幕末の剣士! 沖田総司!!
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「おりゃあ!」
「「「「「!?」」」」」
なんと坂本は一回でオーバーヘッドキックを見事に成功させたのだ。そのシュートもまたキャッチされたとはいえ、信助たちには目を見張る技術でもあった。
「スゴい……!」
「ハハハハッ! 俺っちはこう見えても身が軽いんだ!」
「一度見ただけでモノにするとは……!」
いくら身軽とはいえ、難易度の高いオーバーヘッドキックをアッサリと習得した坂本に錦は唖然とした。
坂本もだいぶ雷門メンバーに馴染み、好感度は悪くないとクラーク=ワンダバットは思った。これならミキシマックスがうまくいくはずだとも。
「気心も知れた頃合いだし、そろそろ頼んでみるか。――龍馬さん! お願いします!」
「おーおー! 例の『みきしまくん』って奴だな! いいよ、やってくれ!」
「かたじけないぜよ。ん! では!」
坂本は着物の合わせに右手を入れるそぶりをし、錦は坂本に頭を下げたあと両腕を一度クロスして組んだあとガッシリと構えた。
「ミキシマックス!」
ワンダバはマイナスの銃を坂本に、プラスの銃を錦に向かって撃つ……が、何も変わらなかった。
「何!?」
「あ?」
「……あれ?」
成功すると思ったのにまさかの失敗をしてしまった。錦は驚いて坂本はキョトンとし、ワンダバは目をパチクリする。
「ダメだ……」
〈――やはりな〉
影山輝たちもショボンとすると、葵の着物の袂から現れた円堂大介はミキシマックスができないことに納得していた。傍から見れば空に浮かぶ石なので坂本は驚いている。
「おっ!?」
〈錦がまだ力不足なのだ〉
「力不足?」
〈そうだ。器としての大きさが満たされていなければ、水は零れてしまう!〉
「器の大きさ……」
どうやら錦は坂本のオーラを受け切れる器が足りないらしい。対して坂本は先ほどまで大介の姿に驚いていたのに、次いで面白そうに笑っている。
「こりゃあ、異国の奇術師がやるっていう腹話術か!? 誰がしゃべってるんだ!?」
〈腹話術ではない! わしは生きとる!〉
「ハァ~……」
人形扱いされたくなかったのか、大介はそう断言した。坂本は少し近づいて不思議そうに、そして訝しげに見てみた。
「俺と信長のときに似てるな……」
「それじゃあ、大介さんの言う『器』っていったい?」
「「う~ん……」」
天馬にそう問われて神童は輝と共に考え込む。単に技術の問題なのか、力の問題なのか、それとも精神の問題なのか……サッパリ見当がつかない。
「わしの心の広さが足らんのかもしれん……」
「心の広さが足りないって……」
「錦先輩は充分広いと思いますけど……」
「どれだけ広くなきゃいけないんだ?」
「…………」
雷門イレブンの中で錦は豪快で大雑把な所もあるが、気がよくて時にムードメーカーにもなれるのも信助も天馬も神童も知っている。充分心が広いと思うのだが、錦はそれ以上大きくならないといけないと思い坂本に顔を向ける。
坂本は操っている糸も付いていない大介の周りを手探ったあと、視線に気づいたのかニカッと笑った。
☆☆☆☆☆
あれからもずっと瑞貴たちは見張っていると、屯所から出てきた男を見て水鳥が声を上げる。
「あっ! イケメン!」
しかし彼が沖田なのかわからないので、自分たちの隣を通る男を慎重に見ていると……。
ガシッ!
