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ついに始まったフットボールフロンティアインターナショナルV2アジア地区予選。素人だらけのイナズマジャパンは一週間の練習も飛躍的なレベルアップができるわけもなく、神童拓人は自分と松風天馬と剣城京介だけで戦うと、監督・黒岩流星とコーチ・円堂瑞貴に伝えた。
さらに試合開始前に真名部陣一郎の財布が紛失し、それを盗んだのは過去に窃盗した前科がある瞬木隼人だと疑いがかけられる。そして雷門出身の三人以外のメンバーは、代表に選ばれた代わりにそれぞれ条件を付けて雇われたメンバーだと知る。
次から次へと事件と明かされる真実が起こる中、試合が始まるがあっという間に韓国代表ファイアードラゴンのキャプテン・リ=チュンユンがシュートを撃つ。それを神童が止めたのだが、GK・井吹宗正は不満そうに歯を食いしばっていた。
(余計なことしやがって……! あの程度のシュート、俺が簡単に止めてやったのに……!)
九坂隆二と森村好葉と天馬たちは、ファイアードラゴンの実力を目の当たりにして驚く。
「見たか、今の……」
「こんな人たちと試合するの……」
「さすがは韓国の風、スゴい速さだ……!」
「それに、今のパワー……少しでもタイミングがズレていたら、ボールごと俺もゴールに叩き込まれていた……!」
神童のボールを止めた足は微かに震えている。ノーマルシュートとはいえ、それほどのパワーとスピードを持っていたということだ。井吹はああ言っていたが、練習で一度もシュートを止められなかったので、このチュンユンのシュートも止められなかっただろう。
(神童さんの言った通りになりそうだな……)
『やはり、俺たち三人でやらないと』
『っ……』
『勝つための最善の選択は、これしかないんだ』
剣城の脳裏に浮かぶのは、昨日天馬の部屋で話し合ったことだ。一週間練習していたとはいえ、世界レベルには遠く及ばない他のメンバーだ。勝つためにはサッカー経験者で雷門出身の自分たち三人で戦うしかないと言ったが、事実その通りになりそうだ。
(リ=チュンユン……負けるものか!)
そんな中、瞬木は『韓国の風』と呼ばれるチュンユンにライバル視をしていた。瞬木は陸上をしていたので、足の速さには自信と意地があるのだろう。
《フットボールフロンティアインターナショナルV2・アジア予選!! 日本代表イナズマジャパン対韓国代表ファイアードラゴンの一戦は、韓国の風・リ=チュンユンの目の覚めるようなシュートで幕を開けた! 神童のカットでなんとかかわしたイナズマジャパンだが、持ち前のスピードとパワーを存分に見せつけたファイアードラゴン!! 得点は0対0、先制点はどちらが上げるのか!?》
ファイアードラゴンのスローイングで試合再開。ヤン=ゴンウがボールを味方に向けて投げると……。
「ふっ!」
なんと飛び出した瞬木がボールを奪い、そのままドリブルで上がって行く。さっそく兄の活躍が見れると瞬木瞬と瞬木雄太は力いっぱい応援の声を上げる。
「いいぞー! 兄ちゃーん!」
「いけー!」
(この試合、負けるわけにはいかないんだ! 監督が約束してくれた、お金のためだけじゃない! 雄太と瞬のためにも――!)
☆☆☆☆☆
――瞬木は先日弟たちが訪問した際、練習が終わったあとに二人からあることを聞いた。
『ケンカした?』
『兄ちゃんも知ってるだろ? 隣ん家のタクヤ』
『だって、あいつが兄ちゃんのことバカにするから!』
『帝国イレブンとのエキシビジョンマッチだよ。タクヤの奴、兄ちゃんのことを「ボールも取れないド素人」だって』
『!』
サッカーが素人なのは自覚しているし気にも留めなかったが、それが弟たちの世間体を悪くしていると知った瞬木。すると瞬が抱きついて来た。
『俺、悔しくって……兄ちゃん、次の試合は絶対点入れてよね!』
『瞬……』
顔を上げた瞬が涙目になっているのを見て、瞬木は決意したのだ。
☆☆☆☆☆
(見てろよ、瞬! 必ず点を入れてやるからな!)
しかし思いとは裏腹におぼつかないドリブルをする瞬木。それを見てチュンユンはニヤリと笑っている。
「なんだ、あのドリブルは。素人か?」
「そんなドリブルで抜けるかー!」
瞬木はペ=ジョンホによりボールを奪われてしまった。
「フンッ。一人で格好つけようとするからですよ」
試合前の財布盗難事件を引きずっている真名部は、まるでいい気味だというようにコッソリ吐き捨てた。
再びファイアードラゴンの攻撃が始まる。ジョンホからパスを受けたピョン=ミンソは野咲さくらを突破し、さらにパスが回されたソン=ジフンは皆帆和人を抜き、シム=ソヨンが九坂からボールを死守する。好葉には……本人が怯えているのでミンソは楽々突破できた。
「ちょっと練習したぐらいで通用するほど、世界も甘くないか」
「予想の範囲内だ」
「ファイアードラゴン、スゲーなー」
やっぱりムリかと言うさくらと皆帆と九坂。彼らとて雇われた自分たちがサッカーの世界大会に出場できるレベルじゃないのは重々承知済みだ。
さらに試合開始前に真名部陣一郎の財布が紛失し、それを盗んだのは過去に窃盗した前科がある瞬木隼人だと疑いがかけられる。そして雷門出身の三人以外のメンバーは、代表に選ばれた代わりにそれぞれ条件を付けて雇われたメンバーだと知る。
次から次へと事件と明かされる真実が起こる中、試合が始まるがあっという間に韓国代表ファイアードラゴンのキャプテン・リ=チュンユンがシュートを撃つ。それを神童が止めたのだが、GK・井吹宗正は不満そうに歯を食いしばっていた。
(余計なことしやがって……! あの程度のシュート、俺が簡単に止めてやったのに……!)
