集結! 時空最強イレブン‼︎
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「お父さんだって、あなたと別れて平気だったんじゃない。ずっと心配してたやんね! だからこそ支援者Xになったり、私の所に頼みに来たりしたやんね!」
「!」
「あなたは一人ぼっちなんかじゃなかったやんよ。ちゃんと、あなたのお父さんとお母さんに見守られてたんよ!」
「そうだったんだ……。だから黄名子は僕のことを……」
恐竜時代で自分が全力を隠していることを見破ったり――。
『なんで全力で戦わないの!?』
『た、戦ってるさ! 全力で戦ってる!』
エルドラドチーム01としてチーム・ザンと戦ったときも――。
『フェイにとってサッカーは大切なんでしょ!? だから守らないと! フェイ自身の手で!』
何度も黄名子はフェイに言葉をかけて気にしてくれた。気味悪いと思うどころか、時に心地よさを感じたこともあったのは、やはり同い年でもどこかで繋がっている『母』と『子』だからかもしれない。
「今更そんなこと知らされたって、もうあと戻りはできない。信じてくれたみんなを、僕は裏切ったんだ!」
「…………!」
苦しそうな表情をして叫ぶフェイに天馬は目を見開いた。最初は本当の目的を思い出して移した行動でも、SARUに命令されて念動派を放っても、全部が全部フェイの本心ではないとわかった。
「僕はもう、フェーダを抜けても行く所がない!」
「フェイ……」
「…………」
黄名子とアスレイはそんなフェイを見て眉を下げる。雷門を自らの意思で裏切って出て行った挙げ句、先ほどの試合でヒドい仕打ちをした。同時にワンダバやクロスワード=アルノも裏切ったということになるし、アスレイとだって完全にわだかまりが解けたわけじゃない。SARUのやり方に疑問はあれどフェーダまで裏切ったら……フェイの居場所はもうない。
しかしそんな顔をうつむけるフェイに、天馬は数歩歩いて言葉をかける。
「あるよ、フェイ!」
「…………?」
「フェイの変える場所は雷門(ココ)にある!」
「雷門(ココ)に……?」
「当たり前じゃないか! 俺たち、これまでずっと一緒にサッカーをやってきた仲間だろ! フェイが『サッカーが好きだ』って言った言葉は絶対に嘘じゃない! だから一緒にサッカーを守ろうとしたんだろ?」
「あっ……」
SARUによってセカンドステージ・チルドレンの記憶がなくなっていたとはいえ、フェイは本当にサッカーが幼い頃から好きで、大好きなモノを守りたいという気持ちは本物だった。
さらに天馬は右拳を左胸にある稲妻マークにトンッと当てる。それはフェイも記憶を取り戻すまで共に背負った雷門のシンボルでもある。
「フェイの変える場所はここなんだ。絶対、雷門(ココ)なんだ!」
「天馬……」
「うん。天馬の言う通りだよ、フェイくん」
「!」
「フェイが誰よりも真剣にサッカーを守ろうとしていたことは、俺たちが知っている!」
「帰って来い!」
「フェイ!」
「フェイ!」
「っ……! みんな……!」
天馬だけじゃない。瑞貴も神童も三国太一も葵も信助も、全員がフェイの帰りを待っている。それが心からのものだとわかったフェイは嬉しくて目を閉じて肩を震わせる。
その間黄名子は微笑んでアスレイを見ると、アスレイも頷いて天馬たち雷門メンバーを見渡す。
「ありがとう、天馬くん! みんな!」
それは紛れもなく『フェイの父親』としての感謝の言葉だ。
「これでいい……これでいいんだ……! よかったな、フェイ……!」
ずっと共にいたワンダバも嬉しさのあまり目尻に出てきた涙を拭った。自分もアルノもまた、フェイの帰還を望んでいるのだから。
次いでフェイはみんなに表情を見せないまま背を向ける。そしてフェーダのアジトに行けるワープパネルがある廊下に向かおうと足を動かした。
「フェイ!」
天馬が呼び掛けるとフェイは足を止めた。最後まで『雷門に帰る』とは言わなかったので、天馬がかける言葉はただ一つ――。
「待ってるよ!」
「…………」
フェイは何も返事をしなかったが、確かに力強く頷いた。
セカンドステージ・チルドレンの能力がなくても、ただ『サッカーが好き』というだけでできた雷門の仲間。そして本当の自分を見てくれて裏切っても尚、仲間として受け入れてくれた。
「僕にもいたんだね……。っ、一緒にいてくれる仲間が……!」
