アーサー王とマスタードラゴン
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そして毒蛇たちは雷門メンバーを強い蛇の仲間と思ったのか道を開けた。その隙を神童は逃さないように声を上げる。
「今の内に行くんだ!」
蛇を刺激しないように全員一列になって慎重に進んで行くが、特に蛇が苦手な狩屋は足がすくんで動けなかった。
「い、一緒に行こう!」
「天馬くん……」
狩屋に声をかけた天馬は彼を支えつつ、葵と一緒にゆっくりと進んで行く。
蛇のいる谷を通りぬけ、一つ上の道にまで辿り着き、安全を確認すると水鳥は額の汗を拭って全員先ほどの緊張を解く。特に狩屋は余ほど怖かったのか両膝に手を当てて肩で息をしていた。
「フー。心臓バクバクだぜ」
「ハァ……ハァ……」
「そーか? ――うまそうな蛇だぞ!」
「のわあぁぁあああ!!」
トーブがいつの間にか捕まえた蛇を取り出すと、狩屋は再び声を上げた。恐竜時代じゃ蛇もまた食事の一つだったのか、トーブは全く平気のようで蛇を持ったまま狩屋を追い回す。
「えーと、次の試練は……」
「ま、待て!」
確認するため絵本を開いた茜を水鳥は声を上げて止めようとするが、それも遅く次の試練が描かれたページが現れた。
「『騎士たちの行く手を阻む、燃え盛る炎』……」
ドッカ――ンッ!!
「「「「「!」」」」」
再び茜が言った通りどこからともなく現れた炎が、一気にアーサー王と瑞貴たちを囲んだ。轟々と燃え盛る炎に手も足も出ない中、アーサー王が声を上げた。
「白の魔法使い・瑞貴、円卓の騎士を守るのだ!」
「は、はい! 『オーロラベール』!」
アーサー王に言われたまま、瑞貴は魔法を使って天馬たちを包むようにオーロラベールを出した。それを確認したアーサー王はエクスカリバーを構える。
「ハアッ!」
アーサー王がエクスカリバーを大きく振り上げて降ろすと、その風圧によって炎が分かれて道ができた。
「私に続け!」
「行くんだ!」
「急ぎましょう!」
今の内にとアーサー王が走りながらそう指示を出すと、それに続くように神童や雨宮たちも走り出す。
「ウウッ!」
「大丈夫!? もう少しだ!」
「うん!」
飛び散る炎に信助が走りながらも驚いていると、天馬がさり気に炎が飛び散った側に回って信助と共に走る。
全員が炎の道を渡り終えることができた。ホッとした天馬が額の汗を拭う。
「フゥ……」
「天馬、顔に煤が付いてるよ」
「信助だって」
「「ハハハッ!」」
天馬と信助はお互いの顔を見て面白そうに笑いながら、それぞれ自身の顔に付いた煤を拭った。
「丸焼けになるかと思ったぞ」
「確かにこれは、騎士に与えられた試練なのかもしれないな」
「参ったな……」
この世界では円卓の騎士という役だが、野生暮らしのトーブだって炎には勝てないし、霧野や倉間たちはサッカープレーヤーの前に普通の中学生だ。こうもこんな試練が続くと精神的にもよくない。
「次の試練は――」
「そこまでだ」
「ああっ!」
続く試練はなんだろうと本を開いた茜だが、それを読み上げる前に水鳥が没収した。
「お前が絵本を広げると、余計な試練が降りかかる気がする」
「確かにそうかも」
「だろ?」
「でも……次の試練、気になる」
「だからやめろって!」
「よかったら預かろうか?」
「頼みます、瑞貴さん。特にこいつにだけは見せないでください」
「ム~」
「アハハハ……」
そう声をかけて手を差し出した瑞貴に水鳥が茜を指差しながらお願いした。指を刺された長本人である茜は残念そうに肩を落とすと、瑞貴は苦笑しながら絵本をもともと入れていたリュックにしまうのだった。
「今の内に行くんだ!」
蛇を刺激しないように全員一列になって慎重に進んで行くが、特に蛇が苦手な狩屋は足がすくんで動けなかった。
「い、一緒に行こう!」
「天馬くん……」
狩屋に声をかけた天馬は彼を支えつつ、葵と一緒にゆっくりと進んで行く。
蛇のいる谷を通りぬけ、一つ上の道にまで辿り着き、安全を確認すると水鳥は額の汗を拭って全員先ほどの緊張を解く。特に狩屋は余ほど怖かったのか両膝に手を当てて肩で息をしていた。
「フー。心臓バクバクだぜ」
「ハァ……ハァ……」
「そーか? ――うまそうな蛇だぞ!」
「のわあぁぁあああ!!」
トーブがいつの間にか捕まえた蛇を取り出すと、狩屋は再び声を上げた。恐竜時代じゃ蛇もまた食事の一つだったのか、トーブは全く平気のようで蛇を持ったまま狩屋を追い回す。
「えーと、次の試練は……」
「ま、待て!」
確認するため絵本を開いた茜を水鳥は声を上げて止めようとするが、それも遅く次の試練が描かれたページが現れた。
「『騎士たちの行く手を阻む、燃え盛る炎』……」
ドッカ――ンッ!!
「「「「「!」」」」」
再び茜が言った通りどこからともなく現れた炎が、一気にアーサー王と瑞貴たちを囲んだ。轟々と燃え盛る炎に手も足も出ない中、アーサー王が声を上げた。
「白の魔法使い・瑞貴、円卓の騎士を守るのだ!」
「は、はい! 『オーロラベール』!」
アーサー王に言われたまま、瑞貴は魔法を使って天馬たちを包むようにオーロラベールを出した。それを確認したアーサー王はエクスカリバーを構える。
「ハアッ!」
アーサー王がエクスカリバーを大きく振り上げて降ろすと、その風圧によって炎が分かれて道ができた。
「私に続け!」
「行くんだ!」
「急ぎましょう!」
今の内にとアーサー王が走りながらそう指示を出すと、それに続くように神童や雨宮たちも走り出す。
「ウウッ!」
「大丈夫!? もう少しだ!」
「うん!」
飛び散る炎に信助が走りながらも驚いていると、天馬がさり気に炎が飛び散った側に回って信助と共に走る。
全員が炎の道を渡り終えることができた。ホッとした天馬が額の汗を拭う。
「フゥ……」
「天馬、顔に煤が付いてるよ」
「信助だって」
「「ハハハッ!」」
天馬と信助はお互いの顔を見て面白そうに笑いながら、それぞれ自身の顔に付いた煤を拭った。
「丸焼けになるかと思ったぞ」
「確かにこれは、騎士に与えられた試練なのかもしれないな」
「参ったな……」
この世界では円卓の騎士という役だが、野生暮らしのトーブだって炎には勝てないし、霧野や倉間たちはサッカープレーヤーの前に普通の中学生だ。こうもこんな試練が続くと精神的にもよくない。
「次の試練は――」
「そこまでだ」
「ああっ!」
続く試練はなんだろうと本を開いた茜だが、それを読み上げる前に水鳥が没収した。
「お前が絵本を広げると、余計な試練が降りかかる気がする」
「確かにそうかも」
「だろ?」
「でも……次の試練、気になる」
「だからやめろって!」
「よかったら預かろうか?」
「頼みます、瑞貴さん。特にこいつにだけは見せないでください」
「ム~」
「アハハハ……」
そう声をかけて手を差し出した瑞貴に水鳥が茜を指差しながらお願いした。指を刺された長本人である茜は残念そうに肩を落とすと、瑞貴は苦笑しながら絵本をもともと入れていたリュックにしまうのだった。