円堂監督と##NAME2##コーチ登場!!
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今日はいよいよ雷門中サッカー部へ円堂守が監督に、円堂瑞貴がコーチに就任する日だ。二人はまず旧サッカー部へやってきた。いつも嵌めている結婚指輪も職場では二人はチェーンを通してペンダントにすることにした。
「懐かしいな……」
「周りの校舎を見ると、この部室だけがタイムスリップみたい……」
自分たちの恩師であり当時の監督が中学時代に使っていた頃から建てられ、自分たちの現役時代までは四十年。一度は破壊されて建て直したものの、自分たちが卒業して今日までの月日がこの部室には流れている。
「さて、行くか。まずは理事長室に行って挨拶しないとな」
「うん。でも、もう夏未ちゃんのお父さんじゃないんだね。校長も火来校長じゃないし……」
当然瑞貴は現在の雷門中について下調べをして円堂にも伝えていた。現在の理事長も校長も完全にフィフスセクターの言いなりになっており、気が滅入るのもムリはない。……まあ、それだけではないのだが。
――二人が理事長室の前に立ち、円堂がノックすると中から許可が下りた。
「「失礼します」」
理事長室も当時よりずいぶん変わっている。椅子に座っているのが現雷門中理事長・金山郷造、そばで控えているのが現雷門中校長・冬海卓である。二人は円堂と瑞貴の姿を見ると目を見開いた。
「だ、誰だ! 雷門中の教師ではないな!」
「ま、まさか、お前たち……!」
「今日から雷門中サッカー部の監督を務めます、円堂守です」
「同じくコーチを務めます、井上瑞貴です」
瑞貴は円堂と結婚したが、プロリーグや仕事場では旧姓のまま活動することにした。もちろん円堂の妻だということは隠しているわけでもないが、円堂守と井上瑞貴と言えば『イナズマジャパンを世界一にした伝説のコンビ』という異名が目立ち、プロになってからは二人そろっての活躍は聞かないため、あまり知られていないのだ。
「よく堂々と嘘が言えたものですね! あなた方が就任することを私も校長も連絡を受けていません!」
「では、連絡してみてください。私たちは正式に就任することが決まりましたから」
「これからよろしくお願いします。それではサッカー部に挨拶に行くので失礼します」
二人は同時にお辞儀すると部屋から出て行った。扉が閉まるまでその姿を忌々しげに見つめていた金山は、震えている冬海へ顔を向ける。
「すぐにフィフスセクターへ連絡を!」
「は、はい!」
――校舎から出た二人はさっそくサッカー部がいる外のグラウンドへと向かっていた。
「サッカー部のグラウンドはこっちだったな」
「うん。今は芝生のグラウンドになっているみたいだよ。十年前のグラウンドを借りることすら困難だった頃とは大違いだね」
「だな」
懐かしむように二人は笑うと、その間にグラウンドが見えてきた。離れていても目に入るピッチには誰一人おらず、ベンチの周りから声が聞こえてきた。ちょうど休憩のようだ。
「サッカー部はどうなっちゃうんでしょうね……?」
「久遠監督は、こんながんじがらめの状況でも俺たちの自由を認めてくれたよな」
「でも、それもできなくなりますね……」
速水鶴正と車田剛一と霧野蘭丸だけでなく、他のみんなも久遠道也の監督辞任に堪(コタ)えているようだ。さらにはキャプテン・神童拓人も部活には来ておらず、重い空気が流れていた。
「まっ、どうせフィフスセクターから来るんだろ? 適当に言うこと聞いて内申書で合格点をもらえばいいさ」
「それでいいのかよ!?」
「それが部活でサッカーをやる意味だろ?」
内申書のためにサッカーをやると言う南沢篤志に車田は叫ぶが、内申書にしろ自由にサッカーがしたいにしろ、フィフスセクターが許してくれなくては意味がない。それを倉間典人は痛感していた。
「結局、誰が来たって同じってことかよ……」
「「――そんなことはないぞ/よ!」」
「「「「「!?」」」」」
「……あっ!」
円堂と瑞貴の声にサッカー部全員が顔を上げるが、太陽が逆光になっていて影しか見えない。しかし二人が階段を降りて行くと姿はだんだんハッキリし、音無春奈は嬉しそうに顔を綻(ホコロ)ばせた。
ついに二人がグラウンドに到着し、みんなに向けて円堂はニカッと笑い、瑞貴は優しく微笑む。当時と変わらない笑顔を持つ二人に春奈が駆け寄ってお辞儀する。
「お久しぶりです!」
「誰?」
「さあ?」
瀬戸水鳥と空野葵だけでなく、山菜茜や他の選手たちは急に現れた二人に戸惑うばかりだ。円堂と瑞貴は周りを見渡すと一歩前に出る。
「これで全員か?」
「いえ、キャプテンが休みです」
「そっか。ありがとう」
「!」
