11人目の時空最強!!
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〈そういえば、ザナークのことなんじゃが……〉
「あっ。大介さんは彼を見て『くすぶり続けている力がある』って言ってましたよね」
〈ウム。あいつが自分の持つ力をうまくコントロールできれば、あるいは……〉
「まさか、彼が最後の時空最強イレブンに!?」
大介が言わんとすることがわかった瑞貴は、目を見開いて驚いた。ミキシマックスの対象者がいないのでなんとも言えなかったが、自分なりにエルドラドのメンバーも含めて最後の時空最強レイブンの候補は上げていた。しかしザナーク=アバロニクはフェーダに行ったので、彼が最後の時空最強イレブンとは思いもしなかったのだ。
(ザナークはフェーダを抜けた……もし彼がこちら側に来てくれたら……!)
きっとこれ以上のない、頼もしい助っ人なのは間違いない。そしてミキシマックスの対象者とミキシトランスの状態によっては、確かに時空最強イレブンの最後の一人に打って付けだろう。
☆☆☆☆☆
翌日、ラグナロクスタジアムでは昨日と同じ観客席は超満員だ。その内部にある選手の入場口の廊下では……。
「で、俺たちのチームは……なんでこのユニフォームなんだ?」
倉間典人が不満そうに言うのはムリもない。エルドラドチーム02はプロトコル・オメガのユニフォームなので、仮にも元敵のユニフォームを纏うには少々抵抗があるだろう。
「いいじゃないですか。動きやすいし」
「二回戦……どんな奴らが相手なんだド?」
倉間に対して狩屋マサキは全然抵抗がないというようにストレッチしていると、天城大地が入場口から反対側のワープパネルを見やる。あそこからフェーダの二つ目のチームが現れるのだから。
「俺たちにはもうあとがない。相手が誰だろうと、負けるわけにはいかない!」
「「「「「…………」」」」」
キャプテンとして神童拓人が喝を入れるが、エルドラド側のメンバーは何も言わない。それどころかそれぞれの本来のチームメイトと固まっているので協調性が相変わらず見られないのだ。
「サカマキ監督……」
「まだ神童には言うな。まずは試合であいつの采配を見せてもらう」
瑞貴もまた不安そうにサカマキ=トグロウに顔を向けるが、彼は表情を変えず両腕を組んだままそう告げた。
「…………」
「神童先輩!」
「!」
幸先が不安な神童の元に、天馬と西園信助と空野葵が駆け寄って来た。
「今日の試合、勝ちましょう! 絶対に!」
「なんか同じチームみたいな言い方だな」
「えっ?」
天馬は今日の試合に出場しないで狩屋がそう言うと、神童がそれを否定する。
「いや、三チームに分かれていても、俺たちは一つのチームだ。――天馬、信助、今日の試合必ず勝ってお前たちに繋げる。最終戦は頼んだぞ!」
「「はい!」」
「私たちも絶対に勝ちます! がんばろう!」
「葵……!」
神童からの勝利宣言とも言える言葉と、葵の応援に天馬はとても嬉しく思った。すると――。
ポウッ……――シュンッ!
「「「「「!」」」」」
「フ~ン、私の相手はあなたたちなんだ。なんかつまんなさそうなのに当たっちゃったな~」
「お前は……あのとき、SARUと一緒にいた!」
ワープパネルから現れたメイアと、隣にいる眼鏡をかけた少年――ギリスを見て、神童はSARUがラグナロク開催宣言をしたとき一緒にいた二人だと気づく。
「あら、覚えていてくれたんだ! フフッ」
「当然さ、メイア」
すると隣にいるギリスがメイアの手を取ると、自身は片膝を付いてまるで童話の王子と姫のような光景が出る。
「君の強さと美しさは、一度見たら忘れられやしないんだよ……」
「まあ、ギリスったら! あなただって、今日もステキよ。そのヘアスタイル」
心成しか一気にピンク色の背景になって、ついさっきまで対峙したのに、もう自分たちは蚊帳の外にいる気分になった瑞貴は苦笑する。
「ラ、ラブラブなんだね……」
「そうなんです、お母様!」
「僕たちは愛で繋がっているんです!」
「みぎゃ!?」
さっきの雰囲気はどこに行ったのやら、いつの間にか目の前まで移動した二人が熱くそう言うと驚いて瑞貴は肩を上げる。
「この試合、僕たちの愛で勝って、お母様を迎えに行きます!」
「見ていてください、私たちの雄姿を!」
「「アハハハッ/ウフフフッ」」
「「「「「…………」」」」」
そう言うや否や、ギリスとメイアは手を取り合いハートを撒き散らしながらスタジアムへと向かって行った。その空気に狩屋たちは呆気に取られる。
「あっ。大介さんは彼を見て『くすぶり続けている力がある』って言ってましたよね」
〈ウム。あいつが自分の持つ力をうまくコントロールできれば、あるいは……〉
「まさか、彼が最後の時空最強イレブンに!?」
大介が言わんとすることがわかった瑞貴は、目を見開いて驚いた。ミキシマックスの対象者がいないのでなんとも言えなかったが、自分なりにエルドラドのメンバーも含めて最後の時空最強レイブンの候補は上げていた。しかしザナーク=アバロニクはフェーダに行ったので、彼が最後の時空最強イレブンとは思いもしなかったのだ。
(ザナークはフェーダを抜けた……もし彼がこちら側に来てくれたら……!)
