伝説へのジャンプ!
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フィールドを出て、ミーティングルームへ向かおうと出て行く選手たちを見送る瑞貴の元に天馬が駆け寄る。
「あの、瑞貴さん」
「ん?」
「円堂監督は中学生の頃、どんなキャプテンでした?」
「どんなって……」
急な質問に瑞貴は目をパチクリしたが、天馬が恐竜時代でキャプテンという立場にプレッシャーを感じていたことを思い出した。
「みんなのことをよく見ているキャプテン、ってところかな」
円堂だって何も完璧なキャプテンというわけではない。時には迷うこともあったし、時には自信喪失しているときもあった。それでも彼は何よりも仲間を信じ抜き、共に走ってくれるような存在で、瑞貴たちは彼以外の『キャプテン』なんて考えられないほどに、円堂を慕っていた。
「……やっぱり、円堂監督もスゴいキャプテンなんですね」
「天馬、キャプテンって選手に指示を出せる人だけじゃないんだよ。攻撃に長けている人、守備に長けている人、リーダシップがある人、チームによってはいろんなキャプテンがいるの。天馬は雷門にとってどんなキャプテンが必要だと思う?」
「それは……」
やはり天馬の脳裏に浮かぶのは神童や雨宮の姿だ。みんなに指示を与えて、アドバイスもできている。でも本当にそれが正解なのかと思う所があって悩む天馬の頭に、瑞貴はポンッと優しく手を置いた。
「きっと見つかるよ。天馬にしかできないキャプテンとしての役割が」
「俺にしかできない、キャプテンとしての役割……」
「さっ、私たちもミーティングルームへ行こう」
「は、はい!」
――天馬たちはジャージに、フェイはいつもの私服に着替え、ミーティングルームに移動した。ワンダバが映したモニターには時空最強イレブンとして力を得た名前が表示されている。
「これで、時空最強の条件を満たす選手は八人となった。だが、まだまだだ! 敵はますます力を増している! そこで、さらなるチームの強化を目指し、次のミキシマックスのターゲットを決定する!」
〈では、時空最強イレブン、次なるターゲットは……まず、九の力――野獣の獰猛さと賢者の頭脳を持つ、ファンタジックリベロ! そして、十の力――絶対的な勇気と揺るぎない実行力で、大地をも味方にするキングオブMF! 次のターゲットはズバリ、『マスタードラゴン』と『アーサー王』だ!〉
「「「「「えっ!?」」」」」
「マスタードラゴンと……」
「アーサー王……?」
大介が時空最強イレブンを完成させるため次なるミキシマックスの相手を発表すると、出てきた名前に狩屋マサキや倉間たちは驚きながらも唖然とした。
〈どうした? 何か不満でもあるのか?〉
「……本気なんですか?」
〈ああ! トンガットル共和国で入院していたときに隣の病室の子供が絵本を持っていてな。読み聞かせるつもりが、気づいたらわしのほうがすっかり夢中になっていた。面白くて読み切ってしまったのだ。そして、それが――〉
「『アーサー王と見習い騎士』です」
〈春奈くんに図書室から探して来てもらった〉
「これは古くから世界中で読まれている本なの」
大介の言葉に続いて音無春奈が絵本をみんなに開きながら見せると、簡単にあらすじを説明する。
「アーサー王と円卓の騎士に憧れた若者が、従者を連れてお城の近くの村にやって来るところからお話が始まるのよ」
「こいつが見習い騎士?」
「何か頼りない感じだな」
「まあ、そこは物語だし……」
主人公の見習い騎士を見て瀬戸水鳥と倉間が怪訝そうに言うと、瑞貴は苦笑しながら宥め。
次のページを開くと、見習い騎士の前に一人の騎士と出会うシーンが描かれており、信助は新たな登場人物に注目する。
「この騎士は?」
〈町で同じように円卓の騎士を目指す若者と知り合ったんだ〉
それから旅の途中で盗賊をやっつけたり、ついにアーサー王と面会して円卓の騎士の入団テストを受ける。マスタードラゴンが黒騎士に操られてアーサー王の元から姫をさらい、助けるためにアーサー王と円卓の騎士が旅立ち、妖精から加護を受ける……――大人が読んでも面白い冒険物語だ。
〈スゴ腕の騎士を束ねるカリスマ・アーサー王! 人間に勝る知恵と強さを持つ・マスタードラゴン! どちらも素晴らしい!〉
「でも、やっぱり空想のお話ですよね……」
「こんなお伽話から時空最強イレブンのメンバーを選んだんですか?」
〈ああ! 選んだ!〉
「そんなんでいいんですか……?」
確かに力としては理想的な相手だと思う輝だが、史実はあれど所詮『物語』である。狩屋は怪訝そうに大介に質問するとアッサリ答えたので一乃七助たちは呆れたり苦笑したりしていた。
