最悪! 新生イナズマジャパン‼︎
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「うおおおっ!」
「わあっ!」
「!」
ドリブルする洞沢秀二に九坂がしゃがんで横に蹴るようにボールを取った。スライディングとはやや違うものの、ようやく実力を見せたかと神童は顔をほころばせた。
九坂隆二――彼はかなりの問題児。五つの学校を束ねている筋金入りの不良。
「うらあっ!」
「どわっ!?」
蒲田が強烈なタックルで九坂をボールごと転ばせてラインの外に出した。イエローカードが出てもおかしくないほどのラフプレーは相変わらずのようだ。
「ちょっと、今の反則ギリギリでしょ……ヒドいじゃないっスか」
「バーカ! お前がトロいからだよ!」
「えっ? 今、こっちのせいっスか? そりゃ違うでしょ」
「あんなんで倒れるお前が弱いんだよ。どーけ」
穏やかに言う九坂だが、蒲田が九坂の肩に手を置いて押しのけると……。
「おんどりゃあ!」
「「「!」」」
蒲田が大瀧殿男と洞沢と話していたが振り向くと、先ほどまでニコニコとしていた九坂がの目が開き、肩を震わせてこちらを睨みつけていた。完全にブチ切れている。
「今、弱いって言ったよな……言ったよなー!?」
「「「うわああっ!」」」
「「「!?」」」
三人をまとめて弾き飛ばした九坂に、天馬と剣城と神童が目を見開いた。ラフプレーにホイッスルが鳴ると、九坂は元のニコニコした表情に戻って蒲田たちに声をかけてしゃがむ。
「大丈夫ですか? ハァ……俺、ダメなんスよね~。すぐカーッとなっちまうっつーか」
「な、なんなんだこいつ……?」
「「「…………」」」
ブチ切れていた先ほどとは打って変わって穏やかな九坂。洞沢の言葉はまさしく天馬と剣城と神童も同意見であった。
真名部陣一郎――運動部経験ナシ。しかし経歴には日本計算超人コンテスト優勝。
五木がドリブルして向かう先には、両腕を組んでただ立ったままの真名部がいた。彼は両手の親指と人差し指を立てて四角を作ると、右目に合わせて構えると何度も動きを変えつつ計算する。
「20度の角度で来た場合、止められる位置と角度は2a+-α……見えました!」
やって来る場所を捕らえたのはいいが、それ以外何もしなかったので当然五木は真名部をかわしてドリブルをする。
「あれ? 僕の計算が……」
「…………」
不思議そうにする真名部に、天馬は呆れ半分もあり顔に手を当てた。
「ふっ!」
跳んできたボールに向かって、さくらは高くジャンプすると回転しながらボールをまとうように取った。そして着地しつつ前後開脚してポーズを取るが、押さえられていないボールは離れていった。
野咲さくら――新体操のエース。
「あれ? 今のE難度なのにダメ?」
「これはサッカーなんだぞ!」
パフォーマンスの完成度次第で得点が入る新体操と違い、サッカーはたとえ技やパフォーマンスがスゴくてもゴールに入らなければ意味がない。前髪で目が隠れて見えないが神童は声を荒げて歯を食いしばった。
「この僕が抜けるかな?」
「!」
続けてドリブルする洞沢の前に立ちふさがったのは皆帆だ。顎に指をかけながら挑発的に言う皆帆に洞沢は抜いてやろうと動く。
皆帆和人――父親は警視総監賞を授与された優秀な刑事。
「予想通り! 君の靴の汚れ方から利き足がわかる。そして、無意識に自分の行き先を見てしまう目の動きから、そのルートは予想できた! 行かせないよ、残念だったね!」
「フッ」
皆帆が丁寧に説明する癖はちゃんと言葉に出しているので、洞沢本人に教えているようなものだ。そのせいで洞沢はフェイントで皆帆を抜く。
「ああっ! なんで!? ――これもまた面白いか」
「ふざけてるのか!」
立ち塞がっても行動を起こさなければいけない上に、抜かれたことにショックをしても立ち直るならまだしも『面白い』と発言した皆帆。神童の怒りは蓄積される一方だ。
「皇帝ペンギン7!」
ボールが回って来て完全なフリーとなる御門は、そのまま必殺シュートを撃った。ゴールの周辺にいるのはGK・井吹ただ一人。
「はあああっ!」
ジャンプした井吹は空中で両手を使いボールを抑える。必殺技をただ抑えただけなので完全に止めきれず弾かれたが、落ちたボールが相手に渡る前に取った。
「止めたー!」
「…………!」
「帝国の必殺シュートを止めた……!」
「やるじゃないか、あのキーパー!」
「やっとマトモな奴がいたか」
雷門出身の者たちはホーリーロードで戦ったことがあるので、御門の必殺シュートの恐ろしさを知っている。それを見事止めてくれた井吹に天馬が両拳を上げて喜び、神童が目を見開く。客席にいた信助も三国も驚き、剣城はホッとした。……しかし。
