メカ円堂登場!
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《試合終了――っ!! 二回戦はエルドラドの勝利だ――っ!!》
「勝った……!」
勝利を収めてホッとした神童がミキシトランスを解除した。するとアルファとベータとガンマがこちらを見て笑っていたので、神童もまた微笑み返す。
「やーった! やったやったやったやった!」
「よっしゃー!」
「勝った! 勝ったぞ!」
「望みが繋がったやんね!」
「ああ!」
「神童……よくやってくれた……!」
エキサイティングゲージがMAXになって体がピンクになったクラーク=ワンダバットは何度も飛び上がり、錦と水鳥はガッツポーズをし、黄名子と剣城は互いを見て笑い合い、三国は神童の成長に涙を浮かべた。
「一勝一敗だ!」
「次が正真正銘の決戦だね!」
「うん! 俺たちに全てがかかっている!」
天馬と信助は顔を見合わせると、明日の試合に向けて決意した。次の試合の勝敗によってこの時代の覇権が決まるのだから。
観客席も喜びの声が上がる中、瑞貴は両手にあるメカ円堂のバンダナの破片を見つめる。自分の元に来たのは偶然か必然か、元となった円堂データが引き寄せたのかわからない。
「瑞貴さん、それって……」
「メカ円堂の……」
「うん。彼もこの試合に貢献してくれた立役者だよ。人間でもアンドロイドでも、同じチームにいればみんな仲間だからね」
「「はい!」」
茜と倉間が笑顔で頷いているのを見て微笑んだ瑞貴は、次いでもう一度バンダナの破片に顔を向ける。
「ありがとう……!」
瑞貴は涙を浮かべた目を閉じてバンダナの破片をギュッと握って胸に寄せ、メカ円堂に感謝の言葉を捧げた。
〈ウム……このままではいかんな〉
「えっ?」
そばに浮かぶ大介がピッチに体を向けてそう言ったので、瑞貴は思わず顔を上げた。
――SARUがいるVIP席に現れたのは、昨日もいたヴァンフェニー=ヴァンプとガルシャア=ウルフェイン。この結果を見てどこか呆れるように淡々とSARUに告げる。
「負けたみたいだね」
「まあ彼らは僕たちセカンドステージ・チルドレンの遺伝子のルーツだからね。これぐらいは勝ってもらわないと」
負けたのにSARUは動揺することもなく平然と言いのけた。むしろ自分たちのルーツならば勝って当たり前だと言うので、ヴァンフェニーは両腕を組む。
「やはり、ザナークをエルドラドに取られたのはよくなかったのでは?」
「だがSARUもフェイを敵から抜いた。お相子だろう、ガルルルッ」
「面白くなるのは、これからさ」
☆☆☆☆☆
試合のあと、誰もいなくなったグラウンドにユニフォームから着替えたザナークが現れた。次いでそのあとを追って来て現れたのは瑞貴だ。
「ザナーク」
「なんだ?」
「大介さんが、君に話があるって」
瑞貴がそう言うと、彼女のポケットから大介が出てきた。それを見たザナークは目を閉じてフッと笑う。
「石のジジイか。どうだ、俺様の実力がわかっただろ」
〈フンッ。――お前はまだ、自分の力を出し切っておらん〉
「!」
〈そんな力では、時空最強の一人に数えるわけにはゆかん!〉
「俺が力を出し切れていないだと? フンッ! そんなバカなことがあるか!」
〈わかっとらんなぁ〉
「何?」
自分のことなのにわかっていないので呆れるように言う大介に、ザナークが聞き返す。
〈お前は恐れているのだ。自分の中の『暴れ馬』を〉
「暴れ馬?」
〈そうだ。お前は以前起こった自分の力の暴走を恐れている!〉
「っ!」
それはザナークにとって図星だった。三国時代の試合中に起こった力の暴走は、諸葛孔明の庭一帯を爆発させるほどの威力がある。
〈だから、自分の力を抑え込んでいる。だが時空最強になるには、力を抑え込むのではなく、その暴れ馬を乗りこなさなければならん!〉
「暴れ馬を乗りこなすだと?」
〈まあ、ムリかもしれんな。所詮ただの荒くれに、力をコントロールすることなど夢のまた夢だ!〉
「なっ! 何っ!? ジジイ……!」
〈力はコントロールできてこそ、本当の力なのだからな。宝の持ち腐れとはまったくこのことだ!〉
「クッ……!」