きっとこれ以上のない、頼もしい助っ人なのは間違いない。そしてミキシマックスの対象者とミキシトランスの状態によっては、確かに時空最強イレブンの最後の一人に打って付けだろう。
☆☆☆☆☆
翌日、ラグナロクスタジアムでは昨日と同じ観客席は超満員だ。その内部にある選手の入場口の廊下では……。
「で、俺たちのチームは……なんでこのユニフォームなんだ?」
倉間典人が不満そうに言うのはムリもない。エルドラドチーム02はプロトコル・オメガのユニフォームなので、仮にも元敵のユニフォームを纏うには少々抵抗があるだろう。
「いいじゃないですか。動きやすいし」
「二回戦……どんな奴らが相手なんだド?」
倉間に対して狩屋マサキは全然抵抗がないというようにストレッチしていると、天城大地が入場口から反対側のワープパネルを見やる。あそこからフェーダの二つ目のチームが現れるのだから。
「俺たちにはもうあとがない。相手が誰だろうと、負けるわけにはいかない!」
「「「「「…………」」」」」
キャプテンとして神童拓人が喝を入れるが、エルドラド側のメンバーは何も言わない。それどころかそれぞれの本来のチームメイトと固まっているので協調性が相変わらず見られないのだ。
「サカマキ監督……」
「まだ神童には言うな。まずは試合であいつの采配を見せてもらう」
瑞貴もまた不安そうにサカマキ=トグロウに顔を向けるが、彼は表情を変えず両腕を組んだままそう告げた。
「…………」
「神童先輩!」
「!」
幸先が不安な神童の元に、天馬と西園信助と空野葵が駆け寄って来た。
「今日の試合、勝ちましょう! 絶対に!」
「なんか同じチームみたいな言い方だな」
「えっ?」
天馬は今日の試合に出場しないで狩屋がそう言うと、神童がそれを否定する。
「いや、三チームに分かれていても、俺たちは一つのチームだ。――天馬、信助、今日の試合必ず勝ってお前たちに繋げる。最終戦は頼んだぞ!」
「「はい!」」
「私たちも絶対に勝ちます! がんばろう!」
「葵……!」
神童からの勝利宣言とも言える言葉と、葵の応援に天馬はとても嬉しく思った。すると――。
ポウッ……――シュンッ!
「「「「「!」」」」」
「フ~ン、私の相手はあなたたちなんだ。なんかつまんなさそうなのに当たっちゃったな~」
「お前は……あのとき、SARUと一緒にいた!」
ワープパネルから現れたメイアと、隣にいる眼鏡をかけた少年――ギリスを見て、神童はSARUがラグナロク開催宣言をしたとき一緒にいた二人だと気づく。
「あら、覚えていてくれたんだ! フフッ」
「当然さ、メイア」
すると隣にいるギリスがメイアの手を取ると、自身は片膝を付いてまるで童話の王子と姫のような光景が出る。
「君の強さと美しさは、一度見たら忘れられやしないんだよ……」
「まあ、ギリスったら! あなただって、今日もステキよ。そのヘアスタイル」
心成しか一気にピンク色の背景になって、ついさっきまで対峙したのに、もう自分たちは蚊帳の外にいる気分になった瑞貴は苦笑する。
「ラ、ラブラブなんだね……」
「そうなんです、お母様!」
「僕たちは愛で繋がっているんです!」
「みぎゃ!?」
さっきの雰囲気はどこに行ったのやら、いつの間にか目の前まで移動した二人が熱くそう言うと驚いて瑞貴は肩を上げる。
「この試合、僕たちの愛で勝って、お母様を迎えに行きます!」
「見ていてください、私たちの雄姿を!」
「「アハハハッ/ウフフフッ」」
「「「「「…………」」」」」
そう言うや否や、ギリスとメイアは手を取り合いハートを撒き散らしながらスタジアムへと向かって行った。その空気に狩屋たちは呆気に取られる。