かうと、夜景を眺める一つの影があった。十年前とは髪型も変わって服装もスーツだが三人はそのうしろ姿でわかる。相手も足音で気づいて振り向いた。呼び出した主――鬼道だ。
「しばらくだったな。円堂、そして瑞貴」
本来なら喜ぶべき再会も状況がそうはいかない。四人は夜景に体を向けると円堂は鬼道に問いかける。
「鬼道。なんで、帝国学園の監督に?」
「円堂が雷門の監督で瑞貴がコーチなら、俺が帝国の監督になってなんの不思議がある?」
「帝国学園はフィフスセクターの言いなりだと聞いた。鬼道、お前はフィフスセクターの――」
「サッカーは管理する者が必要なのだ。円堂も……瑞貴も直にわかる」
「わかるわけないでしょ! フィフスセクターのせいでどれだけの選手が苦しんでると思ってんの!」
「兄さんがそんなことを言うなんて!」
信じられないと瑞貴と春奈は声を上げるが、鬼道は冷静にスーツのポケットに手を入れると三人に体を向ける。
パスを重ねるごとにボールにはエネルギーが蓄積されていき、そのボールを的ディフェンスのド真ん中に蹴り込んで弾き飛ばす。あとはフリーなので別の選手がシュートを決めるのだ。
一見すれば強力な必殺タクティクスだが、現段階のように欠点があると速水が述べる。
「でも、エネルギーが溜まった最後のボールを蹴るのが大変なんです」
「最後の選手には並外れたキック力が必要ということだ」
でなければ神童や倉間のように弾き飛ばされてしまうと三国は言う。
「俺にもっと力があれば……!」
「俺もだ……!」
「倉間も神童もパワーよりテクニックでシュートを決めるタイプだからな」
二人共パワータイプじゃないから仕方ないと三国が諭すと、神童は一人の選手を頭に思い浮かべた。それは倉間も同じだろう。
「剣城……剣城なら、あのボールを蹴ることができるかもしれない」
「悔しいがあいつのパワーは、俺たちより上だからな」
化身も使えるし、一年生ながらも二年生の神童や倉間よりパワーがある剣城京介。確かに可能かもしれないと天馬は思った。
「剣城……」
「でもあいつは来ない」
「!」
「ん~。シードなのにフィフスセクターに楯突いちゃったから、マズいことになってるのかもな~」
天馬の思考を倉間の言葉で中断すると、浜野も両手を後頭部に当てながら言う。
前回の試合以来、練習にも顔を見せない剣城。それを聞いていたい瑞貴は病院のことを思い出していた。
(剣城くんか……)
最初はどこか怪我でもしたと思ったが病室へ向かっていたので、その可能性はないだろう。ただのお見舞いか、フィフスセクター絡みなのかと瑞貴は思った。
☆☆☆☆☆
結局アルティメットサンダーは完成しないまま練習が終わってしまった。部員たちは全員帰ったので瑞貴と円堂と春奈も残りの仕事を終えて帰ろうとしていた。
♪ピリリリリ、ピリリリリ♪
「守、携帯が鳴ってるよ」
「ああ。メールか……――っ!」
「どうしたの?」
「円堂さん?」
「鬼道からだ」
「「ええっ!?」」
円堂が目を見開いたので瑞貴と春奈は不思議に思うと、彼の口から出た名前に今度はこっちが驚いた。まさか今日噂をしていた張本人から連絡が来ると思ってもみない。
「夜に鉄塔広場に来てほしいそうだ。瑞貴、春奈、お前たちはどうする?」
「もちろん行くよ!」
「私もです。兄さんがどうして音信不通になったか知りたいです!」
円堂は二人の決意を確認すると、力強く頷いた。
――鉄塔広場に三人は向かうと、夜景を眺める一つの影があった。十年前とは髪型も変わって服装もスーツだが三人はそのうしろ姿でわかる。相手も足音で気づいて振り向いた。呼び出した主――鬼道だ。
「しばらくだったな。円堂、そして瑞貴」
本来なら喜ぶべき再会も状況がそうはいかない。四人は夜景に体を向けると円堂は鬼道に問いかける。
「鬼道。なんで、帝国学園の監督に?」
「円堂が雷門の監督で瑞貴がコーチなら、俺が帝国の監督になってなんの不思議がある?」
「帝国学園はフィフスセクターの言いなりだと聞いた。鬼道、お前はフィフスセクターの――」
「サッカーは管理する者が必要なのだ。円堂も……瑞貴も直にわかる」
「わかるわけないでしょ! フィフスセクターのせいでどれだけの選手が苦しんでると思ってんの!」
「兄さんがそんなことを言うなんて!」
信じられないと瑞貴と春奈は声を上げるが、鬼道は冷静にスーツのポケットに手を入れると三人に体を向ける。