誓いはこの旗の元に
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元のオルレアン橋に戻ってフィールドを囲う見えない壁もなくなったので、チャンスだとジルが兵たちに向けて叫ぶ。
「続けー! 皆の者――っ!!」
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
「進めー! フランスのために――っ!! 神は我らを救いたもうた! 感謝するのだ! 神に、この勝利を!!」
「ジャンヌ……!」
自分たちが試合に勝つことによってやってきた援軍にもまた、ジャンヌは力いっぱい旗を振り回して応援した。その姿に霧野たちは嬉しそうに笑う。
――それから思わぬところに援軍が現れてイングランド軍は怯み、その隙に一気に叩き込んだフランス軍は勝利したのだった。
☆☆☆☆☆
エルドラドの会議室では雷門イレブンの監視をしていたため、もちろんプロトコル・オメガ3.0が負けた光景を見ていた。
「ザナークめ……プロトコル・オメガをオモチャにしおって……!」
「このまま奴を野放しにしてよろしいのですか!?」
「どうせ、言うことを聞かぬ男だ。放っておけ」
他の議員たちはザナークが自分で言っておきながら負けたことにいら立っていたが、トウドウ=ヘイキチだけはなんともないように……いや、むしろ面白そうに言う。
「それよりも、奴に『アレ』を預けてみるか。どのような化学反応が起きるのか……楽しみではないか」
☆☆☆☆☆
数日後、オルレアン解放の事後処理が終わるとジャンヌと天馬や瑞貴たち雷門メンバーはシノン城に呼ばれた。そして謁見の間にある玉座に座るシャルルに向かって全員控えるように片膝を付く。
「この度の活躍、実に見事であった」
「お褒めの言葉、恐れ入ります」
「シャルル王子も、ありがとうございました」
「ウム! 余の采配あってこその勝利だったな、エッヘン!」
相変わらず調子よく胸を張るシャルルに、雷門メンバーとジャンヌは顔を見合わせて笑う。
「時に、また旅立つと聞いたが?」
「はい!」
「そなたたちとの出会い、一生忘れぬぞ。次に会うときは余が率いるチームとサッカー対決だ。度肝を抜く作戦を見せてやるからな!」
「はい! 俺たちも負けません!」
「言ったな? 覚悟するがよい」
偶然が偶然を読んだのか、本当に監督としての才能があるかわからないが……プロトコル・オメガ3.0をも翻弄したシャルルの意外性な作戦は強敵だろう。
――キャラバンはヴォークルールの近くに停めてあったので、ここでこの時代ともジャンヌとお別れだ。最後の挨拶にと私服に着替えたジャンヌは他のみんなと同じように雷門のジャージを着た霧野と最後の挨拶をする。
「行くの?」
「ああ。君の力、未来でも役立ててみせるよ」
「私の力は、ランマルにもらったようなものですから。ランマルは自分を信じることの大切さを気づかせてくれた……その勇気を教えてくれた……おかげで私は、これからも戦い続けられます」
ジャンヌは首に下げてあった十字架のチェーンを外すと、手の平に乗せて霧野に差し出す。
「これを、あなたに」
「これは……君のお守りじゃないのか? ――それはもらえないよ」
「えっ? でも……」
ジャンヌはお礼として何か形のあるモノを霧野に渡したいのだろう。それが伝わった霧野は提案を出す。
「じゃあ、『アレ』をくれないか?」
「?」
霧野が『あるモノ』を頼むと、ジャンヌは不思議に思いながらもそれを取り出して渡した。それを受け取った霧野は嬉しそうに笑う。
「これには、君の優しさが込められている」
「ランマル……!」
それからジャンヌと別れて飛び立ったキャラバンはワームホールの中に入る。運転手の隣である一番前に立った瑞貴が巾着を取り出すと、そこから大介が出て来てみんなに告げる。
〈みんなよくやった! 時空最強イレブンにまた一歩近づいたな!〉
(ジャンヌ……)
霧野がジャンヌからもらったのは、彼女が心配りのときに渡しているキャンディだ。包みを開けてそれを口にすると彼女の優しさが伝わる味がする。ジャンヌとの出会いを胸に前に進む霧野の横顔を、隣にいた神童が見るとフッと笑った。
雷門イレブンは二つ目の力を手に入れて前に進み出す。――中世フランスのオルレアン橋にいたザナークが、自分と同じ服装をした十人の少年少女を見て面白そうに笑い、新たな企みを持っていたことなど知らずに。
☆コーチの 今日の格言☆
サッカーには強大な力を覆すためには、時に柔軟な発想が必要ですね
以上!!
