最悪! 新生イナズマジャパン‼︎
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神童は空を見上げてこれまでのことを思い返す。思えば、全ては天馬が雷門中に入学してきた頃から始まったのだ。
『そんなのサッカーじゃない!』
『お前に何がわかるんだ! 俺たちがどんな気持ちでサッカーをやってるのか、三国さんがどんな気持ちでシュートを入れられているのか!』
『!』
『お前にわかるのか!?』
サッカーを管理する組織・フィフスセクターの勝敗指示は絶対のモノだ。負けを指示されればたとえ相手の実力が格下でもシュートを入れられねばならないし、逆らえば最悪二度とサッカーができない末路がある。従うことで自分たちはチームと己を守って来たのだ。
あのときは自由を求める天馬に反抗した神童だが、今は天馬と共に反逆の狼煙を上げてよかったと思っている。おかげでこうして自由なサッカーを続けることができるのだから。
《さあまもなく、世界と戦うイナズマジャパンのメンバーが発表されます!!》
「「「「「!」」」」」
王将の宣言により、選手たちは一段と気を引き締めた表情になっていた。
☆☆☆☆☆
場所は変わり、ホーリーロードスタジアムのとある一室には、必要最低限の灯りしか点かれていない。そこに小柄な体でピエロのような風貌をしているのは、ポトムリ=エムナトル。彼は目の前の机にいる男へ優雅にお辞儀をする。
「メンバーの選出、ご苦労様でした」
「ああ」
「それにしても意外でした。まさかあのようなメンバーをお選びになるとは」
「かかっているモノが大きいからこそ、彼らを選んだ。問題はない」
「ホォ? お手並みを拝見します。――監督」
椅子から立ち上がって部屋を出て行く男に、ポトムリは興味深そうにしながら見送った。
☆☆☆☆☆
ついに発表される代表メンバーに心躍らせる観客たち。するとスタジアムのテラスの扉から現れたのは、先ほどポトムリと一緒にた男である。そして続けて扉から出て来たのは瑞貴だ。
《さあご紹介しましょう! イナズマジャパンの監督に就任された、黒岩流星監督です!!》
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
男――黒岩流星はニヤッと口角を上げた。それをVIP席で他の重鎮たちと共に見守るのは、少年サッカー協会会長に就任した豪炎寺修也である。
〈私が、イナズマジャパン監督の黒岩だ。代表にふさわしい力を持つ君たちに、このフィールドに集まってもらった。――が、日本代表として今日選ばれるのは十一名のみだ〉
「えっ!?」
「たったの十一人!?」
「そんだけですか!?」
「緊張するド……」
選ばれる人数を聞いて驚く天馬と浜野海士と速水鶴正と天城大地。その気持ちは他のチームも一緒だろう。
サッカーにおいて試合に出られる人数である十一人と同じで、控えの選手という位置すらも用意されない。代表入りする枠がさらに絞られてしまった。
〈これよりFFIV2において日本代表ならぬ、新生イナズマジャパンのメンバーを発表する!〉
「「「「「!」」」」」
いよいよ黒岩の口から告げられるのは、日本代表のメンバーの名前だ。
〈では……イナズマジャパン、キャプテン・松風天馬!〉
「!」
一番最初に呼ばれてキャプテンに任命された天馬。無事に選ばれたことにホッとした表情をする。
〈神童拓人! 剣城京介!〉
「…………!」
雷門中から連続で三人選ばれて嬉しそうな顔をする信助は、もしかしたら続いて自分も呼ばれるのではないかと背筋を伸ばす。しかし――。
〈瞬木隼人!〉
「「!?」」
呼ばれたのは海王学園・瞬木隼人。ホーリーロード地区大会決勝戦で戦ったメンバーの中にはいなかったので、面識のない天馬や神童は驚く。……しかしそれだけじゃない。
〈野咲さくら! 九坂隆二! 真名部陣一郎! 鉄角真! 森村好葉! 皆帆和人! 井吹宗正! ――以上、十一名だ〉
「「「「「!」」」」」
続いて呼ばれたのは大海原中・野咲さくら、友信学園・九坂隆二、栄都学園・真名部陣一郎、万能坂中・鉄角真、万遊寺中・森村好葉、天河原中・皆帆和人、月山国光中・井吹宗正だ。
十一人という狭き門に選ばれなかった者たちは、目を見開いたあと肩を落としたり、歯を食いしばったり、拳を握ったりなど反応が様々だ。しかし誰もが『選ばれなくて悔しい』と思う同じ気持ちでいる。
「て、天馬。よかったね……」
「信助……」
「おめでとう! がんばってね……」
「あっ――……信助」
