フェイの目醒め
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「なっ!? ――ぐわっ!」
「邪魔だ」
「テメェ……!」
しかも驚いて立ち止まったザナークに、ガロがうしろからぶつかってきた上に吐き捨てた。チーム内で起きている以上にクラーク=ワンダバットは目をパチクリする。
「仲間割れか?」
「たぶん、ザナークとチーム・ザンの思想が違うんだと思う」
暴力的なラフプレーばかりするチーム・ザンに対し、同じチームで荒々しくもあるが正々堂々と戦うザナーク。同じセカンドステージ・チルドレンでも、ザナークは新入りであり思想が違うので対立しているのだろうと瑞貴は思った。
その間にボールが戻ったジプスがノーマルシュートを繰り出すと、それを見きった三国が構える。
「ふんっ!」
「これ以上いれさせるか! 絶ゴッドハンドX!」
三国がさらにゴッドハンドXを進化させてシュートを止めた。そしてそのままダーナにボールが渡る。
「うわあっ!」
「どけぇ!」
「「ぐわっ!」」
ガロの強引なプレーがドリブルするダーナからボールを奪うだけでなく、一乃と青山を強引に突破した。
「黒き翼レイブン! おりゃあ!」
「うわあっ!」
ゴール前でガロは化身シュートを繰り出した。あまりにも素早さに三国はまたしても必殺技を出すことなくゴールを許してしまう。
《ゴォ――ルッ!! 怒涛の攻撃で3点目を加えた――っ!!》
「楽勝だな、この試合」
余裕の表情のチーム・ザンに対し、エルドラドチーム01は全員息が上がっている。
「まだまだ! 1点ずつ返していきましょう!」
「そうそう! これからです!」
天馬と葵が応援する中、SARUがテラスへ移動していたなど試合中のため誰も気づかなかった。
「そろそろいいかな」
SARUはそう言って左手を耳に当てて右手を前にかざすと、その右手から緑色のオーラが現れた。それを向ける矛先は――なんとドリブルするフェイだ。
「あっ……!」
「フェイ!?」
「なんじゃ!?」
「フェイくん?」
「へっ」
突然立ち止まったフェイに黄名子や錦や瑞貴たちは驚くが、対してガロたちはニヤリと笑っていた。
「あっ…ああっ……」
フェイの脳裏に浮かんだのは、セカンドステージ・チルドレンと共に能力を込めたアンプルを使って銃を撃ち、街を破壊する光景だ。そして自分が笑みを浮かべてうしろを振り向くと、そこにいた少年は口から上は見えないがSARUと同じ姿を纏っている。
「な、なんなんだ……!? ウッ……!」
いきなり現れた光景にフェイは両手で目を塞ぐと戸惑いながら苦しみ、そして同時にSARUの声が流れ込んでくる。
〈フェイ、戻って来るんだ。僕たちの元へ〉
「あっ……!」
脳裏に浮かんだ自分が手を取った相手は間違いなくSARUだ。それに気づいたフェイがテラスに向けて顔を上げると、自分に向けて能力を使うSARUがそこにいた。
フェイが動きを止めたことにより、試合もまた止まった。何が起こったのかわからないので観客席も戸惑いの声を上げる。
〈思い出すんだ……全てを〉
「全てを……」
続いて浮かんだのは、たくさんの本が収まった本棚の前に立つSARUと自分。そこにいる自分はSARUから今と同じ光を受け入れる光景もあった。
『セカンドステージ・チルドレンとしての記憶をなくしてもらうよ。全ては――僕らの勝利のために』
「SARU……」
「…………!?」
先ほどまで苦しんでいたフェイが急に顔色を変えたのを見たザナークは、テラスで手をかざしていたSARUに気づき顔をしかめる。
「思い出したかい? 君が僕らの……――仲間だということを、そして同じ母さんの子供だということを」
「どうした、フェイ!?」
「フェイ! しっかりするやんね!」
「…………」
