恐怖のハイパーダイブモード
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「この勢いに乗って、巻き返そう!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
「お前が持っている資質は、私が求める理想の王の姿……!」
「理想の王、ですか?」
仲間と共に声を上げる天馬の姿を見て、アーサー王は少し羨ましく感じていることに気づいた瑞貴は首を傾げる。
天馬が真のキャプテンになった上、本気のパーフェクト・カスケイドから1ついに点をもぎ取ることができたので、円卓の騎士団の勢いは止まらない。
「伝来宝刀!」
化身アームドもミキシトランスもしていないが、確かにある強い気持ちと共に錦のシュートが炸裂する。
「民の横にいて、その声を聞くことができる。民の苦しみを自分のことのように分かち合うことができる――特別な才能だ」
誰から見ても英雄とも王とも呼ぶにふさわしいアーサー王から、そこまで認められている天馬。誰もが持っているわけでもないしアーサー王も持っていない才能を天馬は持っている。
「やきもちスクリュー!」
黄名子は放り投げた巨大な餅のさらに上に位置するようジャンプし、炎を宿した右足で餅に向かって豪快に蹴ると膨らんだ餅をまとったボールがゴールに炸裂した。
《円卓の騎士団、3点目のゴールを決めた――っ!!》
「それによって民の力は国全体の力となり、大きな敵にも立ち向かう力が生まれる」
「大きな敵に立ち向かう力……!」
「それを持つのが、松風天馬……!」
アーサー王は『選手』を『民』とし、『チーム』を『国』として表現している。今この目の前に起こっている流れは、アーサー王にとっての『王と民』、そして『国』としての理想の姿なのだと葵と瑞貴は感じた。
「ミキシトランス・ビッグ! 王者の牙!」
ついに、フェイの放つシュートが逆転の1点をもぎ取った。
《ゴォ――ルッ!! 4点目のゴールを決め、逆転だ――っ!!》
フェイを抱き合う天馬と黄名子を中心に、円卓の騎士団は喜び合う。そして試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
《試合終了――っ!! 完璧なサッカーを誇るパーフェクト・カスケイド、円卓の騎士団の猛攻に敗れ去った――っ!!》
「…………」
マネージャー組やワンダバも合流して喜び合う円卓の騎士団――雷門を見つつもレイは何も言わず表情も変えることない。他のメンバーと共に化身アームドとハイパーダイブモードを解除し、空に現れたルートクラフトによりその場を去った。
陰で試合を見学していた白髪の少年もまた、口の端を上げて笑っていた。
☆☆☆☆☆
嘆きの洞窟を出て円卓の騎士団の姿に戻った雷門メンバーは、アーサー王を中心に円になって片膝を落とす。
その傍らにいた山菜茜が開いた絵本を水鳥と葵と瑞貴も覗き込むと、消えてしまった最後のページが黒騎士を倒すアーサー王と円卓の騎士団のシーンに無事戻ったのを確認する。
「戻った……!」
「ホントだ」
「パーフェクト・カスケイドを倒したから、この世界と私たちの消滅の心配もなくなったってことだね」
瑞貴と共にマネージャー組は安心したように笑い合った。
だが、世界の消滅の危機が立ち去っても、それぞれのこの世界での役割から解放されたわけではない。しかしこのままこの世界に留まるわけにもいかないので、天馬はアーサー王に事情を話した。
「では、そなたたちはこの地を立ち去るというのか」
「俺たちは、どうしてもやらなくちゃいけならないことがあるんです」
そう言った天馬をアーサー王は見やる。その瞳は初めて会ったときと違い自信と決意に満ち溢れている。その道を進むことに迷いがないことも。
「よし、許す。旅に出て己を磨いてこそ本物の騎士だ」
「アーサー王……!」
