雷門の覚醒!?
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「瑞貴さん、俺たちやりました!」
「うん! みんな本気で戦ったからこそ、勝利の喜びは一際大きいよ!」
「はい!」
「これで私も――快く本気のメニューを作れるね」
「「「「「えっ!?」」」」」
ニッコリと笑って言う瑞貴に、神童だけじゃなくその場にいた全員に聞こえていたので冷や汗を流した。
「ほとんど個人とペアを組んだメニューを作れなかったから、全員でやれる特訓や伸ばす所に……あと、個々の技術も上げていかなきゃね」
今から考えるのが楽しいというように嬉々とする瑞貴。それを見た選手たちは呆然とすると円堂が小声で話しかけた。
「……言っとくが、瑞貴の特訓メニューは厳しいからな」
「「「「「!?」」」」」
一応円堂と春奈も作業に参加するが、主に作っているのはコーチである瑞貴だ。どんなメニューが来るかわからないが、選手たちは今の内に覚悟をしておくことに決めた。
「あっ、霧野くん。学校に戻ったら病院に行こうか。私の車で送って行くよ」
「あ、ありがとうございます」
先ほどと違いにこやかに言う瑞貴だが、霧野は頬を引きつらせた。
☆☆☆☆☆
自宅で円堂と瑞貴は夕食を食べながら、今日の試合について喜んでいた。
「やっぱスゴいな、雷門中サッカー部! 去年のホーリーロードのビデオを見たときより技術も上がっていたし、やっぱあいつらも本気のサッカーがやりたかったんだな!」
「そうだね。剛一くんや大地くんや海士くんの必殺技もスゴかったし、典人くんのボールコントロールもさすがだった」
「これからの試合が楽しみ過ぎて、俺ワクワクしてきた!」
監督や大人という立場もあって雷門中サッカー部の前では冷静に振る舞っていたが、今は自宅なので円堂は喜びを全体で表していた。その姿は十年前と変わらないので、瑞貴も微笑みながら同意する。
「問題は剣城だよな。あいつも今日みたいに一緒に戦ってくれれば心強いんだが」
「フィフスセクターから処分を受けるだろうね。勝敗指示を剣城くん自身が破ってしまったし……」
最初のオウンゴールは勝敗指示を確実にするためだが、同点ゴールを決めたのは他ならぬ剣城なのだ。
「天馬が相手に足を狙われたとき、剣城の反応はいつもと違っていた。春奈からも入学式のことを聞いたんだが、剣城は体を痛めることはあっても足を狙うことはなかったらしい」
「そういえば今日の試合でもそうだったね。足はサッカー選手の命だから剣城くんもそこまで非道じゃないってことかな……?」
「それと、雷門中サッカー部がフィフスセクター相手に本気で戦うと決めたのなら、万が一俺たちがまたクビになっても、それだけじゃ守れない……」
「久遠監督に連絡は通じないし、欠流に何か伝手がないか聞いてみたけど……『他のことは気にせず、今はホーリーロードを勝ち進んでください』って言われたよ。シンも連絡がつかないし……」
瑞貴を十年前にトリップした次元と時空の神・シィング=エターナル――瑞貴の願いでこの世界に『神崎シン』として交流を続けることになり、瑞貴にとって親であり兄のような存在だ。しかしこのところ彼とも音信不通なのだ。
「俺たちだけで、どこまであいつらを守りきれるか……」
いくらフィフスセクターを倒す仲間とはいえ、大人としての責任もあるし子供たちが前線で戦っているのに何もしない訳にはいかない。万が一のことがあれば円堂と瑞貴は率先して守るつもりだがどこまで通じるかわからない。
それには強いうしろ盾が必要だ。フィフスセクターに対抗できるほどの、学校ではない大人の組織が。
「とりあえず、目金を信じて俺たちはサッカー部と共に戦おう」
「うん、まずは目の前の問題が最優先だね。一つ一つと小さなことから始めれば、勝利の糸口となる」
「ああ!」
円堂の言葉に頷く瑞貴だが、彼女にとって気がかりは他にもあるのだ。
名簿にフィフスセクターと戦うと決めた選手たちの名前の横に星印を入れているが、剣城はもちろん書かれていない。そして――速水の名前にも星印はなかった。
☆コーチの 今日の格言☆
一つ一つと小さなことから始めれば、勝利の糸口となる
以上!!