フェイとSARUの様子に気づかない剣城と黄名子が叫んでいる。だがフェイはエルドラドチーム01側に振り向き、足を大きく振り上げ――オウンゴールをした。
「邪魔だ」
「テメェ……!」
しかも驚いて立ち止まったザナークに、ガロがうしろからぶつかってきた上に吐き捨てた。チーム内で起きている以上にクラーク=ワンダバットは目をパチクリする。
「仲間割れか?」
「たぶん、ザナークとチーム・ザンの思想が違うんだと思う」
暴力的なラフプレーばかりするチーム・ザンに対し、同じチームで荒々しくもあるが正々堂々と戦うザナーク。同じセカンドステージ・チルドレンでも、ザナークは新入りであり思想が違うので対立しているのだろうと瑞貴は思った。
その間にボールが戻ったジプスがノーマルシュートを繰り出すと、それを見きった三国が構える。
「ふんっ!」
「これ以上いれさせるか! 絶ゴッドハンドX!」
三国がさらにゴッドハンドXを進化させてシュートを止めた。そしてそのままダーナにボールが渡る。
「うわあっ!」
「どけぇ!」
「「ぐわっ!」」
ガロの強引なプレーがドリブルするダーナからボールを奪うだけでなく、一乃と青山を強引に突破した。
「黒き翼レイブン! おりゃあ!」
「うわあっ!」
ゴール前でガロは化身シュートを繰り出した。あまりにも素早さに三国はまたしても必殺技を出すことなくゴールを許してしまう。
《ゴォ――ルッ!! 怒涛の攻撃で3点目を加えた――っ!!》
「楽勝だな、この試合」
余裕の表情のチーム・ザンに対し、エルドラドチーム01は全員息が上がっている。
「まだまだ! 1点ずつ返していきましょう!」
「そうそう! これからです!」
天馬と葵が応援する中、SARUがテラスへ移動していたなど試合中のため誰も気づかなかった。
「そろそろいいかな」
SARUはそう言って左手を耳に当てて右手を前にかざすと、その右手から緑色のオーラが現れた。それを向ける矛先は――なんとドリブルするフェイだ。
「あっ……!」
「フェイ!?」
「なんじゃ!?」
「フェイくん?」
「へっ」
突然立ち止まったフェイに黄名子や錦や瑞貴たちは驚くが、対してガロたちはニヤリと笑っていた。
「あっ…ああっ……」
フェイの脳裏に浮かんだのは、セカンドステージ・チルドレンと共に能力を込めたアンプルを使って銃を撃ち、街を破壊する光景だ。そして自分が笑みを浮かべてうしろを振り向くと、そこにいた少年は口から上は見えないがSARUと同じ姿を纏っている。
「な、なんなんだ……!? ウッ……!」
いきなり現れた光景にフェイは両手で目を塞ぐと戸惑いながら苦しみ、そして同時にSARUの声が流れ込んでくる。
〈フェイ、戻って来るんだ。僕たちの元へ〉
「あっ……!」
脳裏に浮かんだ自分が手を取った相手は間違いなくSARUだ。それに気づいたフェイがテラスに向けて顔を上げると、自分に向けて能力を使うSARUがそこにいた。
フェイが動きを止めたことにより、試合もまた止まった。何が起こったのかわからないので観客席も戸惑いの声を上げる。
〈思い出すんだ……全てを〉
「全てを……」
続いて浮かんだのは、たくさんの本が収まった本棚の前に立つSARUと自分。そこにいる自分はSARUから今と同じ光を受け入れる光景もあった。
『セカンドステージ・チルドレンとしての記憶をなくしてもらうよ。全ては――僕らの勝利のために』
「SARU……」
「…………!?」
先ほどまで苦しんでいたフェイが急に顔色を変えたのを見たザナークは、テラスで手をかざしていたSARUに気づき顔をしかめる。
「思い出したかい? 君が僕らの……――仲間だということを、そして同じ母さんの子供だということを」
「どうした、フェイ!?」
「フェイ! しっかりするやんね!」
「…………」
フェイとSARUの様子に気づかない剣城と黄名子が叫んでいる。だがフェイはエルドラドチーム01側に振り向き、足を大きく振り上げ――オウンゴールをした。