11人目の時空最強!!
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「ザナーク、僕にパスだ! フィニッシュはこの僕が決める!」
「ほらよ!」
「!」
なんとザナークは前方からギリスとメイアが来るとわかると、横でパスを促していたガンマの顔にボールを当てた。その弾いたボールが相手の二人のうしろに行くと、ザナークはそれを追いかけて再びドリブルをする。
味方をも利用したラフプレーとも言える行動に、天城もさすがにガンマに同情した。
「今のは……ヒドいド!」
「でも勝手に点取ってくれれば、こっちは大助かりですよ」
「…………」
確かに狩屋の言う通り、ザナークが点を取ればチーム全体の点になる。しかし神童は釈然としなかった。
その間にザナークはゴール前に辿り着き、シュート体勢に入る。
「うらああっ!」
「ふんぬっ!」
ザナークのノーマルシュートをブーフウが止めようとしたが、あまりの威力に圧された。しかしボールは大きく上がってゴールを越えた。
「彼のパワーは認めるけど、ああやって強引に来てくれる分には怖くないわ」
「それに美しくない。パスは愛……連携こそ美しい」
またもや手を取り合って二人の世界を作るメイアとギリス。この部分には無視しておいたほうがいいのかもしれない。
(いくらザナークでも、ギルを相手に一人で得点するのはムリだ!)
今一歩及ばないザナークのプレーに、神童はやはり連携が必要だと判断して両手を口元に当てて大きく叫ぶ。
「みんな、連携するんだ! この試合、絶対勝たなくてはいけないんだ!」
「神童……!」
神童の背にあるディフェンスエリアで、天城が目を見開いていた。
それから試合が続く中、アルファがサイドのエイナムにパスしてペナルティエリアまで入ると、即座にゾタンのマークが入る。
「逆サイド! ガンマがフリーだ!」
「ふっ!」
しかしエイナムは神童の指示を聞かずアルファにパスを出したので、ゾタンがヘディングをしてボールをラインの外に出した。
また、オルガがドリブルすると前方からミドがやって来る。それにオルガの横に走る神童は声を上げる。
「こっちだ! オルガ!」
「オッケー神童キャプテン!」
オルガが出したパスは神童の頭上を越え、その反対側に走るベータの元に向かった。しかしベータをマークしていたゼイクに弾かれる。
「…………」
「ごっめ~ん! 怖い顔しないで!」
さすがにマズったと思ったのか、オルガは冷や汗をかきながら両手を合わせて神童に謝った。反省の色が見えるかどうかは定かではないが。
他にも神童がゴールに向かってドリブルするチェルをマークしていると、チェルが離れ場所からシュートを撃とうとした。それをガリングが間にジャンプして入ると胸で受け止める。
「いいぞ、ガリング! よし、中盤でパスを繋いでいこう!」
「ガンマ!」
「何っ!?」
さっきはナイスプレーだったものの、ガリングは中盤ではなく前線に向かうガンマに大きくパスを出した。しかし上がっていたモリーがヘディングで止めてゼイクにパスを回す。
ことごとく神童の指示を無視するプロトコル・オメガのメンバー。相手に先制点を奪われたままだというのにマズいと顔に焦りが見える。
「チームがまとまっていない……!」
「神童、どうしたド?」
「!」
「いつものお前らしくないド」
「天城さん……?」
「焦らずに、自分を信じてやってみるド」
「はい……」
プロトコル・オメガのメンバーとザナークに、神童の思考も混乱していた。それを天城がまず落ち着くように言った。
「神童……」
そして客席にいる霧野蘭丸もまた、いつもの調子が出ていない神童を心配している。
ドリブルするミドはゴール近くにいるザットに向かって、ロングパスを放つ。
「ザット!」
「狩屋! マークしろ!」
「了解!」
「もらっちゃいま~す!」
「ベータ!?」
神童の指示を受けてジャンプするザットに続く狩屋。しかしあとからにもかかわらずベータもジャンプしたので神童が目を見開くと、ベータは二人に競り合いに勝ってヘディングでオルガにボールを回した。
「オルガ!」
