アーサー王とマスタードラゴン
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「コウモリ!?」
「ったく、勘弁してくれよ!」
「きっとこれも試練……!」
「ちょっ、茜ちゃん!?」
茜はどんな内容が書かれているのかと瑞貴のリュックを開いて本に手をかけると、水鳥が羽交い絞めにして動きを止めた。
「やめい!」
「フフッ」
「~~っ!」
わかっててやっているのか、水鳥が慌てる顔が面白いのかわからないが、微笑む茜に水鳥は怒鳴りたい気持ちだった。すると茜が先を見て気づく。
「あっ、光が……!」
「光?」
茜が見ている方向を天馬たちもまた顔を向けると、洞窟の奥に確かに光が見えてきた。
アーサー王を筆頭に全員がそこを目指すと、少し広めの平原があった。
「ここがマスタードラゴンのいる場所……!」
「見よ」
アーサー王が指差した先を見て雨宮と葵と天馬は声を上げる。そこには横になって眠るマスタードラゴンと、鳥籠の檻に囚われてながらも同じく眠っている黄名子がいる。
「マスタードラゴンだ!」
「ああっ! 黄名子ちゃん!」
「鳥籠の中に……!」
「ヒドい……!」
マスタードラゴンはただ静かに寝息を立てているので、こちらに気づいている様子はないと天馬は気づく。
「眠ってるのかな?」
「あの黒い騎士はいないようだ」
「今の内に助け出そう」
神童は黄名子をさらった張本人の黒騎士がいないことを確認し、マスタードラゴンが目を覚ます前に助け出そうと雨宮は言う。
そしてエクスカリバーを手に賭けるアーサー王と、杖を構える瑞貴を筆頭に二列に並び、静かに黄名子のいる鳥籠へ進む。そしてついに鳥籠のそばに着いた。
「黄名子ちゃん、黄名子ちゃん」
「ん……?」
「黄名子ちゃん」
「みんな! 来てくれたの!」
「シー……」
葵が声をかけると目を覚ました黄名子は体を起こす。そして目の前に仲間たちがいることに嬉しそうに声を上げるが、葵は人差し指を自身の口元に当てて静かにするように促す。
「ドラゴンが目を覚ましちゃう」
「ウチを心配してくれて、感激やんね~」
「今、出してあげるからね」
鳥籠に掛かっている鍵を開けるため、もう一度アーサー王がエクスカリバーに手をかけると――。
「――アーサー王と円卓の騎士よ」
「「「「「!」」」」」
「待っていた」
その声に天馬たち全員が顔を向けると、岩でできた柱に黒騎士が立っていた。
「お前は!」
「我はダークドラゴンナイト。アーサー王の王国は、やがて我が物となろう」
「貴様の企み、このアーサー王が砕く!」
「目覚めよ、マスタードラゴン。邪悪な我が僕(シモベ)」
〈アオオォォオオン!!〉
黒騎士が両手をかざすと、その命令のままマスタードラゴンが目を覚まし、アーサー王や瑞貴たちに敵意剥き出しの咆哮を上げた。
「っ、ダメやんね……!」
「マスタードラゴンよ、愚かなる騎士共の肉をくらうがいい」
〈アオオオッ!!〉
マスタードラゴンの迫力に瑞貴や天馬たちは少し下がっていたが、アーサー王だけは怯まず対峙する。
「賢者の知恵を持つマスタードラゴンよ。お前は民を愛し、慈しんできたはず! どうしてしまったのだ!?
ドシイィィンッ!!
