メカ円堂登場!
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「フッ……フフフフフッ」
「!」
「そう言うと思ったぜ。いいぜ、やってやる!」
聞こえた笑い声に瑞貴は目をパチクリすると、顔を上げたザナークがいつもの不敵な笑みを浮かべてそう言った。
ザナークはバイクを呼び出し、それに乗ってうしろにいる大介に告げる。
「フンッ! いいか、石のジジイ。俺は…俺という暴れ馬を乗りこなして見せる! それまで時空最強イレブンは空けておけ!」
ビシッと指差して告げたザナークは、バイクを発進させてワームホールの中に姿を消した。
〈フンッ。世話の焼ける奴だ〉
「いいんですか? どこかに行っちゃいましたよ?」
〈放っておけ。あいつの前に立ちはだかってる壁は、自分自身でしか乗り越えることはできないんだからな〉
「…………」
瑞貴はザナークが消えた方向に顔を向ける。ザナークは一体、自分の中の暴れ馬となっている力をどう乗りこなすのだろうか。
――同時刻、天馬は廊下のベンチに座っている神童の元へ駆け寄った。セカンドステージ・チルドレンに勝利したことでテンションが上がっているのが、声音でもわかるくらいだ。
「神童先輩! やりましたね!」
「ああ。みんなの希望を繋ぐことができた」
「はい!」
コツン――。
「「!」」
足音に天馬と神童が顔を向けると、そこにはアルファとベータとガンマとエイナムが並んでいた。神童もベンチから立ち上がる。
「神童……」
「アルファ、ベータ、ガンマ、勝てたのはお前たちのおかげだ。ありがとう」
「「…………!」」
こうも真っ直ぐに礼を言われると思っていなかったのか、ベータとガンマはお互いの顔を見合わせて驚いていた。
「フンッ、別にあなたたちのためにやったわけじゃないですわ。セカンドステージ・チルドレンに負けるなんて、プライドが許しませんもの」
「そういうことさ。まっ、僕がキャプテンだったならば、もっと楽に勝てただろうけどね.。フフッ」
「ハハッ、そうかもな」
ベータもガンマも勝利したことですっかりいつもの調子に戻ったようだ。神童は特に気にすることなく、次いでアルファとエイナムに顔を向ける。
「私は任務を遂行しただけだ。だが、私の胸にずっと渦巻いていた、トゲのような感覚は消えたようだ……。あれはいったい、なんだったのか……?」
「あっ」
胸に手を当てて思考するアルファを見て、天馬は二回目にアルファに勝利したときのことを思い出す。
電光掲示板の得点が自分のチームが負けたという証明を目に映したとき、無表情ながらも胸の内の感覚はいつもと違っていた。
『敗北……信じ難い結果だ』
勝利したことに喜ぶ自分たちを目にしてそう呟いたのを、天馬は覚えている。そしてアルファにすらわからなかった感情の答えも。
「それってひょっとして、『悔しかった』ってことじゃない?」
「悔しい?」
「うん、俺たちにサッカーで負けて悔しかったんだと思う。でも今日、こんなにいい試合ができてきっと気持ちがよかったんだよ! だから――」
「だが私にとってサッカーは、戦いの手段でしかない」
「そう…なの……?」
「そのはずだ」
「だけど、それもいつの間にか変わっていたのかもしれませんね」
「…………!」
エイナムの言葉にアルファは目を見開いて顔を見合わせると、彼もまたどこか清々しい表情をしている。
エルドラドは『サッカーによってサッカーを消す』ということで、アルファたちルートエージェントに戦いの手段として、サッカーをするよう命じた。そのときはサッカーに対する感情なんて何もなかったが、天馬たちに負けたときは悔しく、今日の試合で一つのボールを繋げていく感覚はとても気持ちの良いモノだと思った。
「そうか……」
「どう? サッカーのこと、ちょっとは好きになった?」
「イエス」
「そうか、よかった!」
アルファやエイナムだけじゃなく、ベータもガンマも同じ気持ちだ。最初はお互いを敵視していたが、同じチームになって、ボールを繋ぎ、合体必殺技で決めて、勝利することができた。あの感覚はずっと忘れることはない。
きっとこれからも『ライバル』という立ち位置は変わらないだろうが、それも今までとは違う意味を持つだろう。
「天馬、次はお前の番だ。頼んだぞ」
「はい! 絶対勝ちます!」
自分の肩に手を置いた神童に、天馬は力強く頷いてそう言った。
次はいよいよ天馬たちが率いるエルドラドチーム03が出場する、ラグナロク三回戦が始まる――。
☆コーチの 今日の格言☆
人間でもアンドロイドでも、同じチームにいればみんな仲間だからね
以上!!
