劉備さんは面白い!
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「「「「「えっ……」」」」」」
「二回目が……」
これであきらめるわけにはいかないと劉備は再度出向いたようだ。最初と同じようにノックしても反応しなかったので大声で呼びかける。
『孔明! もっと面白い冗談考えたんだ! 聞いてくれないか! ――河童がかっぱらったー!』
…………。
『河童のお皿が乾いてカッパカパー!』
…………。
またもや反応もせず、天馬や瑞貴たちは呆れも通り越してもはや言葉すらも出なかった。これが後の世の俗に言う『三顧の礼』なのだろう。
「「「「「…………」」」」」
「だがわしは絶対にあきらめない! 国を統一するには孔明の力が必要なのだ! 孔明の力……借りると決めたら借りるんだ!」
「カッコいい……!」
「えっ?」
「尊敬しちゃう……!」
「姉さんまで!?」
信助が目を輝かせたので驚いたが、まさか瑞貴まで目を輝かせたのでそっちのほうが狩屋にとってはもっと驚いた。やり方は意味不明でも、『やり遂げる』という根本的な熱さに二人は惹かれたのだろう。
「それじゃあ行くか!」
「オウッ! 兄者!」
劉備や張飛や関羽たちは大砲も運ぼうとしていたので天馬やフェイたちは不思議に思う。先ほど『孔明に会う』と言っていたのに『龍を捕まえる』という大砲まで持って行こうとしているのだから。
「それ、持って行くんですか?」
「龍を捕まえるためのものですよね?
「孔明は龍に変化できるらしいからな。龍に変わって空に逃げようとしてもこいつが出さん! ひっ捕らえてやるわ! ワッハハハハハッ! おっとこ~この世に生を受け~」
高笑いをしたあとまた意味不明な歌を歌いながら進んで行った。
「よし、今だ! ミキシマックス!」
警戒の強い関羽も背を向けているし、ワンダバはミキシマックスガンを劉備と信助にそれぞれ撃った。しかし……。
「失敗か……!」
「僕にまだ力が足りないからかな……」
オーラを劉備から受け取れず、信助は両手を見ながら眉を下げて落ち込んだ。
――雷門メンバーから少し離れた竹林の奥で、エルドラドの刺客・ザナーク=アバロニクは会話と様子から彼らの目的がわかった。
「あいつら、劉備と孔明の力を手に入れるつもりか……」
ザナークはまるで何か面白いことを思いついたように笑っていた。
「その前に、あの円堂瑞貴とかいう女が消えたらあいつらの心の支えはなくなり、戦力は格段に減るだろうな。――ふんっ!」
ザナークの両目から放たれた光が瑞貴を捕らえようとするが……。
バチッ!
「なっ!?」
なんと瑞貴の周りにあるバリアのようなものに弾き飛ばされた。まさかの事態にザナークは驚きを隠せない。
「ん?」
「瑞貴さーん! 行きますよー!」
「あっ、うん!」
何か当たった感じがした瑞貴は立ち止まって周りを見渡すが、ザナークがいるのは竹林の奥なので瑞貴のいる場所では姿を捕らえることはできない。隣にいないことに気づいた葵が呼びかけると瑞貴は再び歩き出した。
「なんなんだ、あの女は……!?」
まさか自分の力を防がれると思っていなかったザナークは、瑞貴がただの女性とは思えなかった。
☆☆☆☆☆
ミキシマックスのチャンスを狙うため神童たち雷門メンバーは劉備たちのあとを付いて行ってみる。すると竹林の道の奥に屋敷もあるが、そのうしろに大きな山の周りに螺旋通路がある。様子からして目の前の一階と繋がっているのだろう。
「ここが、諸葛孔明の屋敷……!」
「まずはこの扉をどうやって開けさせるかだ。扉が開かないと孔明に会うことすらできないからな!」
手始めに力が強い張飛が扉を引っ張ってみるが、まるでビクともしないのだ。
「開かないぜよ、兄者! 叩き壊すか!」
「いや、扉を壊せば孔明はヘソを曲げて尚更仲間にはなってくれないだろう」
「おおっ! 俺も仲間にならないと思ったんだ!」
「それに親しき仲にも礼儀ありだ!」
「親しいって言うか、会ったこともないんだろう……?」
劉備の言っていることは間違っていないのだが、どこかズレているので狩屋がさり気に小声でツッコミを入れた。
「兄者、一つ思ったんだが」
「ん?」
「孔明は世に知れた軍師……こんなあからさまな扉から出入りするだろうか? 別に入口が――」
「あれ、なんでしょう?」
「「「「「ん?」」」」」
関羽の説明を遮って声を上げたのは信助だ。彼が示す先には扉の中心の床に小さな穴が空いて手を差し込めるくらいある。背が小さい故かみんなと視界が違うので見つけることができたようだ。
「もしかして、手をかける所じゃないですか?」
「手をかける所?」
「まさか、兄者!」
さっそく張飛は穴に手を入れて扉に手をかけると、そのまま上に上げてみた。すると先ほどと違って楽々と扉が開いたので、天馬もフェイも驚く。
「開いた!」
「縦に開く扉だったんだ……!」
「うん! でかしたぞ! あー……」
「信助です!」
「おおっ、信助か! いい名前だ!」
「はい! ありがとうございます!」
劉備に自分の名前を褒められて、信助は嬉しそうに笑った。
「二回目が……」
これであきらめるわけにはいかないと劉備は再度出向いたようだ。最初と同じようにノックしても反応しなかったので大声で呼びかける。
『孔明! もっと面白い冗談考えたんだ! 聞いてくれないか! ――河童がかっぱらったー!』
…………。
『河童のお皿が乾いてカッパカパー!』
…………。
またもや反応もせず、天馬や瑞貴たちは呆れも通り越してもはや言葉すらも出なかった。これが後の世の俗に言う『三顧の礼』なのだろう。
「「「「「…………」」」」」
「だがわしは絶対にあきらめない! 国を統一するには孔明の力が必要なのだ! 孔明の力……借りると決めたら借りるんだ!」
「カッコいい……!」
「えっ?」
「尊敬しちゃう……!」
「姉さんまで!?」
信助が目を輝かせたので驚いたが、まさか瑞貴まで目を輝かせたのでそっちのほうが狩屋にとってはもっと驚いた。やり方は意味不明でも、『やり遂げる』という根本的な熱さに二人は惹かれたのだろう。
「それじゃあ行くか!」
「オウッ! 兄者!」
劉備や張飛や関羽たちは大砲も運ぼうとしていたので天馬やフェイたちは不思議に思う。先ほど『孔明に会う』と言っていたのに『龍を捕まえる』という大砲まで持って行こうとしているのだから。
「それ、持って行くんですか?」
「龍を捕まえるためのものですよね?
