猛攻! セカンドステージ・チルドレン‼︎
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「SARU……!」
「やっぱり、弱くてなんの役にも立たない存在は排除されるべきだね。母さんがいるべきふさわしい場所も君たちの元じゃなく、僕たちの元だ」
天馬たちに向けて余裕そうな表情を浮かべていたSARUだが、瑞貴のほうへ顔を向けると年相応な嬉しそうに微笑んでいた。
(この後半で勝負を決めれば、やっとあなたは僕の元に来てくれる……!)
(私は……あなたたちを死なせたくない!)
能力と引き換えの寿命を知り、自分を母と慕ってくれるSARUたちを救いたいと、瑞貴はギュッと拳を握りながら思った。
ハーフタイムに入り、マネージャー組から受け取ったドリンクとタオルで休息を取るクロノストーム。前半でやられた悔しさが錦やトーブには募っていた。
「SARUの奴、好き放題言ってくれるぜよ!」
「なんかムカムカっすぞ!」
「それにしても、あいつらの力がこれほどとは……!」
「いや、打開策はあるはずだ。絶対に!」
「そうかもしれませんけど……このままじゃ……」
霧野たちが思っていたよりもザ・ラグーンの力は強い。さすがセカンドステージ・チルドレンの最強チームといえるだろう。神童はあきらめず逆転すると意気込むが、今のままでは勝てない。特に敵のシュートを受け続けている信助は全身で痛感している。
フェイとザナークを基点にしようにも、敵が強大なため逆に彼らの力に頼り過ぎてしまう。剣城は後半をどう戦うかと天馬に尋ねる。
「天馬、どうする?」
「クッ……! 絶対に勝たなきゃいけない試合なのに……!」
「天馬……」
「――それが、お前たちのサッカーなのか?」
「!」
多くのモノを背負っている戦いなので拳を握り締めていた天馬に葵が心配していると、円堂が問いかけたので天馬をはじめ全員が振り向いた。
両隣には豪炎寺修也と鬼道有人と瑞貴もいて自分たちを見つめているが、次いで円堂はフッと笑った。
「勝つことにこだわり過ぎだな」
「円堂監督……?」
「お前たちにとっての『サッカー』って、なんなんだ?」
「「「「「…………」」」」」
どうして今この場でする質問かわからないが、全員真剣に考えて様々な想いを形作るように自分の中で答えを出す。
「俺を導いてくれた、『光』です!」
「俺が俺である『証』……!」
「温かい気持ちにしてくれる、『お日様みたいな存在』です!」
「ウチにとっては、大きな『希望』やんね!」
最初に神童が答え、続いて剣城が、さらに信助、黄名子はフェイと顔を見合わせて言った。みんな表す言葉は多種多様でもサッカーへの敬意と愛情はまごうことなく同じだ。最後に円堂は天馬に顔を向ける。
「天馬はどうなんだ?」
「サッカーはいつも、一緒にいてくれる『友達』です!」
「そうか……」
天馬たちの言葉に満足そうに笑った円堂は、一度目を閉じて再び口を開く。
「もちろん、勝たなきゃいけない試合だ。だが……そればかり気にし過ぎて、大切なことを見失っていないか?」
「大切なこと……」
「見せてくれ。お前たちがやってきたサッカーを!」
円堂は日米親善試合の時代に封印されたため、これまで天馬たちがどう過ごして戦って来たのかは実際知らない。試合とは別にその成長の成果も楽しみにしているのだ。
すると今まで円堂の隣に立っていた瑞貴が、一歩前に出て天馬たちに向き合う。
「練習では得られないモノが、試合にはある。私が一番楽しみにしているのは、みんなが試合の中で、これまで培ってきた時間を踏まえて成長していく姿なんだ」
「瑞貴さん……」
「『勝つ』ことばかり考えて苦しんで戦うんじゃなく、それすらも『楽しむ』という気持ちの糧にして。――今までのように、そしてこの試合でも、これからも!」
「「「「「はい!」」」」」
過去と現在と未来を天馬たちは今まで旅をし、そして『時間』という大切さを知った。この瞬間も今しかないからこそ、サッカーへの想いと共に試合にぶつける。
☆☆☆☆☆
《さあ世界の運命を賭けた一戦、後半もこのままザ・ラグーンが逃げ切るか!? それともクロノストームが巻き返すのか――っ!?》
「ザ・ラグーンのスピードに付いて行くには、俺たち全員が一つになるしかない!」
「俺たちのサッカーを見せる!」
「フフフッ、期待していいのかなぁ? 少しは手応えのある戦いぶりを」
前半とは違い一つになって戦おうと言う神童。天馬も意気込んでいるので、SARUは前半のような試合はごめんだと言うように告げた。
ホイッスルが鳴って後半開始。剣城がボールをザナークに渡した途端――。
「やっぱり、弱くてなんの役にも立たない存在は排除されるべきだね。母さんがいるべきふさわしい場所も君たちの元じゃなく、僕たちの元だ」
天馬たちに向けて余裕そうな表情を浮かべていたSARUだが、瑞貴のほうへ顔を向けると年相応な嬉しそうに微笑んでいた。
(この後半で勝負を決めれば、やっとあなたは僕の元に来てくれる……!)