「うん! みんな本気で戦ったからこそ、勝利の喜びは一際大きいよ!」
「はい!」
「これで私も――快く本気のメニューを作れるね」
「「「「「えっ!?」」」」」
ニッコリと笑って言う瑞貴に、神童だけじゃなくその場にいた全員に聞こえていたので冷や汗を流した。
「ほとんど個人とペアを組んだメニューを作れなかったから、全員でやれる特訓や伸ばす所に……あと、個々の技術も上げていかなきゃね」
今から考えるのが楽しいというように嬉々とする瑞貴。それを見た選手たちは呆然とすると円堂が小声で話しかけた。
「……言っとくが、瑞貴の特訓メニューは厳しいからな」
「「「「「!?」」」」」
一応円堂と春奈も作業に参加するが、主に作っているのはコーチである瑞貴だ。どんなメニューが来るかわからないが、選手たちは今の内に覚悟をしておくことに決めた。
「あっ、霧野くん。学校に戻ったら病院に行こうか。私の車で送って行くよ」
「あ、ありがとうございます」
先ほどと違いにこやかに言う瑞貴だが、霧野は頬を引きつらせた。
☆☆☆☆☆
自宅で円堂と瑞貴は夕食を食べながら、今日の試合について喜んでいた。
「やっぱスゴいな、雷門中サッカー部! 去年のホーリーロードのビデオを見たときより技術も上がっていたし、やっぱあいつらも本気のサッカーがやりたかったんだな!」
「そうだね。剛一くんや大地くんや海士くんの必殺技もスゴかったし、典人くんのボールコントロールもさすがだった」
「これからの試合が楽しみ過ぎて、俺ワクワクしてきた!」
監督や大人という立場もあって雷門中サッカー部の前では冷静に振る舞っていたが、今は自宅なので円堂は喜びを全体で表していた。その姿は十年前と変わらないので、瑞貴も微笑みながら同意する。
「問題は剣城だよな。あいつも今日みたいに一緒に戦ってくれれば心強いんだが」
「フィフスセクターから処分を受けるだろうね。勝敗指示を剣城くん自身が破ってしまったし……」
最初のオウンゴールは勝敗指示を確実にするためだが、同点ゴールを決めたのは他ならぬ剣城なのだ。
「天馬が相手に足を狙われたとき、剣城の反応はいつもと違っていた。春奈からも入学式のことを聞いたんだが、剣城は体を痛めることはあっても足を狙うことはなかったらしい」
「そういえば今日の試合でもそうだったね。足はサッカー選手の命だから剣城くんもそこまで非道じゃないってことかな……?」
「それと、雷門中サッカー部がフィフスセクター相手に本気で戦うと決めたのなら、万が一俺たちがまたクビになっても、それだけじゃ守れない……」
「久遠監督に連絡は通じないし、欠流に何か伝手がないか聞いてみたけど……『他のことは気にせず、今はホーリーロードを勝ち進んでください』って言われたよ。シンも連絡がつかないし……」
瑞貴を十年前にトリップした次元と時空の神・シィング=エターナル――瑞貴の願いでこの世界に『神崎シン』として交流を続けることになり、瑞貴にとって親であり兄のような存在だ。しかしこのところ彼とも音信不通なのだ。
「俺たちだけで、どこまであいつらを守りきれるか……」
いくらフィフスセクターを倒す仲間とはいえ、大人としての責任もあるし子供たちが前線で戦っているのに何もしない訳にはいかない。万が一のことがあれば円堂と瑞貴は率先して守るつもりだがどこまで通じるかわからない。
それには強いうしろ盾が必要だ。フィフスセクターに対抗できるほどの、学校ではない大人の組織が。
「とりあえず、目金を信じて俺たちはサッカー部と共に戦おう」
「うん、まずは目の前の問題が最優先だね。一つ一つと小さなことから始めれば、勝利の糸口となる」
「ああ!」
円堂の言葉に頷く瑞貴だが、彼女にとって気がかりは他にもあるのだ。
名簿にフィフスセクターと戦うと決めた選手たちの名前の横に星印を入れているが、剣城はもちろん書かれていない。そして――速水の名前にも星印はなかった。
☆コーチの 今日の格言☆
一つ一つと小さなことから始めれば、勝利の糸口となる
以上!!