支援者Xの正体!
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《試合は明日、ここラグナロクスタジアムで行う。全ての決着を明日付けよう。楽しみにしているからね》
「…………!」
今度こそきっと最後の試合だろう。SARUと天馬はお互いの顔を見合わせるが、SARUは不敵な笑みを浮かべるのに対し天馬は緊張する面持ちで構えていた。
そしてSARUが去ったあと、天馬はフェイを連れて行こうとする支援者Xを止めるため声を上げる。
「待って!」
「……この子を救うことは、私の役目なんだ」
「……? あっ、待って!」
そう言って再び去り始める支援者Xを天馬は追いかける。それを見た葵も決意した。
「私も行く! なんだか心配だもん!」
「俺たちも行こう!」
「行くぞ!」
葵だけじゃない。霧野も神童も剣城も自分たちのチームの雷門メンバーを引き連れてフェイと支援者Xの元へと向かった。
「瑞貴、ここは俺たちに任せてお前も行け」
「わかった!」
豪炎寺は瑞貴にも声をかけて行かせた。大人として天馬たちのそばで成長を見守り続けていたのは彼女なのだから。
☆☆☆☆☆
フィールドから出た支援者Xはフェイを廊下のベンチに寝かせる。それを見つつローブのフードを取ると同時に、天馬たちも瑞貴とマネージャーとワンダバも含めて全員辿り着いた。
「ウッ…ウウッ……?」
意識を取り戻したフェイがゆっくり目を開ける。すると自分と同じ瞳の色した支援者Xの服を着ている男性が、自分を心配そうに見つめているのが目に入った。
「あなたは……?」
「私は、アスレイ=ルーン。お前の――父親だ」
「!」
「「「「「ええっ!?」」」」」
「父親!?」
「支援者Xが!?」
支援者X――アスレイ=ルーンの告げた言葉に、フェイだけでなく神童やワンダバも驚きの声を上げた。
今まで正体を隠すためだった老人のような髭も一切生やしておらず猫背も真っ直ぐに背筋を伸ばして、まだ予想よりもずいぶんと若い。そして瞳と髪の色はフェイにとてもよく似ていて、父親と言われて納得できるレベルだ。
「あっ……!」
「フェイ、本当にお父さんなの?」
「っ……!」
最初は目を見開いて驚いたフェイも、天馬が尋ねると落ち着いて来たのか顔をしかめる。驚いていたのは幼い頃に別れたままだったので一瞬わからなかったからだろう。
「何故、ここにいるの?」
「お前を、見守っていたかったんだ。だから、私はフェーダに……!」
「……今さら名乗ってどうなの?」
「!」
フェイの冷たい声音にアスレイは目を見開くと、フェイは自嘲気味に顔を少しうつむけて笑っていた。
「フェイ……」
「っ、フェイ――」
黄名子もまたその様子に心配していると、アスレイは勇気を出すようにもう一度フェイの名を呼ぶが……。
「今日は僕を助けたい気分だった、そんなところ?」
「ち、違う!」
「……あなたは、僕を捨てたんじゃなかったの?」
「「「「「!」」」」」
ベンチから立ち上がってそう言ったフェイに、事情を知らない雷門メンバーは驚いた。確かに彼からは家族の話は聞いたことがなく、天馬も瑞貴もフェイは『一人ぼっちだ』ということは聞いていたが親から捨てられたとは知らなかった。
「…………!」
今度こそきっと最後の試合だろう。SARUと天馬はお互いの顔を見合わせるが、SARUは不敵な笑みを浮かべるのに対し天馬は緊張する面持ちで構えていた。
そしてSARUが去ったあと、天馬はフェイを連れて行こうとする支援者Xを止めるため声を上げる。
「待って!」
「……この子を救うことは、私の役目なんだ」
「……? あっ、待って!」
そう言って再び去り始める支援者Xを天馬は追いかける。それを見た葵も決意した。
「私も行く! なんだか心配だもん!」
「俺たちも行こう!」
「行くぞ!」
葵だけじゃない。霧野も神童も剣城も自分たちのチームの雷門メンバーを引き連れてフェイと支援者Xの元へと向かった。
「瑞貴、ここは俺たちに任せてお前も行け」
「わかった!」
豪炎寺は瑞貴にも声をかけて行かせた。大人として天馬たちのそばで成長を見守り続けていたのは彼女なのだから。
☆☆☆☆☆
フィールドから出た支援者Xはフェイを廊下のベンチに寝かせる。それを見つつローブのフードを取ると同時に、天馬たちも瑞貴とマネージャーとワンダバも含めて全員辿り着いた。
「ウッ…ウウッ……?」
意識を取り戻したフェイがゆっくり目を開ける。すると自分と同じ瞳の色した支援者Xの服を着ている男性が、自分を心配そうに見つめているのが目に入った。
「あなたは……?」
「私は、アスレイ=ルーン。お前の――父親だ」
「!」
「「「「「ええっ!?」」」」」
「父親!?」
「支援者Xが!?」
支援者X――アスレイ=ルーンの告げた言葉に、フェイだけでなく神童やワンダバも驚きの声を上げた。
今まで正体を隠すためだった老人のような髭も一切生やしておらず猫背も真っ直ぐに背筋を伸ばして、まだ予想よりもずいぶんと若い。そして瞳と髪の色はフェイにとてもよく似ていて、父親と言われて納得できるレベルだ。
「あっ……!」
「フェイ、本当にお父さんなの?」
「っ……!」
最初は目を見開いて驚いたフェイも、天馬が尋ねると落ち着いて来たのか顔をしかめる。驚いていたのは幼い頃に別れたままだったので一瞬わからなかったからだろう。
「何故、ここにいるの?」
「お前を、見守っていたかったんだ。だから、私はフェーダに……!」
「……今さら名乗ってどうなの?」
「!」
フェイの冷たい声音にアスレイは目を見開くと、フェイは自嘲気味に顔を少しうつむけて笑っていた。
「フェイ……」
「っ、フェイ――」
黄名子もまたその様子に心配していると、アスレイは勇気を出すようにもう一度フェイの名を呼ぶが……。
「今日は僕を助けたい気分だった、そんなところ?」
「ち、違う!」
「……あなたは、僕を捨てたんじゃなかったの?」
「「「「「!」」」」」
ベンチから立ち上がってそう言ったフェイに、事情を知らない雷門メンバーは驚いた。確かに彼からは家族の話は聞いたことがなく、天馬も瑞貴もフェイは『一人ぼっちだ』ということは聞いていたが親から捨てられたとは知らなかった。