「わあっ!」
「!」
ドリブルする洞沢秀二に九坂がしゃがんで横に蹴るようにボールを取った。スライディングとはやや違うものの、ようやく実力を見せたかと神童は顔をほころばせた。
九坂隆二――彼はかなりの問題児。五つの学校を束ねている筋金入りの不良。
「うらあっ!」
「どわっ!?」
蒲田が強烈なタックルで九坂をボールごと転ばせてラインの外に出した。イエローカードが出てもおかしくないほどのラフプレーは相変わらずのようだ。
「ちょっと、今の反則ギリギリでしょ……ヒドいじゃないっスか」
「バーカ! お前がトロいからだよ!」
「えっ? 今、こっちのせいっスか? そりゃ違うでしょ」
「あんなんで倒れるお前が弱いんだよ。どーけ」
穏やかに言う九坂だが、蒲田が九坂の肩に手を置いて押しのけると……。
「おんどりゃあ!」
「「「!」」」
蒲田が大瀧殿男と洞沢と話していたが振り向くと、先ほどまでニコニコとしていた九坂がの目が開き、肩を震わせてこちらを睨みつけていた。完全にブチ切れている。
「今、弱いって言ったよな……言ったよなー!?」
「「「うわああっ!」」」
「「「!?」」」
三人をまとめて弾き飛ばした九坂に、天馬と剣城と神童が目を見開いた。ラフプレーにホイッスルが鳴ると、九坂は元のニコニコした表情に戻って蒲田たちに声をかけてしゃがむ。
「大丈夫ですか? ハァ……俺、ダメなんスよね~。すぐカーッとなっちまうっつーか」
「な、なんなんだこいつ……?」
「「「…………」」」
ブチ切れていた先ほどとは打って変わって穏やかな九坂。洞沢の言葉はまさしく天馬と剣城と神童も同意見であった。
真名部陣一郎――運動部経験ナシ。しかし経歴には日本計算超人コンテスト優勝。
五木がドリブルして向かう先には、両腕を組んでただ立ったままの真名部がいた。彼は両手の親指と人差し指を立てて四角を作ると、右目に合わせて構えると何度も動きを変えつつ計算する。
「20度の角度で来た場合、止められる位置と角度は2a+-α……見えました!」
やって来る場所を捕らえたのはいいが、それ以外何もしなかったので当然五木は真名部をかわしてドリブルをする。
「あれ? 僕の計算が……」
「…………」
不思議そうにする真名部に、天馬は呆れ半分もあり顔に手を当てた。
「ふっ!」
跳んできたボールに向かって、さくらは高くジャンプすると回転しながらボールをまとうように取った。そして着地しつつ前後開脚してポーズを取るが、押さえられていないボールは離れていった。
野咲さくら――新体操のエース。
「あれ? 今のE難度なのにダメ?」
「これはサッカーなんだぞ!」
パフォーマンスの完成度次第で得点が入る新体操と違い、サッカーはたとえ技やパフォーマンスがスゴくてもゴールに入らなければ意味がない。前髪で目が隠れて見えないが神童は声を荒げて歯を食いしばった。
「この僕が抜けるかな?」
「!」
続けてドリブルする洞沢の前に立ちふさがったのは皆帆だ。顎に指をかけながら挑発的に言う皆帆に洞沢は抜いてやろうと動く。
皆帆和人――父親は警視総監賞を授与された優秀な刑事。
「予想通り! 君の靴の汚れ方から利き足がわかる。そして、無意識に自分の行き先を見てしまう目の動きから、そのルートは予想できた! 行かせないよ、残念だったね!」
「フッ」
皆帆が丁寧に説明する癖はちゃんと言葉に出しているので、洞沢本人に教えているようなものだ。そのせいで洞沢はフェイントで皆帆を抜く。
「ああっ! なんで!? ――これもまた面白いか」
「ふざけてるのか!」
立ち塞がっても行動を起こさなければいけない上に、抜かれたことにショックをしても立ち直るならまだしも『面白い』と発言した皆帆。神童の怒りは蓄積される一方だ。
「皇帝ペンギン7!」
ボールが回って来て完全なフリーとなる御門は、そのまま必殺シュートを撃った。ゴールの周辺にいるのはGK・井吹ただ一人。
「はあああっ!」
ジャンプした井吹は空中で両手を使いボールを抑える。必殺技をただ抑えただけなので完全に止めきれず弾かれたが、落ちたボールが相手に渡る前に取った。
「止めたー!」
「…………!」
「帝国の必殺シュートを止めた……!」
「やるじゃないか、あのキーパー!」
「やっとマトモな奴がいたか」
雷門出身の者たちはホーリーロードで戦ったことがあるので、御門の必殺シュートの恐ろしさを知っている。それを見事止めてくれた井吹に天馬が両拳を上げて喜び、神童が目を見開く。客席にいた信助も三国も驚き、剣城はホッとした。……しかし。