フェイの目醒め
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――フィールドを去ったあとユニフォームから私服に着替えたフェイは、スタジアムの中を移動していた。
「フェイ!」
「天馬……」
チーム・ザンとの試合が終わったあとから、天馬は必死にフェイを探していたのが表情でわかる。それを見たからかフェイも足を止めた。
「どうしてだよ!? 俺たちとサッカーを取り戻すんじゃなかったの!?」
「……ごめん。思い出したんだ。僕が何故君の時代にやって来たのか、何故エルドラドと戦って来たのかを」
「どういうことだよ……!?」
「天馬、僕が戦ってきた理由はね――」
「『サッカーが好きだから』、だよね!?」
「悪いけど、違う。僕は――僕らを認めない奴らと戦わなきゃならない。それが僕たちの宿命なんだ」
「――僕から説明してあげよう」
天馬はフェイが試合でした行動に未だに戸惑っている。それに対しフェイが淡々と答える中、どこからともなくSARUが現れた。
「フェイは、僕たちと同じセカンドステージ・チルドレンなんだよ」
「っ!? フェイが、セカンドステージ・チルドレン……!?」
「だからフェイは、僕たちの仲間だ」
「どういうことだよ!?」
「サッカーの存在を守るために、僕が君たちの時代に送り込んだのさ」
「送り込んだって……」
「正確には、ちょっと複雑なんだけどねぇ」
意味がわからないと言う天馬に、SARUはどこか楽しげな声で説明した。
――SARUはフェイのセカンドステージ・チルドレンとしての記憶を消した。そしてタイムマシンの発明者・クロスワード=アルノ博士の元に送ったのだ。アルノは歴史を変えることに異議を唱えていたからである。
SARUの予想通りエルドラドに反発し、フェイを天馬たちの時代に差し向けてサッカーを守ろうとしていた。
「フェイは嘘を付ける奴じゃない。君たちと心を通じ合わせてもらうためには記憶を消すのが一番だってね」
「そんな……! フェイ、言ったよね!? 『未来にだってサッカーが好きな人はいる』って言ったよね!? フェイは……サッカーが大好きなんだよね!? 嘘をついたんじゃないよね!?」
「嘘なんかつかないさ。記憶を消された彼の心に残ったのは『サッカーを好きだった』という純粋な気持ちのみ……。だから君たちの元に現れたときは、純粋なサッカー少年だったはずだよ」
天馬に全てを話して歩き始めたSARUのあとを追うため、フェイも天馬に背を向けて歩き始めた。
「待って!」
「悪いね、もう行くよ」
「フェイ!」
天馬の呼びかけにも答えず、フェイはSARUと共にワープパネルに乗ってどこかへ行ってしまった。
「――天馬くん」
「アルノ博士……」
反対側の廊下から現れたのは、先ほどの話にも出て今まで協力してくれたアルノだ。SARUの話を聞く限り、彼もまたフェイに――セカンドステージ・チルドレンに騙された側なのだが……。
「わしは気づいておった。最初からフェイの正体も、SARUに送り込まれたこともな」
「最初から……!? じゃあどうして!」
「フェイの目が透き通っていたからじゃ。フェイならきっと、自分が為すべきことに気づいてくれると信じておる。あいつはセカンドステージ・チルドレン全てを……いや、世界を救う鍵になるかもしれん。だから何も知らないフェイや天馬くんたちには申し訳ないと思ったが、わしはSARUの策略に乗ったんじゃ」
「フェイ……」
アルノはフェイを信じてSARUに踊らされているとわかっていながら、今までフェイと共に雷門に協力してサッカーを守って来た。そして天馬もまたセカンドステージ・チルドレンの記憶がなかったとはいえ、フェイと共に今まで過ごしてきた時間が嘘じゃないと思った。
あんなに伸び伸びと楽しそうにサッカーをするフェイこそ、彼の本当の姿なのではないかと思って。