「オッケー!」
パスを促したベータにオルガがボールを送ると、それを取ったのはベータではなく狩屋だった。
「ほらよ!」
「!」
なんとザナークは前方からギリスとメイアが来るとわかると、横でパスを促していたガンマの顔にボールを当てた。その弾いたボールが相手の二人のうしろに行くと、ザナークはそれを追いかけて再びドリブルをする。
味方をも利用したラフプレーとも言える行動に、天城もさすがにガンマに同情した。
「今のは……ヒドいド!」
「でも勝手に点取ってくれれば、こっちは大助かりですよ」
「…………」
確かに狩屋の言う通り、ザナークが点を取ればチーム全体の点になる。しかし神童は釈然としなかった。
その間にザナークはゴール前に辿り着き、シュート体勢に入る。
「うらああっ!」
「ふんぬっ!」
ザナークのノーマルシュートをブーフウが止めようとしたが、あまりの威力に圧された。しかしボールは大きく上がってゴールを越えた。
「彼のパワーは認めるけど、ああやって強引に来てくれる分には怖くないわ」
「それに美しくない。パスは愛……連携こそ美しい」
またもや手を取り合って二人の世界を作るメイアとギリス。この部分には無視しておいたほうがいいのかもしれない。
(いくらザナークでも、ギルを相手に一人で得点するのはムリだ!)
今一歩及ばないザナークのプレーに、神童はやはり連携が必要だと判断して両手を口元に当てて大きく叫ぶ。
「みんな、連携するんだ! この試合、絶対勝たなくてはいけないんだ!」
「神童……!」
神童の背にあるディフェンスエリアで、天城が目を見開いていた。
それから試合が続く中、アルファがサイドのエイナムにパスしてペナルティエリアまで入ると、即座にゾタンのマークが入る。
「逆サイド! ガンマがフリーだ!」
「ふっ!」
しかしエイナムは神童の指示を聞かずアルファにパスを出したので、ゾタンがヘディングをしてボールをラインの外に出した。
また、オルガがドリブルすると前方からミドがやって来る。それにオルガの横に走る神童は声を上げる。
「こっちだ! オルガ!」
「オッケー神童キャプテン!」
オルガが出したパスは神童の頭上を越え、その反対側に走るベータの元に向かった。しかしベータをマークしていたゼイクに弾かれる。
「…………」
「ごっめ~ん! 怖い顔しないで!」
さすがにマズったと思ったのか、オルガは冷や汗をかきながら両手を合わせて神童に謝った。反省の色が見えるかどうかは定かではないが。
他にも神童がゴールに向かってドリブルするチェルをマークしていると、チェルが離れ場所からシュートを撃とうとした。それをガリングが間にジャンプして入ると胸で受け止める。
「いいぞ、ガリング! よし、中盤でパスを繋いでいこう!」
「ガンマ!」
「何っ!?」
さっきはナイスプレーだったものの、ガリングは中盤ではなく前線に向かうガンマに大きくパスを出した。しかし上がっていたモリーがヘディングで止めてゼイクにパスを回す。
ことごとく神童の指示を無視するプロトコル・オメガのメンバー。相手に先制点を奪われたままだというのにマズいと顔に焦りが見える。
「チームがまとまっていない……!」
「神童、どうしたド?」
「!」
「いつものお前らしくないド」
「天城さん……?」
「焦らずに、自分を信じてやってみるド」
「はい……」
プロトコル・オメガのメンバーとザナークに、神童の思考も混乱していた。それを天城がまず落ち着くように言った。
「神童……」
そして客席にいる霧野蘭丸もまた、いつもの調子が出ていない神童を心配している。
ドリブルするミドはゴール近くにいるザットに向かって、ロングパスを放つ。
「ザット!」
「狩屋! マークしろ!」
「了解!」
「もらっちゃいま~す!」
「ベータ!?」
神童の指示を受けてジャンプするザットに続く狩屋。しかしあとからにもかかわらずベータもジャンプしたので神童が目を見開くと、ベータは二人に競り合いに勝ってヘディングでオルガにボールを回した。
「オルガ!」
「オッケー!」
パスを促したベータにオルガがボールを送ると、それを取ったのはベータではなく狩屋だった。