「孔明は龍に変化できるらしいからな。龍に変わって空に逃げようとしてもこいつが出さん! ひっ捕らえてやるわ! ワッハハハハハッ! おっとこ~この世に生を受け~」
高笑いをしたあとまた意味不明な歌を歌いながら進んで行った。
「よし、今だ! ミキシマックス!」
警戒の強い関羽も背を向けているし、ワンダバはミキシマックスガンを劉備と信助にそれぞれ撃った。しかし……。
「失敗か……!」
「僕にまだ力が足りないからかな……」
オーラを劉備から受け取れず、信助は両手を見ながら眉を下げて落ち込んだ。
――雷門メンバーから少し離れた竹林の奥で、エルドラドの刺客・ザナーク=アバロニクは会話と様子から彼らの目的がわかった。
「あいつら、劉備と孔明の力を手に入れるつもりか……」
ザナークはまるで何か面白いことを思いついたように笑っていた。
「その前に、あの円堂瑞貴とかいう女が消えたらあいつらの心の支えはなくなり、戦力は格段に減るだろうな。――ふんっ!」
ザナークの両目から放たれた光が瑞貴を捕らえようとするが……。
バチッ!
「なっ!?」
なんと瑞貴の周りにあるバリアのようなものに弾き飛ばされた。まさかの事態にザナークは驚きを隠せない。
「ん?」
「瑞貴さーん! 行きますよー!」
「あっ、うん!」
何か当たった感じがした瑞貴は立ち止まって周りを見渡すが、ザナークがいるのは竹林の奥なので瑞貴のいる場所では姿を捕らえることはできない。隣にいないことに気づいた葵が呼びかけると瑞貴は再び歩き出した。
「なんなんだ、あの女は……!?」
まさか自分の力を防がれると思っていなかったザナークは、瑞貴がただの女性とは思えなかった。
☆☆☆☆☆
ミキシマックスのチャンスを狙うため神童たち雷門メンバーは劉備たちのあとを付いて行ってみる。すると竹林の道の奥に屋敷もあるが、そのうしろに大きな山の周りに螺旋通路がある。様子からして目の前の一階と繋がっているのだろう。
「ここが、諸葛孔明の屋敷……!」
「まずはこの扉をどうやって開けさせるかだ。扉が開かないと孔明に会うことすらできないからな!」
手始めに力が強い張飛が扉を引っ張ってみるが、まるでビクともしないのだ。
「開かないぜよ、兄者! 叩き壊すか!」
「いや、扉を壊せば孔明はヘソを曲げて尚更仲間にはなってくれないだろう」
「おおっ! 俺も仲間にならないと思ったんだ!」
「それに親しき仲にも礼儀ありだ!」
「親しいって言うか、会ったこともないんだろう……?」
劉備の言っていることは間違っていないのだが、どこかズレているので狩屋がさり気に小声でツッコミを入れた。
「兄者、一つ思ったんだが」
「ん?」
「孔明は世に知れた軍師……こんなあからさまな扉から出入りするだろうか? 別に入口が――」
「あれ、なんでしょう?」
「「「「「ん?」」」」」
関羽の説明を遮って声を上げたのは信助だ。彼が示す先には扉の中心の床に小さな穴が空いて手を差し込めるくらいある。背が小さい故かみんなと視界が違うので見つけることができたようだ。
「もしかして、手をかける所じゃないですか?」
「手をかける所?」
「まさか、兄者!」
さっそく張飛は穴に手を入れて扉に手をかけると、そのまま上に上げてみた。すると先ほどと違って楽々と扉が開いたので、天馬もフェイも驚く。
「開いた!」
「縦に開く扉だったんだ……!」
「うん! でかしたぞ! あー……」
「信助です!」
「おおっ、信助か! いい名前だ!」
「はい! ありがとうございます!」
劉備に自分の名前を褒められて、信助は嬉しそうに笑った。