「!」
「そう言うと思ったぜ。いいぜ、やってやる!」
聞こえた笑い声に瑞貴は目をパチクリすると、顔を上げたザナークがいつもの不敵な笑みを浮かべてそう言った。
ザナークはバイクを呼び出し、それに乗ってうしろにいる大介に告げる。
「フンッ! いいか、石のジジイ。俺は…俺という暴れ馬を乗りこなして見せる! それまで時空最強イレブンは空けておけ!」
ビシッと指差して告げたザナークは、バイクを発進させてワームホールの中に姿を消した。
〈フンッ。世話の焼ける奴だ〉
「いいんですか? どこかに行っちゃいましたよ?」
〈放っておけ。あいつの前に立ちはだかってる壁は、自分自身でしか乗り越えることはできないんだからな〉
「…………」
瑞貴はザナークが消えた方向に顔を向ける。ザナークは一体、自分の中の暴れ馬となっている力をどう乗りこなすのだろうか。
――同時刻、天馬は廊下のベンチに座っている神童の元へ駆け寄った。セカンドステージ・チルドレンに勝利したことでテンションが上がっているのが、声音でもわかるくらいだ。
「神童先輩! やりましたね!」
「ああ。みんなの希望を繋ぐことができた」
「はい!」
コツン――。
「「!」」
足音に天馬と神童が顔を向けると、そこにはアルファとベータとガンマとエイナムが並んでいた。神童もベンチから立ち上がる。
「神童……」
「アルファ、ベータ、ガンマ、勝てたのはお前たちのおかげだ。ありがとう」
「「…………!」」
こうも真っ直ぐに礼を言われると思っていなかったのか、ベータとガンマはお互いの顔を見合わせて驚いていた。
「フンッ、別にあなたたちのためにやったわけじゃないですわ。セカンドステージ・チルドレンに負けるなんて、プライドが許しませんもの」
「そういうことさ。まっ、僕がキャプテンだったならば、もっと楽に勝てただろうけどね.。フフッ」
「ハハッ、そうかもな」
ベータもガンマも勝利したことですっかりいつもの調子に戻ったようだ。神童は特に気にすることなく、次いでアルファとエイナムに顔を向ける。
「私は任務を遂行しただけだ。だが、私の胸にずっと渦巻いていた、トゲのような感覚は消えたようだ……。あれはいったい、なんだったのか……?」
「あっ」
胸に手を当てて思考するアルファを見て、天馬は二回目にアルファに勝利したときのことを思い出す。
電光掲示板の得点が自分のチームが負けたという証明を目に映したとき、無表情ながらも胸の内の感覚はいつもと違っていた。
『敗北……信じ難い結果だ』
勝利したことに喜ぶ自分たちを目にしてそう呟いたのを、天馬は覚えている。そしてアルファにすらわからなかった感情の答えも。
「それってひょっとして、『悔しかった』ってことじゃない?」
「悔しい?」
「うん、俺たちにサッカーで負けて悔しかったんだと思う。でも今日、こんなにいい試合ができてきっと気持ちがよかったんだよ! だから――」
「だが私にとってサッカーは、戦いの手段でしかない」
「そう…なの……?」
「そのはずだ」
「だけど、それもいつの間にか変わっていたのかもしれませんね」
「…………!」
エイナムの言葉にアルファは目を見開いて顔を見合わせると、彼もまたどこか清々しい表情をしている。
エルドラドは『サッカーによってサッカーを消す』ということで、アルファたちルートエージェントに戦いの手段として、サッカーをするよう命じた。そのときはサッカーに対する感情なんて何もなかったが、天馬たちに負けたときは悔しく、今日の試合で一つのボールを繋げていく感覚はとても気持ちの良いモノだと思った。
「そうか……」
「どう? サッカーのこと、ちょっとは好きになった?」
「イエス」
「そうか、よかった!」
アルファやエイナムだけじゃなく、ベータもガンマも同じ気持ちだ。最初はお互いを敵視していたが、同じチームになって、ボールを繋ぎ、合体必殺技で決めて、勝利することができた。あの感覚はずっと忘れることはない。
きっとこれからも『ライバル』という立ち位置は変わらないだろうが、それも今までとは違う意味を持つだろう。
「天馬、次はお前の番だ。頼んだぞ」
「はい! 絶対勝ちます!」
自分の肩に手を置いた神童に、天馬は力強く頷いてそう言った。
次はいよいよ天馬たちが率いるエルドラドチーム03が出場する、ラグナロク三回戦が始まる――。
☆コーチの 今日の格言☆
人間でもアンドロイドでも、同じチームにいればみんな仲間だからね
以上!!