「続けー! 皆の者――っ!!」
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
「進めー! フランスのために――っ!! 神は我らを救いたもうた! 感謝するのだ! 神に、この勝利を!!」
「ジャンヌ……!」
自分たちが試合に勝つことによってやってきた援軍にもまた、ジャンヌは力いっぱい旗を振り回して応援した。その姿に霧野たちは嬉しそうに笑う。
――それから思わぬところに援軍が現れてイングランド軍は怯み、その隙に一気に叩き込んだフランス軍は勝利したのだった。
☆☆☆☆☆
エルドラドの会議室では雷門イレブンの監視をしていたため、もちろんプロトコル・オメガ3.0が負けた光景を見ていた。
「ザナークめ……プロトコル・オメガをオモチャにしおって……!」
「このまま奴を野放しにしてよろしいのですか!?」
「どうせ、言うことを聞かぬ男だ。放っておけ」
他の議員たちはザナークが自分で言っておきながら負けたことにいら立っていたが、トウドウ=ヘイキチだけはなんともないように……いや、むしろ面白そうに言う。
「それよりも、奴に『アレ』を預けてみるか。どのような化学反応が起きるのか……楽しみではないか」
☆☆☆☆☆
数日後、オルレアン解放の事後処理が終わるとジャンヌと天馬や瑞貴たち雷門メンバーはシノン城に呼ばれた。そして謁見の間にある玉座に座るシャルルに向かって全員控えるように片膝を付く。
「この度の活躍、実に見事であった」
「お褒めの言葉、恐れ入ります」
「シャルル王子も、ありがとうございました」
「ウム! 余の采配あってこその勝利だったな、エッヘン!」
相変わらず調子よく胸を張るシャルルに、雷門メンバーとジャンヌは顔を見合わせて笑う。
「時に、また旅立つと聞いたが?」
「はい!」
「そなたたちとの出会い、一生忘れぬぞ。次に会うときは余が率いるチームとサッカー対決だ。度肝を抜く作戦を見せてやるからな!」
「はい! 俺たちも負けません!」
「言ったな? 覚悟するがよい」
偶然が偶然を読んだのか、本当に監督としての才能があるかわからないが……プロトコル・オメガ3.0をも翻弄したシャルルの意外性な作戦は強敵だろう。
――キャラバンはヴォークルールの近くに停めてあったので、ここでこの時代ともジャンヌとお別れだ。最後の挨拶にと私服に着替えたジャンヌは他のみんなと同じように雷門のジャージを着た霧野と最後の挨拶をする。
「行くの?」
「ああ。君の力、未来でも役立ててみせるよ」
「私の力は、ランマルにもらったようなものですから。ランマルは自分を信じることの大切さを気づかせてくれた……その勇気を教えてくれた……おかげで私は、これからも戦い続けられます」
ジャンヌは首に下げてあった十字架のチェーンを外すと、手の平に乗せて霧野に差し出す。
「これを、あなたに」
「これは……君のお守りじゃないのか? ――それはもらえないよ」
「えっ? でも……」
ジャンヌはお礼として何か形のあるモノを霧野に渡したいのだろう。それが伝わった霧野は提案を出す。
「じゃあ、『アレ』をくれないか?」
「?」
霧野が『あるモノ』を頼むと、ジャンヌは不思議に思いながらもそれを取り出して渡した。それを受け取った霧野は嬉しそうに笑う。
「これには、君の優しさが込められている」
「ランマル……!」
それからジャンヌと別れて飛び立ったキャラバンはワームホールの中に入る。運転手の隣である一番前に立った瑞貴が巾着を取り出すと、そこから大介が出て来てみんなに告げる。
〈みんなよくやった! 時空最強イレブンにまた一歩近づいたな!〉
(ジャンヌ……)
霧野がジャンヌからもらったのは、彼女が心配りのときに渡しているキャンディだ。包みを開けてそれを口にすると彼女の優しさが伝わる味がする。ジャンヌとの出会いを胸に前に進む霧野の横顔を、隣にいた神童が見るとフッと笑った。
雷門イレブンは二つ目の力を手に入れて前に進み出す。――中世フランスのオルレアン橋にいたザナークが、自分と同じ服装をした十人の少年少女を見て面白そうに笑い、新たな企みを持っていたことなど知らずに。
☆コーチの 今日の格言☆
サッカーには強大な力を覆すためには、時に柔軟な発想が必要ですね
以上!!