恐怖のハイパーダイブモード
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「「シュートコマンド20」」
【双飛遊星弾】
「大国謳歌!」
今度こそと信助は止めようとするが、相手のシュートの威力が高く自分ごとゴールに入れられてしまったので天馬は声を上げる。
「信助!」
《ゴォ――ルッ!! パーフェクト・カスケイド、2点目を決めた――っ!!》
円卓の騎士団は1点を巻き返すどころかシュートチャンスもないまま、前半終了のホイッスルが鳴り響く。
《ここでハーフタイムだ! パーフェクト・カスケイドの猛攻に成す術(スベ)もない円卓の騎士団! 体制を立て直せるか!?》
「松風天馬、是へ!」
「!」
それぞれのチームがベンチに向かう中、一人顔をうつむけてフィールドに残る天馬を、アーサー王がエクスカリバーを突きつけて呼んだ。
他のメンバーが瑞貴やマネージャーたちからタオルとドリンクを受け取って休息を取っている間、アーサー王は未だに顔をうつむけたままの天馬に問う。
「お前は何を迷っている?」
「俺には、やっぱりチームのキャプテンなんてムリなんです。俺には、リーダーとしての素質がないんです」
「ならば『リーダーの素質』とは何か?」
「それは……キャプテンをやる上で重要な素質です」
「では、キャプテンとは?」
「……みんなを引っ張って、的確な指示を出して、勝利に導くのがキャプテンの――」
「みんなの声を聞け」
「!」
「そうすれば、やるべきことが見えてくるだろう」
「みんなの声を……?」
「ゆけ、答えはフィールドにある」
「はい……」
「「…………」」
アーサー王と共にフィールドに顔を向ける天馬を、瑞貴と倉間は見ていた。
――ハーフタイムがもうすぐ終わるので、最後にポジションに着こうとした天馬を倉間が呼び止める。
「天馬」
「!」
天馬が振り向いたのと同時に倉間が投げたのは、この世界に合わせた革水筒のドリンクだった。
「倉間先輩……」
「飲んどけ」
「ありがとうございます……」
アーサー王と話して悩んでいたので、まともに水分補給していないことに気づいた天馬は、倉間の言葉に甘えていただく。
「確かに俺は、お前より神童のほうがリーダーに向いてると言った」
「……俺だってそう思います」
「だけどな。俺はお前のこと――最高のキャプテンだと思ってる」
「リーダーに向いていないのに、なんで最高のキャプテンなんですか!?」
「ハァ~……本当にわかってないな」
呆れるように後頭部を掻く倉間。先ほど矛盾しているのではないかと叫んだ天馬だが、その言葉に少し驚いた。
「お前は、みんなを率いるだけのキャプテンじゃない」
「えっ?」
倉間はそう言い残してベンチへ戻る。天馬からは見えなかったが、その口元は微かに上がっているのだった。
「天馬」
ますます訳がわからないという顔をする天馬に、今度は瑞貴が声をかける。
「前に私がフィフスセクターとの戦いを覚えてる?」
「えっ、はい」
「拓人くんがキャプテンでも、フィフスセクターと戦おうっていう気持ちの種はあっても、それを成長させて開花させるには足りなかった。あのときの雷門には『キッカケ』が必要だったんだ。そのキッカケが天馬なんだよ」
「俺ですか?」
「そう。あのときから、天馬には素質があったと私は思う」
「でも俺には、リーダーの素質なんて――」
「私が言ったのは『リーダーの素質』じゃない『キャプテンの素質』だよ」
どう違うのか天馬にはわからなかった。それが表情に出ているのが今では同じぐらいの身長である瑞貴はハッキリ気づいたので、天馬の頭にポンッと優しく手を置いた。
【双飛遊星弾】
「大国謳歌!」
今度こそと信助は止めようとするが、相手のシュートの威力が高く自分ごとゴールに入れられてしまったので天馬は声を上げる。
「信助!」
《ゴォ――ルッ!! パーフェクト・カスケイド、2点目を決めた――っ!!》
円卓の騎士団は1点を巻き返すどころかシュートチャンスもないまま、前半終了のホイッスルが鳴り響く。
《ここでハーフタイムだ! パーフェクト・カスケイドの猛攻に成す術(スベ)もない円卓の騎士団! 体制を立て直せるか!?》
「松風天馬、是へ!」
「!」
それぞれのチームがベンチに向かう中、一人顔をうつむけてフィールドに残る天馬を、アーサー王がエクスカリバーを突きつけて呼んだ。
他のメンバーが瑞貴やマネージャーたちからタオルとドリンクを受け取って休息を取っている間、アーサー王は未だに顔をうつむけたままの天馬に問う。
「お前は何を迷っている?」
「俺には、やっぱりチームのキャプテンなんてムリなんです。俺には、リーダーとしての素質がないんです」
「ならば『リーダーの素質』とは何か?」
「それは……キャプテンをやる上で重要な素質です」
「では、キャプテンとは?」
「……みんなを引っ張って、的確な指示を出して、勝利に導くのがキャプテンの――」
「みんなの声を聞け」
「!」
「そうすれば、やるべきことが見えてくるだろう」
「みんなの声を……?」
「ゆけ、答えはフィールドにある」
「はい……」
「「…………」」
アーサー王と共にフィールドに顔を向ける天馬を、瑞貴と倉間は見ていた。
――ハーフタイムがもうすぐ終わるので、最後にポジションに着こうとした天馬を倉間が呼び止める。
「天馬」
「!」
天馬が振り向いたのと同時に倉間が投げたのは、この世界に合わせた革水筒のドリンクだった。
「倉間先輩……」
「飲んどけ」
「ありがとうございます……」
アーサー王と話して悩んでいたので、まともに水分補給していないことに気づいた天馬は、倉間の言葉に甘えていただく。
「確かに俺は、お前より神童のほうがリーダーに向いてると言った」
「……俺だってそう思います」
「だけどな。俺はお前のこと――最高のキャプテンだと思ってる」
「リーダーに向いていないのに、なんで最高のキャプテンなんですか!?」
「ハァ~……本当にわかってないな」
呆れるように後頭部を掻く倉間。先ほど矛盾しているのではないかと叫んだ天馬だが、その言葉に少し驚いた。
「お前は、みんなを率いるだけのキャプテンじゃない」
「えっ?」
倉間はそう言い残してベンチへ戻る。天馬からは見えなかったが、その口元は微かに上がっているのだった。
「天馬」
ますます訳がわからないという顔をする天馬に、今度は瑞貴が声をかける。
「前に私がフィフスセクターとの戦いを覚えてる?」
「えっ、はい」
「拓人くんがキャプテンでも、フィフスセクターと戦おうっていう気持ちの種はあっても、それを成長させて開花させるには足りなかった。あのときの雷門には『キッカケ』が必要だったんだ。そのキッカケが天馬なんだよ」
「俺ですか?」
「そう。あのときから、天馬には素質があったと私は思う」
「でも俺には、リーダーの素質なんて――」
「私が言ったのは『リーダーの素質』じゃない『キャプテンの素質』だよ」
どう違うのか天馬にはわからなかった。それが表情に出ているのが今では同じぐらいの身長である瑞貴はハッキリ気づいたので、天馬の頭にポンッと優しく手を置いた。