顔を上げたフェイの目には嬉し涙が溜まっていた。フェイはこれからする『最後の仕事』をするのと同時にフェーダを抜ける決意ができた。
「!」
「あなたは一人ぼっちなんかじゃなかったやんよ。ちゃんと、あなたのお父さんとお母さんに見守られてたんよ!」
「そうだったんだ……。だから黄名子は僕のことを……」
恐竜時代で自分が全力を隠していることを見破ったり――。
『なんで全力で戦わないの!?』
『た、戦ってるさ! 全力で戦ってる!』
エルドラドチーム01としてチーム・ザンと戦ったときも――。
『フェイにとってサッカーは大切なんでしょ!? だから守らないと! フェイ自身の手で!』
何度も黄名子はフェイに言葉をかけて気にしてくれた。気味悪いと思うどころか、時に心地よさを感じたこともあったのは、やはり同い年でもどこかで繋がっている『母』と『子』だからかもしれない。
「今更そんなこと知らされたって、もうあと戻りはできない。信じてくれたみんなを、僕は裏切ったんだ!」
「…………!」
苦しそうな表情をして叫ぶフェイに天馬は目を見開いた。最初は本当の目的を思い出して移した行動でも、SARUに命令されて念動派を放っても、全部が全部フェイの本心ではないとわかった。
「僕はもう、フェーダを抜けても行く所がない!」
「フェイ……」
「…………」
黄名子とアスレイはそんなフェイを見て眉を下げる。雷門を自らの意思で裏切って出て行った挙げ句、先ほどの試合でヒドい仕打ちをした。同時にワンダバやクロスワード=アルノも裏切ったということになるし、アスレイとだって完全にわだかまりが解けたわけじゃない。SARUのやり方に疑問はあれどフェーダまで裏切ったら……フェイの居場所はもうない。
しかしそんな顔をうつむけるフェイに、天馬は数歩歩いて言葉をかける。
「あるよ、フェイ!」
「…………?」
「フェイの変える場所は雷門(ココ)にある!」
「雷門(ココ)に……?」
「当たり前じゃないか! 俺たち、これまでずっと一緒にサッカーをやってきた仲間だろ! フェイが『サッカーが好きだ』って言った言葉は絶対に嘘じゃない! だから一緒にサッカーを守ろうとしたんだろ?」
「あっ……」
SARUによってセカンドステージ・チルドレンの記憶がなくなっていたとはいえ、フェイは本当にサッカーが幼い頃から好きで、大好きなモノを守りたいという気持ちは本物だった。
さらに天馬は右拳を左胸にある稲妻マークにトンッと当てる。それはフェイも記憶を取り戻すまで共に背負った雷門のシンボルでもある。
「フェイの変える場所はここなんだ。絶対、雷門(ココ)なんだ!」
「天馬……」
「うん。天馬の言う通りだよ、フェイくん」
「!」
「フェイが誰よりも真剣にサッカーを守ろうとしていたことは、俺たちが知っている!」
「帰って来い!」
「フェイ!」
「フェイ!」
「っ……! みんな……!」
天馬だけじゃない。瑞貴も神童も三国太一も葵も信助も、全員がフェイの帰りを待っている。それが心からのものだとわかったフェイは嬉しくて目を閉じて肩を震わせる。
その間黄名子は微笑んでアスレイを見ると、アスレイも頷いて天馬たち雷門メンバーを見渡す。
「ありがとう、天馬くん! みんな!」
それは紛れもなく『フェイの父親』としての感謝の言葉だ。
「これでいい……これでいいんだ……! よかったな、フェイ……!」
ずっと共にいたワンダバも嬉しさのあまり目尻に出てきた涙を拭った。自分もアルノもまた、フェイの帰還を望んでいるのだから。
次いでフェイはみんなに表情を見せないまま背を向ける。そしてフェーダのアジトに行けるワープパネルがある廊下に向かおうと足を動かした。
「フェイ!」
天馬が呼び掛けるとフェイは足を止めた。最後まで『雷門に帰る』とは言わなかったので、天馬がかける言葉はただ一つ――。
「待ってるよ!」
「…………」
フェイは何も返事をしなかったが、確かに力強く頷いた。
セカンドステージ・チルドレンの能力がなくても、ただ『サッカーが好き』というだけでできた雷門の仲間。そして本当の自分を見てくれて裏切っても尚、仲間として受け入れてくれた。
「僕にもいたんだね……。っ、一緒にいてくれる仲間が……!」
顔を上げたフェイの目には嬉し涙が溜まっていた。フェイはこれからする『最後の仕事』をするのと同時にフェーダを抜ける決意ができた。