大介にここまで言われても反論の言葉を上げないのは、ザナークだってわかっているからだろう。歯を食いしばったザナークは顔をうつむける。
「勝った……!」
勝利を収めてホッとした神童がミキシトランスを解除した。するとアルファとベータとガンマがこちらを見て笑っていたので、神童もまた微笑み返す。
「やーった! やったやったやったやった!」
「よっしゃー!」
「勝った! 勝ったぞ!」
「望みが繋がったやんね!」
「ああ!」
「神童……よくやってくれた……!」
エキサイティングゲージがMAXになって体がピンクになったクラーク=ワンダバットは何度も飛び上がり、錦と水鳥はガッツポーズをし、黄名子と剣城は互いを見て笑い合い、三国は神童の成長に涙を浮かべた。
「一勝一敗だ!」
「次が正真正銘の決戦だね!」
「うん! 俺たちに全てがかかっている!」
天馬と信助は顔を見合わせると、明日の試合に向けて決意した。次の試合の勝敗によってこの時代の覇権が決まるのだから。
観客席も喜びの声が上がる中、瑞貴は両手にあるメカ円堂のバンダナの破片を見つめる。自分の元に来たのは偶然か必然か、元となった円堂データが引き寄せたのかわからない。
「瑞貴さん、それって……」
「メカ円堂の……」
「うん。彼もこの試合に貢献してくれた立役者だよ。人間でもアンドロイドでも、同じチームにいればみんな仲間だからね」
「「はい!」」
茜と倉間が笑顔で頷いているのを見て微笑んだ瑞貴は、次いでもう一度バンダナの破片に顔を向ける。
「ありがとう……!」
瑞貴は涙を浮かべた目を閉じてバンダナの破片をギュッと握って胸に寄せ、メカ円堂に感謝の言葉を捧げた。
〈ウム……このままではいかんな〉
「えっ?」
そばに浮かぶ大介がピッチに体を向けてそう言ったので、瑞貴は思わず顔を上げた。
――SARUがいるVIP席に現れたのは、昨日もいたヴァンフェニー=ヴァンプとガルシャア=ウルフェイン。この結果を見てどこか呆れるように淡々とSARUに告げる。
「負けたみたいだね」
「まあ彼らは僕たちセカンドステージ・チルドレンの遺伝子のルーツだからね。これぐらいは勝ってもらわないと」
負けたのにSARUは動揺することもなく平然と言いのけた。むしろ自分たちのルーツならば勝って当たり前だと言うので、ヴァンフェニーは両腕を組む。
「やはり、ザナークをエルドラドに取られたのはよくなかったのでは?」
「だがSARUもフェイを敵から抜いた。お相子だろう、ガルルルッ」
「面白くなるのは、これからさ」
☆☆☆☆☆
試合のあと、誰もいなくなったグラウンドにユニフォームから着替えたザナークが現れた。次いでそのあとを追って来て現れたのは瑞貴だ。
「ザナーク」
「なんだ?」
「大介さんが、君に話があるって」
瑞貴がそう言うと、彼女のポケットから大介が出てきた。それを見たザナークは目を閉じてフッと笑う。
「石のジジイか。どうだ、俺様の実力がわかっただろ」
〈フンッ。――お前はまだ、自分の力を出し切っておらん〉
「!」
〈そんな力では、時空最強の一人に数えるわけにはゆかん!〉
「俺が力を出し切れていないだと? フンッ! そんなバカなことがあるか!」
〈わかっとらんなぁ〉
「何?」
自分のことなのにわかっていないので呆れるように言う大介に、ザナークが聞き返す。
〈お前は恐れているのだ。自分の中の『暴れ馬』を〉
「暴れ馬?」
〈そうだ。お前は以前起こった自分の力の暴走を恐れている!〉
「っ!」
それはザナークにとって図星だった。三国時代の試合中に起こった力の暴走は、諸葛孔明の庭一帯を爆発させるほどの威力がある。
〈だから、自分の力を抑え込んでいる。だが時空最強になるには、力を抑え込むのではなく、その暴れ馬を乗りこなさなければならん!〉
「暴れ馬を乗りこなすだと?」
〈まあ、ムリかもしれんな。所詮ただの荒くれに、力をコントロールすることなど夢のまた夢だ!〉
「なっ! 何っ!? ジジイ……!」
〈力はコントロールできてこそ、本当の力なのだからな。宝の持ち腐れとはまったくこのことだ!〉
「クッ……!」
大介にここまで言われても反論の言葉を上げないのは、ザナークだってわかっているからだろう。歯を食いしばったザナークは顔をうつむける。