「っ!」
「ちぃーっす! 沖田さんですか?」
「何……?」
「あ、あいつ……!」
なんと黄名子が男の裾をつかんだあと、単刀直入に尋ねたのだ。先ほどそれで危ない目に遭ったのに懲りてないのかと狩屋たちは冷や冷やする。
「人違いだ……。沖田さんは具合が悪くて寝ている……」
彼も起きたが心配なのか、悲しそうに眉を下げてそう言うと去って行った。待っても沖田は来ないとわかると黄名子は「プゥ~……」と拗ねてみんなに顔を向ける。
「「「「「!?」」」」」
なんと坂本は一回でオーバーヘッドキックを見事に成功させたのだ。そのシュートもまたキャッチされたとはいえ、信助たちには目を見張る技術でもあった。
「スゴい……!」
「ハハハハッ! 俺っちはこう見えても身が軽いんだ!」
「一度見ただけでモノにするとは……!」
いくら身軽とはいえ、難易度の高いオーバーヘッドキックをアッサリと習得した坂本に錦は唖然とした。
坂本もだいぶ雷門メンバーに馴染み、好感度は悪くないとクラーク=ワンダバットは思った。これならミキシマックスがうまくいくはずだとも。
「気心も知れた頃合いだし、そろそろ頼んでみるか。――龍馬さん! お願いします!」
「おーおー! 例の『みきしまくん』って奴だな! いいよ、やってくれ!」
「かたじけないぜよ。ん! では!」
坂本は着物の合わせに右手を入れるそぶりをし、錦は坂本に頭を下げたあと両腕を一度クロスして組んだあとガッシリと構えた。
「ミキシマックス!」
ワンダバはマイナスの銃を坂本に、プラスの銃を錦に向かって撃つ……が、何も変わらなかった。
「何!?」
「あ?」
「……あれ?」
成功すると思ったのにまさかの失敗をしてしまった。錦は驚いて坂本はキョトンとし、ワンダバは目をパチクリする。
「ダメだ……」
〈――やはりな〉
影山輝たちもショボンとすると、葵の着物の袂から現れた円堂大介はミキシマックスができないことに納得していた。傍から見れば空に浮かぶ石なので坂本は驚いている。
「おっ!?」
〈錦がまだ力不足なのだ〉
「力不足?」
〈そうだ。器としての大きさが満たされていなければ、水は零れてしまう!〉
「器の大きさ……」
どうやら錦は坂本のオーラを受け切れる器が足りないらしい。対して坂本は先ほどまで大介の姿に驚いていたのに、次いで面白そうに笑っている。
「こりゃあ、異国の奇術師がやるっていう腹話術か!? 誰がしゃべってるんだ!?」
〈腹話術ではない! わしは生きとる!〉
「ハァ~……」
人形扱いされたくなかったのか、大介はそう断言した。坂本は少し近づいて不思議そうに、そして訝しげに見てみた。
「俺と信長のときに似てるな……」
「それじゃあ、大介さんの言う『器』っていったい?」
「「う~ん……」」
天馬にそう問われて神童は輝と共に考え込む。単に技術の問題なのか、力の問題なのか、それとも精神の問題なのか……サッパリ見当がつかない。
「わしの心の広さが足らんのかもしれん……」
「心の広さが足りないって……」
「錦先輩は充分広いと思いますけど……」
「どれだけ広くなきゃいけないんだ?」
「…………」
雷門イレブンの中で錦は豪快で大雑把な所もあるが、気がよくて時にムードメーカーにもなれるのも信助も天馬も神童も知っている。充分心が広いと思うのだが、錦はそれ以上大きくならないといけないと思い坂本に顔を向ける。
坂本は操っている糸も付いていない大介の周りを手探ったあと、視線に気づいたのかニカッと笑った。
☆☆☆☆☆
あれからもずっと瑞貴たちは見張っていると、屯所から出てきた男を見て水鳥が声を上げる。
「あっ! イケメン!」
しかし彼が沖田なのかわからないので、自分たちの隣を通る男を慎重に見ていると……。
ガシッ!
「っ!」
「ちぃーっす! 沖田さんですか?」
「何……?」
「あ、あいつ……!」
なんと黄名子が男の裾をつかんだあと、単刀直入に尋ねたのだ。先ほどそれで危ない目に遭ったのに懲りてないのかと狩屋たちは冷や冷やする。
「人違いだ……。沖田さんは具合が悪くて寝ている……」
彼も起きたが心配なのか、悲しそうに眉を下げてそう言うと去って行った。待っても沖田は来ないとわかると黄名子は「プゥ~……」と拗ねてみんなに顔を向ける。