「……俺、信じます。フェイはきっと戻って来るって!」
「天馬くん……!」
「フェイ!」
「天馬……」
チーム・ザンとの試合が終わったあとから、天馬は必死にフェイを探していたのが表情でわかる。それを見たからかフェイも足を止めた。
「どうしてだよ!? 俺たちとサッカーを取り戻すんじゃなかったの!?」
「……ごめん。思い出したんだ。僕が何故君の時代にやって来たのか、何故エルドラドと戦って来たのかを」
「どういうことだよ……!?」
「天馬、僕が戦ってきた理由はね――」
「『サッカーが好きだから』、だよね!?」
「悪いけど、違う。僕は――僕らを認めない奴らと戦わなきゃならない。それが僕たちの宿命なんだ」
「――僕から説明してあげよう」
天馬はフェイが試合でした行動に未だに戸惑っている。それに対しフェイが淡々と答える中、どこからともなくSARUが現れた。
「フェイは、僕たちと同じセカンドステージ・チルドレンなんだよ」
「っ!? フェイが、セカンドステージ・チルドレン……!?」
「だからフェイは、僕たちの仲間だ」
「どういうことだよ!?」
「サッカーの存在を守るために、僕が君たちの時代に送り込んだのさ」
「送り込んだって……」
「正確には、ちょっと複雑なんだけどねぇ」
意味がわからないと言う天馬に、SARUはどこか楽しげな声で説明した。
――SARUはフェイのセカンドステージ・チルドレンとしての記憶を消した。そしてタイムマシンの発明者・クロスワード=アルノ博士の元に送ったのだ。アルノは歴史を変えることに異議を唱えていたからである。
SARUの予想通りエルドラドに反発し、フェイを天馬たちの時代に差し向けてサッカーを守ろうとしていた。
「フェイは嘘を付ける奴じゃない。君たちと心を通じ合わせてもらうためには記憶を消すのが一番だってね」
「そんな……! フェイ、言ったよね!? 『未来にだってサッカーが好きな人はいる』って言ったよね!? フェイは……サッカーが大好きなんだよね!? 嘘をついたんじゃないよね!?」
「嘘なんかつかないさ。記憶を消された彼の心に残ったのは『サッカーを好きだった』という純粋な気持ちのみ……。だから君たちの元に現れたときは、純粋なサッカー少年だったはずだよ」
天馬に全てを話して歩き始めたSARUのあとを追うため、フェイも天馬に背を向けて歩き始めた。
「待って!」
「悪いね、もう行くよ」
「フェイ!」
天馬の呼びかけにも答えず、フェイはSARUと共にワープパネルに乗ってどこかへ行ってしまった。
「――天馬くん」
「アルノ博士……」
反対側の廊下から現れたのは、先ほどの話にも出て今まで協力してくれたアルノだ。SARUの話を聞く限り、彼もまたフェイに――セカンドステージ・チルドレンに騙された側なのだが……。
「わしは気づいておった。最初からフェイの正体も、SARUに送り込まれたこともな」
「最初から……!? じゃあどうして!」
「フェイの目が透き通っていたからじゃ。フェイならきっと、自分が為すべきことに気づいてくれると信じておる。あいつはセカンドステージ・チルドレン全てを……いや、世界を救う鍵になるかもしれん。だから何も知らないフェイや天馬くんたちには申し訳ないと思ったが、わしはSARUの策略に乗ったんじゃ」
「フェイ……」
アルノはフェイを信じてSARUに踊らされているとわかっていながら、今までフェイと共に雷門に協力してサッカーを守って来た。そして天馬もまたセカンドステージ・チルドレンの記憶がなかったとはいえ、フェイと共に今まで過ごしてきた時間が嘘じゃないと思った。
あんなに伸び伸びと楽しそうにサッカーをするフェイこそ、彼の本当の姿なのではないかと思って。
「……俺、信じます。フェイはきっと戻って来るって!」
「天馬くん……!」