チーム結成の謎!
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「やっぱりムリー!」
迫り来るボールの勢いに怖くなり、さくらは頭を抱えて開脚しながら座り込んでしまった。
「「「「…………」」」」
「あんなスゴいボール、怖くて取れない~……」
「キーパーは却下だな」
「ごめんなさい……」
やる気はあったみたいだが、ボールが怖いようじゃGKは務まらないので、半ば予想通りとはいえ神童は呆れた声を上げるとさくらは謝罪した。
「でも、さくらのその体の柔らかさは絶対サッカーに活かせるよ!」
「ホント!? 私、サッカーがんばる!」
「よし、一緒にがんばろう!」
「……フッ」
またさくらが微かに黒い笑みを浮かべていたのを、ベンチから練習を見ていた瑞貴は眉を下げて小さく溜息を吐いた。
(バレバレだな~……。でもま、新体操の動きが武器になるのは間違いないみたい)
瑞貴の手元にあるタブレットに表示されているのはさくらのデータ。そこにはさくらの経歴の他に脚力や俊敏さなどを五画系のグラフで表示してあった。
「俺、相手に取られないドリブルを覚えたい」
「「!」」
瞬木も自分で課題を出して『覚えたい』という意思を見せた。それに神童と共に少し驚いた剣城は、ドリブルを得意とする天馬を親指を立てて指名する。
「ドリブルなら天馬だな」
「小刻みなステップワークを覚えれば、競り合いに強くなるよ!」
「どうすれば、覚えられる?」
「俺がサッカー始めた頃の練習でよければ、やってみる?」
天馬の言う練習方法とは、赤と青の小さなコーンを用意し、順番に交互にジグザグになるようドリブルしていくことだ。
瞬木は早速やってみるものの、小刻みに動くどころか大きいし、さらにドリブルは相変わらずおぼつかない。その様子に神童は片手で頭を抱え、剣城は少し眉を下げる。
「足の速さは認めるが……」
「ドリブルとは到底言えませんね……」
「初めはゆっくり確実に! スピードアップは、慣れてきてからでいいから!」
「わ、わかった!」
天馬の指導のおかげで瞬木はゆっくりだが確実に小刻みに動けるようになったので、天馬は両手を口元に当てて大声で叫ぶ。
「いいぞー! 瞬木ー! その調子!」
「キャプテン、私にも教えて!」
「よし、やろう!」
さくらもドリブル練習に参加し始めた。二人共スポーツ経験者故に運動能力が高く、少しずつコツをつかんでいく。
「野咲の柔軟性と瞬木の俊足は、確かにイナズマジャパンの戦力になりえるだろう。だが、問題は試合に間に合うかどうかだ」
「俺が付きっきりで練習を手伝います!」
「俺も、協力しよう」
両腕を組んで先のことを悩む神童に、天馬と剣城はそう言ったあと顔を見合わせて頷いた。少しでも二人が戦力アップになるよう指導に入る。
(あとは、他のみんなが来てくれれば……!)
タッタッタッタッ――。
走る音が聞こえたので天馬たちは振り向くと、他のメンバーを呼びに行った葵が帰って来た。
「葵! どうだった?」
「それが……」
葵は天馬たちに宿舎の様子を説明した。最初に井吹宗正の部屋を訪れて扉の外から何度読んでも返事がなく、断って扉を開けてみるも中にもいなかった。それは他のみんなの部屋も同じ状況である。
「誰も部屋にいないの。みんな、このエリアのどこかに行ってるみたい」
「…………」
葵の予想通り、みんな各々好きなように過ごして時間を潰していた。
迫り来るボールの勢いに怖くなり、さくらは頭を抱えて開脚しながら座り込んでしまった。
「「「「…………」」」」
「あんなスゴいボール、怖くて取れない~……」
「キーパーは却下だな」
「ごめんなさい……」
やる気はあったみたいだが、ボールが怖いようじゃGKは務まらないので、半ば予想通りとはいえ神童は呆れた声を上げるとさくらは謝罪した。
「でも、さくらのその体の柔らかさは絶対サッカーに活かせるよ!」
「ホント!? 私、サッカーがんばる!」
「よし、一緒にがんばろう!」
「……フッ」
またさくらが微かに黒い笑みを浮かべていたのを、ベンチから練習を見ていた瑞貴は眉を下げて小さく溜息を吐いた。
(バレバレだな~……。でもま、新体操の動きが武器になるのは間違いないみたい)
瑞貴の手元にあるタブレットに表示されているのはさくらのデータ。そこにはさくらの経歴の他に脚力や俊敏さなどを五画系のグラフで表示してあった。
「俺、相手に取られないドリブルを覚えたい」
「「!」」
瞬木も自分で課題を出して『覚えたい』という意思を見せた。それに神童と共に少し驚いた剣城は、ドリブルを得意とする天馬を親指を立てて指名する。
「ドリブルなら天馬だな」
「小刻みなステップワークを覚えれば、競り合いに強くなるよ!」
「どうすれば、覚えられる?」
「俺がサッカー始めた頃の練習でよければ、やってみる?」
天馬の言う練習方法とは、赤と青の小さなコーンを用意し、順番に交互にジグザグになるようドリブルしていくことだ。
瞬木は早速やってみるものの、小刻みに動くどころか大きいし、さらにドリブルは相変わらずおぼつかない。その様子に神童は片手で頭を抱え、剣城は少し眉を下げる。
「足の速さは認めるが……」
「ドリブルとは到底言えませんね……」
「初めはゆっくり確実に! スピードアップは、慣れてきてからでいいから!」
「わ、わかった!」
天馬の指導のおかげで瞬木はゆっくりだが確実に小刻みに動けるようになったので、天馬は両手を口元に当てて大声で叫ぶ。
「いいぞー! 瞬木ー! その調子!」
「キャプテン、私にも教えて!」
「よし、やろう!」
さくらもドリブル練習に参加し始めた。二人共スポーツ経験者故に運動能力が高く、少しずつコツをつかんでいく。
「野咲の柔軟性と瞬木の俊足は、確かにイナズマジャパンの戦力になりえるだろう。だが、問題は試合に間に合うかどうかだ」
「俺が付きっきりで練習を手伝います!」
「俺も、協力しよう」
両腕を組んで先のことを悩む神童に、天馬と剣城はそう言ったあと顔を見合わせて頷いた。少しでも二人が戦力アップになるよう指導に入る。
(あとは、他のみんなが来てくれれば……!)
タッタッタッタッ――。
走る音が聞こえたので天馬たちは振り向くと、他のメンバーを呼びに行った葵が帰って来た。
「葵! どうだった?」
「それが……」
葵は天馬たちに宿舎の様子を説明した。最初に井吹宗正の部屋を訪れて扉の外から何度読んでも返事がなく、断って扉を開けてみるも中にもいなかった。それは他のみんなの部屋も同じ状況である。
「誰も部屋にいないの。みんな、このエリアのどこかに行ってるみたい」
「…………」
葵の予想通り、みんな各々好きなように過ごして時間を潰していた。