マスタードラゴンはアーサー王の言葉に耳をかさず、尻尾を振り上げて叩きつけた。アーサー王はジャンプしてよけたが、その衝撃による砂塵が威力を物語っている。
「完全に正気を失っている!」
「どうすればいいんだ……!?」
全く聞く耳を持たないマスタードラゴンに剣城と天馬が歯を食いしばっていると、アーサー王は黒騎士を睨みつける。
「黒騎士よ、お前が操っているのだな!?」
「行け。アーサー王を抹殺せよ」
〈アオオォォオオン!!〉
黒騎士に命令されるがままに、マスタードラゴンはアーサー王に次々と攻撃を仕掛ける。
「ったく、勘弁してくれよ!」
「きっとこれも試練……!」
「ちょっ、茜ちゃん!?」
茜はどんな内容が書かれているのかと瑞貴のリュックを開いて本に手をかけると、水鳥が羽交い絞めにして動きを止めた。
「やめい!」
「フフッ」
「~~っ!」
わかっててやっているのか、水鳥が慌てる顔が面白いのかわからないが、微笑む茜に水鳥は怒鳴りたい気持ちだった。すると茜が先を見て気づく。
「あっ、光が……!」
「光?」
茜が見ている方向を天馬たちもまた顔を向けると、洞窟の奥に確かに光が見えてきた。
アーサー王を筆頭に全員がそこを目指すと、少し広めの平原があった。
「ここがマスタードラゴンのいる場所……!」
「見よ」
アーサー王が指差した先を見て雨宮と葵と天馬は声を上げる。そこには横になって眠るマスタードラゴンと、鳥籠の檻に囚われてながらも同じく眠っている黄名子がいる。
「マスタードラゴンだ!」
「ああっ! 黄名子ちゃん!」
「鳥籠の中に……!」
「ヒドい……!」
マスタードラゴンはただ静かに寝息を立てているので、こちらに気づいている様子はないと天馬は気づく。
「眠ってるのかな?」
「あの黒い騎士はいないようだ」
「今の内に助け出そう」
神童は黄名子をさらった張本人の黒騎士がいないことを確認し、マスタードラゴンが目を覚ます前に助け出そうと雨宮は言う。
そしてエクスカリバーを手に賭けるアーサー王と、杖を構える瑞貴を筆頭に二列に並び、静かに黄名子のいる鳥籠へ進む。そしてついに鳥籠のそばに着いた。
「黄名子ちゃん、黄名子ちゃん」
「ん……?」
「黄名子ちゃん」
「みんな! 来てくれたの!」
「シー……」
葵が声をかけると目を覚ました黄名子は体を起こす。そして目の前に仲間たちがいることに嬉しそうに声を上げるが、葵は人差し指を自身の口元に当てて静かにするように促す。
「ドラゴンが目を覚ましちゃう」
「ウチを心配してくれて、感激やんね~」
「今、出してあげるからね」
鳥籠に掛かっている鍵を開けるため、もう一度アーサー王がエクスカリバーに手をかけると――。
「――アーサー王と円卓の騎士よ」
「「「「「!」」」」」
「待っていた」
その声に天馬たち全員が顔を向けると、岩でできた柱に黒騎士が立っていた。
「お前は!」
「我はダークドラゴンナイト。アーサー王の王国は、やがて我が物となろう」
「貴様の企み、このアーサー王が砕く!」
「目覚めよ、マスタードラゴン。邪悪な我が僕(シモベ)」
〈アオオォォオオン!!〉
黒騎士が両手をかざすと、その命令のままマスタードラゴンが目を覚まし、アーサー王や瑞貴たちに敵意剥き出しの咆哮を上げた。
「っ、ダメやんね……!」
「マスタードラゴンよ、愚かなる騎士共の肉をくらうがいい」
〈アオオオッ!!〉
マスタードラゴンの迫力に瑞貴や天馬たちは少し下がっていたが、アーサー王だけは怯まず対峙する。
「賢者の知恵を持つマスタードラゴンよ。お前は民を愛し、慈しんできたはず! どうしてしまったのだ!?
ドシイィィンッ!!
マスタードラゴンはアーサー王の言葉に耳をかさず、尻尾を振り上げて叩きつけた。アーサー王はジャンプしてよけたが、その衝撃による砂塵が威力を物語っている。
「完全に正気を失っている!」
「どうすればいいんだ……!?」
全く聞く耳を持たないマスタードラゴンに剣城と天馬が歯を食いしばっていると、アーサー王は黒騎士を睨みつける。
「黒騎士よ、お前が操っているのだな!?」
「行け。アーサー王を抹殺せよ」
〈アオオォォオオン!!〉
黒騎士に命令されるがままに、マスタードラゴンはアーサー王に次々と攻撃を仕掛ける。