円堂が尋ねたので霧野が答えると瑞貴は微笑んで礼を言った。瑞貴にその表情に霧野はどこか覚えがあったのか目を見開いた。
それに気づくことなく、円堂と瑞貴はみんなに向かって自己紹介する。
「懐かしいな……」
「周りの校舎を見ると、この部室だけがタイムスリップみたい……」
自分たちの恩師であり当時の監督が中学時代に使っていた頃から建てられ、自分たちの現役時代までは四十年。一度は破壊されて建て直したものの、自分たちが卒業して今日までの月日がこの部室には流れている。
「さて、行くか。まずは理事長室に行って挨拶しないとな」
「うん。でも、もう夏未ちゃんのお父さんじゃないんだね。校長も火来校長じゃないし……」
当然瑞貴は現在の雷門中について下調べをして円堂にも伝えていた。現在の理事長も校長も完全にフィフスセクターの言いなりになっており、気が滅入るのもムリはない。……まあ、それだけではないのだが。
――二人が理事長室の前に立ち、円堂がノックすると中から許可が下りた。
「「失礼します」」
理事長室も当時よりずいぶん変わっている。椅子に座っているのが現雷門中理事長・金山郷造、そばで控えているのが現雷門中校長・冬海卓である。二人は円堂と瑞貴の姿を見ると目を見開いた。
「だ、誰だ! 雷門中の教師ではないな!」
「ま、まさか、お前たち……!」
「今日から雷門中サッカー部の監督を務めます、円堂守です」
「同じくコーチを務めます、井上瑞貴です」
瑞貴は円堂と結婚したが、プロリーグや仕事場では旧姓のまま活動することにした。もちろん円堂の妻だということは隠しているわけでもないが、円堂守と井上瑞貴と言えば『イナズマジャパンを世界一にした伝説のコンビ』という異名が目立ち、プロになってからは二人そろっての活躍は聞かないため、あまり知られていないのだ。
「よく堂々と嘘が言えたものですね! あなた方が就任することを私も校長も連絡を受けていません!」
「では、連絡してみてください。私たちは正式に就任することが決まりましたから」
「これからよろしくお願いします。それではサッカー部に挨拶に行くので失礼します」
二人は同時にお辞儀すると部屋から出て行った。扉が閉まるまでその姿を忌々しげに見つめていた金山は、震えている冬海へ顔を向ける。
「すぐにフィフスセクターへ連絡を!」
「は、はい!」
――校舎から出た二人はさっそくサッカー部がいる外のグラウンドへと向かっていた。
「サッカー部のグラウンドはこっちだったな」
「うん。今は芝生のグラウンドになっているみたいだよ。十年前のグラウンドを借りることすら困難だった頃とは大違いだね」
「だな」
懐かしむように二人は笑うと、その間にグラウンドが見えてきた。離れていても目に入るピッチには誰一人おらず、ベンチの周りから声が聞こえてきた。ちょうど休憩のようだ。
「サッカー部はどうなっちゃうんでしょうね……?」
「久遠監督は、こんながんじがらめの状況でも俺たちの自由を認めてくれたよな」
「でも、それもできなくなりますね……」
速水鶴正と車田剛一と霧野蘭丸だけでなく、他のみんなも久遠道也の監督辞任に堪(コタ)えているようだ。さらにはキャプテン・神童拓人も部活には来ておらず、重い空気が流れていた。
「まっ、どうせフィフスセクターから来るんだろ? 適当に言うこと聞いて内申書で合格点をもらえばいいさ」
「それでいいのかよ!?」
「それが部活でサッカーをやる意味だろ?」
内申書のためにサッカーをやると言う南沢篤志に車田は叫ぶが、内申書にしろ自由にサッカーがしたいにしろ、フィフスセクターが許してくれなくては意味がない。それを倉間典人は痛感していた。
「結局、誰が来たって同じってことかよ……」
「「――そんなことはないぞ/よ!」」
「「「「「!?」」」」」
「……あっ!」
円堂と瑞貴の声にサッカー部全員が顔を上げるが、太陽が逆光になっていて影しか見えない。しかし二人が階段を降りて行くと姿はだんだんハッキリし、音無春奈は嬉しそうに顔を綻(ホコロ)ばせた。
ついに二人がグラウンドに到着し、みんなに向けて円堂はニカッと笑い、瑞貴は優しく微笑む。当時と変わらない笑顔を持つ二人に春奈が駆け寄ってお辞儀する。
「お久しぶりです!」
「誰?」
「さあ?」
瀬戸水鳥と空野葵だけでなく、山菜茜や他の選手たちは急に現れた二人に戸惑うばかりだ。円堂と瑞貴は周りを見渡すと一歩前に出る。
「これで全員か?」
「いえ、キャプテンが休みです」
「そっか。ありがとう」
「!」
円堂が尋ねたので霧野が答えると瑞貴は微笑んで礼を言った。瑞貴にその表情に霧野はどこか覚えがあったのか目を見開いた。
それに気づくことなく、円堂と瑞貴はみんなに向かって自己紹介する。