九坂隆二と森村好葉と天馬たちは、ファイアードラゴンの実力を目の当たりにして驚く。
「見たか、今の……」
「こんな人たちと試合するの……」
「さすがは韓国の風、スゴい速さだ……!」
「それに、今のパワー……少しでもタイミングがズレていたら、ボールごと俺もゴールに叩き込まれていた……!」
神童のボールを止めた足は微かに震えている。ノーマルシュートとはいえ、それほどのパワーとスピードを持っていたということだ。井吹はああ言っていたが、練習で一度もシュートを止められなかったので、このチュンユンのシュートも止められなかっただろう。
(神童さんの言った通りになりそうだな……)
『やはり、俺たち三人でやらないと』
『っ……』
『勝つための最善の選択は、これしかないんだ』
剣城の脳裏に浮かぶのは、昨日天馬の部屋で話し合ったことだ。一週間練習していたとはいえ、世界レベルには遠く及ばない他のメンバーだ。勝つためにはサッカー経験者で雷門出身の自分たち三人で戦うしかないと言ったが、事実その通りになりそうだ。
(リ=チュンユン……負けるものか!)
そんな中、瞬木は『韓国の風』と呼ばれるチュンユンにライバル視をしていた。瞬木は陸上をしていたので、足の速さには自信と意地があるのだろう。
《フットボールフロンティアインターナショナルV2・アジア予選!! 日本代表イナズマジャパン対韓国代表ファイアードラゴンの一戦は、韓国の風・リ=チュンユンの目の覚めるようなシュートで幕を開けた! 神童のカットでなんとかかわしたイナズマジャパンだが、持ち前のスピードとパワーを存分に見せつけたファイアードラゴン!! 得点は0対0、先制点はどちらが上げるのか!?》
ファイアードラゴンのスローイングで試合再開。ヤン=ゴンウがボールを味方に向けて投げると……。
「ふっ!」
なんと飛び出した瞬木がボールを奪い、そのままドリブルで上がって行く。さっそく兄の活躍が見れると瞬木瞬と瞬木雄太は力いっぱい応援の声を上げる。
「いいぞー! 兄ちゃーん!」
「いけー!」
(この試合、負けるわけにはいかないんだ! 監督が約束してくれた、お金のためだけじゃない! 雄太と瞬のためにも――!)
☆☆☆☆☆
――瞬木は先日弟たちが訪問した際、練習が終わったあとに二人からあることを聞いた。
『ケンカした?』
『兄ちゃんも知ってるだろ? 隣ん家のタクヤ』
『だって、あいつが兄ちゃんのことバカにするから!』
『帝国イレブンとのエキシビジョンマッチだよ。タクヤの奴、兄ちゃんのことを「ボールも取れないド素人」だって』
『!』
サッカーが素人なのは自覚しているし気にも留めなかったが、それが弟たちの世間体を悪くしていると知った瞬木。すると瞬が抱きついて来た。
『俺、悔しくって……兄ちゃん、次の試合は絶対点入れてよね!』
『瞬……』
顔を上げた瞬が涙目になっているのを見て、瞬木は決意したのだ。
☆☆☆☆☆
(見てろよ、瞬! 必ず点を入れてやるからな!)
しかし思いとは裏腹におぼつかないドリブルをする瞬木。それを見てチュンユンはニヤリと笑っている。
「なんだ、あのドリブルは。素人か?」
「そんなドリブルで抜けるかー!」
瞬木はペ=ジョンホによりボールを奪われてしまった。
「フンッ。一人で格好つけようとするからですよ」
試合前の財布盗難事件を引きずっている真名部は、まるでいい気味だというようにコッソリ吐き捨てた。
再びファイアードラゴンの攻撃が始まる。ジョンホからパスを受けたピョン=ミンソは野咲さくらを突破し、さらにパスが回されたソン=ジフンは皆帆和人を抜き、シム=ソヨンが九坂からボールを死守する。好葉には……本人が怯えているのでミンソは楽々突破できた。
「ちょっと練習したぐらいで通用するほど、世界も甘くないか」
「予想の範囲内だ」
「ファイアードラゴン、スゲーなー」
やっぱりムリかと言うさくらと皆帆と九坂。彼らとて雇われた自分たちがサッカーの世界大会に出場できるレベルじゃないのは重々承知済みだ。