フェイの目醒め
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エルドラドチーム01の誰もが呆然とする中、前半終了のホイッスルが上がる。
《ここで前半終了――っ!! この試合、いったいどうなってしまうのか――っ!?》
「フェイ……?」
何故フェイがオウンゴールしたのか、天馬には不可解に思った。
ハーフタイムに入ると、我に返った観客からはフェイに向けてブーイングが上がっていた。ベンチからも少し離れた場所にいるフェイを、黄名子たちは戸惑いと訝しげな視線を向ける。
「フェイ!」
「!」
自身の客席からベンチから近い観客席まで駆け付けた天馬は、身を乗り出してフェイに向かって叫ぶ。
「どうしたの!? あんなミスするなんてフェイらしくないよ!」
「ミス? 違う。ゴールを入れたのさ」
「でも味方のゴールじゃないか!」
「味方じゃない……」
「えっ?」
「僕はもう……――天馬たちの味方じゃないんだ」
「えっ……?」
「何?」
「フェイ……?」
フェイの発言に天馬は戸惑いの目を向けている。天馬だけじゃない、剣城や黄名子たちもだ。
今まで一緒に苦難を乗り越えてサッカーを守って来たのに、いきなり『味方じゃない』と言われれば雷門のメンバーは誰だって戸惑う。
「何を…言ってるの?」
「…………」
なんとか再度問う天馬に、フェイは何も言わず歩き出した。それはベンチやフィールドではなく、出入り口にだ。
「フェイ!」
「待って! サッカー、守りたいんじゃなかったの!?」
天馬と黄名子が必死に叫ぶが、フェイは何も言わないし振り向きもしないままフィールドを去って行った。
「フェイ……?」
「まさか、あいつは敵の……!」
「スパイだったとでもいうのかよ……!?」
「フェイくん……どうして……!?」
「そんなはずない……フェイが敵だなんて、絶対そんなはずない!」
車田も瀬戸水鳥も瑞貴も、フェイがセカンドステージ・チルドレンから派遣されたスパイだとわかって驚きを隠せない。それでも天馬はフェイが敵のはずがないと信じている。
フェイの突然の変化に戸惑っているのはエルドラド側だけでなく、チーム・ザンにいるザナークもだった。
「おい。SARUはあいつに何をしたんだ?」
「あんたに言う必要があるのかい?」
「何っ!?」
「俺たちが従うのはSARUで、あんたじゃねぇ。勘違いすんなよ」
「チッ」
新入りのザナークがチーム・ザンのキャプテンなのもSARUの命令のようだ。だからSARUから指示をされていないので、フェイの変化に付いて詳しく話す必要はないとギガムはそう吐き捨てたので、ザナークは忌々しげに舌打ちをする。
――ハーフタイムが終了して両チームはピッチに入る。フェイが立ち去ったことにより交代選手もいないので、エルドラドチーム01は一人足りないままだ。
《さあ後半戦だ――っ!! エルドラドチーム01は、フェイが欠けた状態で試合に臨むようです!》
「…………」
チーム・ザンのボールで後半開始。ザナークはガロにボールを渡し、他のオフェンスメンバーが走り出すがザーナク自身は動かないままでいた。
「フェイがいなくなったからって、負けるわけにはいかんぜよ!」
「ふんっ!」
「ぐっ!」
ドリブルするガロを追う錦に、ジプスがタックルをくらわせた。そしてそれからもエルドラドチーム01はチーム・ザンからラフプレーを受け続けている。
《ここで前半終了――っ!! この試合、いったいどうなってしまうのか――っ!?》
「フェイ……?」
何故フェイがオウンゴールしたのか、天馬には不可解に思った。
ハーフタイムに入ると、我に返った観客からはフェイに向けてブーイングが上がっていた。ベンチからも少し離れた場所にいるフェイを、黄名子たちは戸惑いと訝しげな視線を向ける。
「フェイ!」
「!」
自身の客席からベンチから近い観客席まで駆け付けた天馬は、身を乗り出してフェイに向かって叫ぶ。
「どうしたの!? あんなミスするなんてフェイらしくないよ!」
「ミス? 違う。ゴールを入れたのさ」
「でも味方のゴールじゃないか!」
「味方じゃない……」
「えっ?」
「僕はもう……――天馬たちの味方じゃないんだ」
「えっ……?」
「何?」
「フェイ……?」
フェイの発言に天馬は戸惑いの目を向けている。天馬だけじゃない、剣城や黄名子たちもだ。
今まで一緒に苦難を乗り越えてサッカーを守って来たのに、いきなり『味方じゃない』と言われれば雷門のメンバーは誰だって戸惑う。
「何を…言ってるの?」
「…………」
なんとか再度問う天馬に、フェイは何も言わず歩き出した。それはベンチやフィールドではなく、出入り口にだ。
「フェイ!」
「待って! サッカー、守りたいんじゃなかったの!?」
天馬と黄名子が必死に叫ぶが、フェイは何も言わないし振り向きもしないままフィールドを去って行った。
「フェイ……?」
「まさか、あいつは敵の……!」
「スパイだったとでもいうのかよ……!?」
「フェイくん……どうして……!?」
「そんなはずない……フェイが敵だなんて、絶対そんなはずない!」
車田も瀬戸水鳥も瑞貴も、フェイがセカンドステージ・チルドレンから派遣されたスパイだとわかって驚きを隠せない。それでも天馬はフェイが敵のはずがないと信じている。
フェイの突然の変化に戸惑っているのはエルドラド側だけでなく、チーム・ザンにいるザナークもだった。
「おい。SARUはあいつに何をしたんだ?」
「あんたに言う必要があるのかい?」
「何っ!?」
「俺たちが従うのはSARUで、あんたじゃねぇ。勘違いすんなよ」
「チッ」
新入りのザナークがチーム・ザンのキャプテンなのもSARUの命令のようだ。だからSARUから指示をされていないので、フェイの変化に付いて詳しく話す必要はないとギガムはそう吐き捨てたので、ザナークは忌々しげに舌打ちをする。
――ハーフタイムが終了して両チームはピッチに入る。フェイが立ち去ったことにより交代選手もいないので、エルドラドチーム01は一人足りないままだ。
《さあ後半戦だ――っ!! エルドラドチーム01は、フェイが欠けた状態で試合に臨むようです!》
「…………」
チーム・ザンのボールで後半開始。ザナークはガロにボールを渡し、他のオフェンスメンバーが走り出すがザーナク自身は動かないままでいた。
「フェイがいなくなったからって、負けるわけにはいかんぜよ!」
「ふんっ!」
「ぐっ!」
ドリブルするガロを追う錦に、ジプスがタックルをくらわせた。そしてそれからもエルドラドチーム01はチーム・ザンからラフプレーを受け続けている。