(私は……あなたたちを死なせたくない!)
能力と引き換えの寿命を知り、自分を母と慕ってくれるSARUたちを救いたいと、瑞貴はギュッと拳を握りながら思った。
ハーフタイムに入り、マネージャー組から受け取ったドリンクとタオルで休息を取るクロノストーム。前半でやられた悔しさが錦やトーブには募っていた。
「SARUの奴、好き放題言ってくれるぜよ!」
「なんかムカムカっすぞ!」
「それにしても、あいつらの力がこれほどとは……!」
「いや、打開策はあるはずだ。絶対に!」
「そうかもしれませんけど……このままじゃ……」
霧野たちが思っていたよりもザ・ラグーンの力は強い。さすがセカンドステージ・チルドレンの最強チームといえるだろう。神童はあきらめず逆転すると意気込むが、今のままでは勝てない。特に敵のシュートを受け続けている信助は全身で痛感している。
フェイとザナークを基点にしようにも、敵が強大なため逆に彼らの力に頼り過ぎてしまう。剣城は後半をどう戦うかと天馬に尋ねる。
「天馬、どうする?」
「クッ……! 絶対に勝たなきゃいけない試合なのに……!」
「天馬……」
「――それが、お前たちのサッカーなのか?」
「!」
多くのモノを背負っている戦いなので拳を握り締めていた天馬に葵が心配していると、円堂が問いかけたので天馬をはじめ全員が振り向いた。
両隣には豪炎寺修也と鬼道有人と瑞貴もいて自分たちを見つめているが、次いで円堂はフッと笑った。
「勝つことにこだわり過ぎだな」
「円堂監督……?」
「お前たちにとっての『サッカー』って、なんなんだ?」
「「「「「…………」」」」」
どうして今この場でする質問かわからないが、全員真剣に考えて様々な想いを形作るように自分の中で答えを出す。
「俺を導いてくれた、『光』です!」
「俺が俺である『証』……!」
「温かい気持ちにしてくれる、『お日様みたいな存在』です!」
「ウチにとっては、大きな『希望』やんね!」
最初に神童が答え、続いて剣城が、さらに信助、黄名子はフェイと顔を見合わせて言った。みんな表す言葉は多種多様でもサッカーへの敬意と愛情はまごうことなく同じだ。最後に円堂は天馬に顔を向ける。
「天馬はどうなんだ?」
「サッカーはいつも、一緒にいてくれる『友達』です!」
「そうか……」
天馬たちの言葉に満足そうに笑った円堂は、一度目を閉じて再び口を開く。
「もちろん、勝たなきゃいけない試合だ。だが……そればかり気にし過ぎて、大切なことを見失っていないか?」
「大切なこと……」
「見せてくれ。お前たちがやってきたサッカーを!」
円堂は日米親善試合の時代に封印されたため、これまで天馬たちがどう過ごして戦って来たのかは実際知らない。試合とは別にその成長の成果も楽しみにしているのだ。
すると今まで円堂の隣に立っていた瑞貴が、一歩前に出て天馬たちに向き合う。
「練習では得られないモノが、試合にはある。私が一番楽しみにしているのは、みんなが試合の中で、これまで培ってきた時間を踏まえて成長していく姿なんだ」
「瑞貴さん……」
「『勝つ』ことばかり考えて苦しんで戦うんじゃなく、それすらも『楽しむ』という気持ちの糧にして。――今までのように、そしてこの試合でも、これからも!」
「「「「「はい!」」」」」
過去と現在と未来を天馬たちは今まで旅をし、そして『時間』という大切さを知った。この瞬間も今しかないからこそ、サッカーへの想いと共に試合にぶつける。
☆☆☆☆☆
《さあ世界の運命を賭けた一戦、後半もこのままザ・ラグーンが逃げ切るか!? それともクロノストームが巻き返すのか――っ!?》
「ザ・ラグーンのスピードに付いて行くには、俺たち全員が一つになるしかない!」
「俺たちのサッカーを見せる!」
「フフフッ、期待していいのかなぁ? 少しは手応えのある戦いぶりを」
前半とは違い一つになって戦おうと言う神童。天馬も意気込んでいるので、SARUは前半のような試合はごめんだと言うように告げた。
ホイッスルが鳴って後半開始。剣城がボールをザナークに渡した途端――。