「もはや迷いはないようだな」
「はい!」
みんなと共に立ち上がり元気よく答えた天馬の肩を、アーサー王は優しく置く。
「「「「「オウッ!!」」」」」
「お前が持っている資質は、私が求める理想の王の姿……!」
「理想の王、ですか?」
仲間と共に声を上げる天馬の姿を見て、アーサー王は少し羨ましく感じていることに気づいた瑞貴は首を傾げる。
天馬が真のキャプテンになった上、本気のパーフェクト・カスケイドから1ついに点をもぎ取ることができたので、円卓の騎士団の勢いは止まらない。
「伝来宝刀!」
化身アームドもミキシトランスもしていないが、確かにある強い気持ちと共に錦のシュートが炸裂する。
「民の横にいて、その声を聞くことができる。民の苦しみを自分のことのように分かち合うことができる――特別な才能だ」
誰から見ても英雄とも王とも呼ぶにふさわしいアーサー王から、そこまで認められている天馬。誰もが持っているわけでもないしアーサー王も持っていない才能を天馬は持っている。
「やきもちスクリュー!」
黄名子は放り投げた巨大な餅のさらに上に位置するようジャンプし、炎を宿した右足で餅に向かって豪快に蹴ると膨らんだ餅をまとったボールがゴールに炸裂した。
《円卓の騎士団、3点目のゴールを決めた――っ!!》
「それによって民の力は国全体の力となり、大きな敵にも立ち向かう力が生まれる」
「大きな敵に立ち向かう力……!」
「それを持つのが、松風天馬……!」
アーサー王は『選手』を『民』とし、『チーム』を『国』として表現している。今この目の前に起こっている流れは、アーサー王にとっての『王と民』、そして『国』としての理想の姿なのだと葵と瑞貴は感じた。
「ミキシトランス・ビッグ! 王者の牙!」
ついに、フェイの放つシュートが逆転の1点をもぎ取った。
《ゴォ――ルッ!! 4点目のゴールを決め、逆転だ――っ!!》
フェイを抱き合う天馬と黄名子を中心に、円卓の騎士団は喜び合う。そして試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
《試合終了――っ!! 完璧なサッカーを誇るパーフェクト・カスケイド、円卓の騎士団の猛攻に敗れ去った――っ!!》
「…………」
マネージャー組やワンダバも合流して喜び合う円卓の騎士団――雷門を見つつもレイは何も言わず表情も変えることない。他のメンバーと共に化身アームドとハイパーダイブモードを解除し、空に現れたルートクラフトによりその場を去った。
陰で試合を見学していた白髪の少年もまた、口の端を上げて笑っていた。
☆☆☆☆☆
嘆きの洞窟を出て円卓の騎士団の姿に戻った雷門メンバーは、アーサー王を中心に円になって片膝を落とす。
その傍らにいた山菜茜が開いた絵本を水鳥と葵と瑞貴も覗き込むと、消えてしまった最後のページが黒騎士を倒すアーサー王と円卓の騎士団のシーンに無事戻ったのを確認する。
「戻った……!」
「ホントだ」
「パーフェクト・カスケイドを倒したから、この世界と私たちの消滅の心配もなくなったってことだね」
瑞貴と共にマネージャー組は安心したように笑い合った。
だが、世界の消滅の危機が立ち去っても、それぞれのこの世界での役割から解放されたわけではない。しかしこのままこの世界に留まるわけにもいかないので、天馬はアーサー王に事情を話した。
「では、そなたたちはこの地を立ち去るというのか」
「俺たちは、どうしてもやらなくちゃいけならないことがあるんです」
そう言った天馬をアーサー王は見やる。その瞳は初めて会ったときと違い自信と決意に満ち溢れている。その道を進むことに迷いがないことも。
「よし、許す。旅に出て己を磨いてこそ本物の騎士だ」
「アーサー王……!」
「もはや迷いはないようだな」
「はい!」
みんなと共に立ち上がり元気よく答えた天馬の肩を、アーサー王は優しく置く。