お祝いの言葉をかける信助だが、明らかにムリをしている。選ばれなくて落ち込む彼に天馬はかける言葉が見つからなかった。
『そんなのサッカーじゃない!』
『お前に何がわかるんだ! 俺たちがどんな気持ちでサッカーをやってるのか、三国さんがどんな気持ちでシュートを入れられているのか!』
『!』
『お前にわかるのか!?』
サッカーを管理する組織・フィフスセクターの勝敗指示は絶対のモノだ。負けを指示されればたとえ相手の実力が格下でもシュートを入れられねばならないし、逆らえば最悪二度とサッカーができない末路がある。従うことで自分たちはチームと己を守って来たのだ。
あのときは自由を求める天馬に反抗した神童だが、今は天馬と共に反逆の狼煙を上げてよかったと思っている。おかげでこうして自由なサッカーを続けることができるのだから。
《さあまもなく、世界と戦うイナズマジャパンのメンバーが発表されます!!》
「「「「「!」」」」」
王将の宣言により、選手たちは一段と気を引き締めた表情になっていた。
☆☆☆☆☆
場所は変わり、ホーリーロードスタジアムのとある一室には、必要最低限の灯りしか点かれていない。そこに小柄な体でピエロのような風貌をしているのは、ポトムリ=エムナトル。彼は目の前の机にいる男へ優雅にお辞儀をする。
「メンバーの選出、ご苦労様でした」
「ああ」
「それにしても意外でした。まさかあのようなメンバーをお選びになるとは」
「かかっているモノが大きいからこそ、彼らを選んだ。問題はない」
「ホォ? お手並みを拝見します。――監督」
椅子から立ち上がって部屋を出て行く男に、ポトムリは興味深そうにしながら見送った。
☆☆☆☆☆
ついに発表される代表メンバーに心躍らせる観客たち。するとスタジアムのテラスの扉から現れたのは、先ほどポトムリと一緒にた男である。そして続けて扉から出て来たのは瑞貴だ。
《さあご紹介しましょう! イナズマジャパンの監督に就任された、黒岩流星監督です!!》
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
男――黒岩流星はニヤッと口角を上げた。それをVIP席で他の重鎮たちと共に見守るのは、少年サッカー協会会長に就任した豪炎寺修也である。
〈私が、イナズマジャパン監督の黒岩だ。代表にふさわしい力を持つ君たちに、このフィールドに集まってもらった。――が、日本代表として今日選ばれるのは十一名のみだ〉
「えっ!?」
「たったの十一人!?」
「そんだけですか!?」
「緊張するド……」
選ばれる人数を聞いて驚く天馬と浜野海士と速水鶴正と天城大地。その気持ちは他のチームも一緒だろう。
サッカーにおいて試合に出られる人数である十一人と同じで、控えの選手という位置すらも用意されない。代表入りする枠がさらに絞られてしまった。
〈これよりFFIV2において日本代表ならぬ、新生イナズマジャパンのメンバーを発表する!〉
「「「「「!」」」」」
いよいよ黒岩の口から告げられるのは、日本代表のメンバーの名前だ。
〈では……イナズマジャパン、キャプテン・松風天馬!〉
「!」
一番最初に呼ばれてキャプテンに任命された天馬。無事に選ばれたことにホッとした表情をする。
〈神童拓人! 剣城京介!〉
「…………!」
雷門中から連続で三人選ばれて嬉しそうな顔をする信助は、もしかしたら続いて自分も呼ばれるのではないかと背筋を伸ばす。しかし――。
〈瞬木隼人!〉
「「!?」」
呼ばれたのは海王学園・瞬木隼人。ホーリーロード地区大会決勝戦で戦ったメンバーの中にはいなかったので、面識のない天馬や神童は驚く。……しかしそれだけじゃない。
〈野咲さくら! 九坂隆二! 真名部陣一郎! 鉄角真! 森村好葉! 皆帆和人! 井吹宗正! ――以上、十一名だ〉
「「「「「!」」」」」
続いて呼ばれたのは大海原中・野咲さくら、友信学園・九坂隆二、栄都学園・真名部陣一郎、万能坂中・鉄角真、万遊寺中・森村好葉、天河原中・皆帆和人、月山国光中・井吹宗正だ。
十一人という狭き門に選ばれなかった者たちは、目を見開いたあと肩を落としたり、歯を食いしばったり、拳を握ったりなど反応が様々だ。しかし誰もが『選ばれなくて悔しい』と思う同じ気持ちでいる。
「て、天馬。よかったね……」
「信助……」
「おめでとう! がんばってね……」
「あっ――……信助」
お祝いの言葉をかける信助だが、明らかにムリをしている。選ばれなくて落ち込む彼に天馬はかける言葉が見つからなかった。