もともと時空最強イレブンは大介の理想が詰まったメンバーなのだ。タイムジャンプやミキシマックスができると知る前は、本当に実現することができないとわかって作ったのだからムリもないかもしれない。
「あの、瑞貴さん」
「ん?」
「円堂監督は中学生の頃、どんなキャプテンでした?」
「どんなって……」
急な質問に瑞貴は目をパチクリしたが、天馬が恐竜時代でキャプテンという立場にプレッシャーを感じていたことを思い出した。
「みんなのことをよく見ているキャプテン、ってところかな」
円堂だって何も完璧なキャプテンというわけではない。時には迷うこともあったし、時には自信喪失しているときもあった。それでも彼は何よりも仲間を信じ抜き、共に走ってくれるような存在で、瑞貴たちは彼以外の『キャプテン』なんて考えられないほどに、円堂を慕っていた。
「……やっぱり、円堂監督もスゴいキャプテンなんですね」
「天馬、キャプテンって選手に指示を出せる人だけじゃないんだよ。攻撃に長けている人、守備に長けている人、リーダシップがある人、チームによってはいろんなキャプテンがいるの。天馬は雷門にとってどんなキャプテンが必要だと思う?」
「それは……」
やはり天馬の脳裏に浮かぶのは神童や雨宮の姿だ。みんなに指示を与えて、アドバイスもできている。でも本当にそれが正解なのかと思う所があって悩む天馬の頭に、瑞貴はポンッと優しく手を置いた。
「きっと見つかるよ。天馬にしかできないキャプテンとしての役割が」
「俺にしかできない、キャプテンとしての役割……」
「さっ、私たちもミーティングルームへ行こう」
「は、はい!」
――天馬たちはジャージに、フェイはいつもの私服に着替え、ミーティングルームに移動した。ワンダバが映したモニターには時空最強イレブンとして力を得た名前が表示されている。
「これで、時空最強の条件を満たす選手は八人となった。だが、まだまだだ! 敵はますます力を増している! そこで、さらなるチームの強化を目指し、次のミキシマックスのターゲットを決定する!」
〈では、時空最強イレブン、次なるターゲットは……まず、九の力――野獣の獰猛さと賢者の頭脳を持つ、ファンタジックリベロ! そして、十の力――絶対的な勇気と揺るぎない実行力で、大地をも味方にするキングオブMF! 次のターゲットはズバリ、『マスタードラゴン』と『アーサー王』だ!〉
「「「「「えっ!?」」」」」
「マスタードラゴンと……」
「アーサー王……?」
大介が時空最強イレブンを完成させるため次なるミキシマックスの相手を発表すると、出てきた名前に狩屋マサキや倉間たちは驚きながらも唖然とした。
〈どうした? 何か不満でもあるのか?〉
「……本気なんですか?」
〈ああ! トンガットル共和国で入院していたときに隣の病室の子供が絵本を持っていてな。読み聞かせるつもりが、気づいたらわしのほうがすっかり夢中になっていた。面白くて読み切ってしまったのだ。そして、それが――〉
「『アーサー王と見習い騎士』です」
〈春奈くんに図書室から探して来てもらった〉
「これは古くから世界中で読まれている本なの」
大介の言葉に続いて音無春奈が絵本をみんなに開きながら見せると、簡単にあらすじを説明する。
「アーサー王と円卓の騎士に憧れた若者が、従者を連れてお城の近くの村にやって来るところからお話が始まるのよ」
「こいつが見習い騎士?」
「何か頼りない感じだな」
「まあ、そこは物語だし……」
主人公の見習い騎士を見て瀬戸水鳥と倉間が怪訝そうに言うと、瑞貴は苦笑しながら宥め。
次のページを開くと、見習い騎士の前に一人の騎士と出会うシーンが描かれており、信助は新たな登場人物に注目する。
「この騎士は?」
〈町で同じように円卓の騎士を目指す若者と知り合ったんだ〉
それから旅の途中で盗賊をやっつけたり、ついにアーサー王と面会して円卓の騎士の入団テストを受ける。マスタードラゴンが黒騎士に操られてアーサー王の元から姫をさらい、助けるためにアーサー王と円卓の騎士が旅立ち、妖精から加護を受ける……――大人が読んでも面白い冒険物語だ。
〈スゴ腕の騎士を束ねるカリスマ・アーサー王! 人間に勝る知恵と強さを持つ・マスタードラゴン! どちらも素晴らしい!〉
「でも、やっぱり空想のお話ですよね……」
「こんなお伽話から時空最強イレブンのメンバーを選んだんですか?」
〈ああ! 選んだ!〉
「そんなんでいいんですか……?」
確かに力としては理想的な相手だと思う輝だが、史実はあれど所詮『物語』である。狩屋は怪訝そうに大介に質問するとアッサリ答えたので一乃七助たちは呆れたり苦笑したりしていた。
もともと時空最強イレブンは大介の理想が詰まったメンバーなのだ。タイムジャンプやミキシマックスができると知る前は、本当に実現することができないとわかって作ったのだからムリもないかもしれない。