炎の中のサッカー!
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「ラ=イール! ジル=ド=レン!」
「「ハッ!」」
「手勢を引き、オルレアンに向かえ!」
「「!」」
「仰せのままに……」
援軍を向かわせるとシャルルが決断したので、ジルたちはそれに従うと了承した。ジャンヌは先ほどの緊張していた表情とは一変し、嬉しそうに顔を綻ばす。
「シャルル様……!」
「ジャンヌ。そなたのフランスへの想い、受け止めたぞ」
「ありがとうございます……!」
「やったな、ジャンヌ」
「はい!」
シャルルが自分の言葉を信じてくれてジャンヌは嬉しさの余り目に涙を浮かべる。うまくいってよかったと霧野が声をかけると、それもまたジャンヌは嬉しそうに答えるのだった。
☆☆☆☆☆
シノン城をあとにし、ジャンヌたち一行は報告と今後の方針のためにヴォークルールへ戻ることになった。行きと違うのはジャンヌが馬に乗って霧野たちは馬車に乗ったままで、うしろにはシャルルに遣わされたイールたち援軍が一緒にいるということだ。
「とうとうここまで来たね」
「まだまだこれからです。私、もっとがんばらないと……!」
「天馬ー!」
「瑞貴さん!」
ヴォークルールの城門が見えて来ると、扉が開いて空野葵や神童拓人たちが駆け寄ってきた。
雷門メンバーはシノン城であったことを教えたり、ジャンヌやイールたちに挨拶をしている中、神童は霧野に話しかける。
「霧野、やり遂げたんだな!」
「うん!」
「ハァ~……ちゅーか、スッゲー軍勢!」
「本物の騎士ですね!」
ジャンヌたちのあとについて来た援軍は長蛇の列になっている。その光景に浜野海士や影山輝たちは目を見開いていた。
――それから残りの雷門メンバーも馬車に乗り、オルレアンの町へとやってきた。
「ジャンヌ=ダルクだ……!」
「オルレアンは救われる……!」
「待っていたぞ、ジャンヌ!」
オルレアンの民たちは歓迎してくれたが、その体は手までボロボロで見るも痛々しい光景に山菜茜や瀬戸水鳥は眉を下げる。
「みんなやつれてる……」
「長い籠城で食料も底を付いてるって言ってたぜ……」
するとオルレアンの兵士の一人が前にやって来たので、ジャンヌは馬から降りて兵士の手を取る。
「ジャンヌ様! よくぞ援軍をお連れくださいました!」
「あの! 遅くなってごめんなさい! さぞ辛かったことでしょう……」
「ありがとうございます!」
「ジャンヌ……!」
(ん? ――えっ!?)
霧野がジャンヌの兵士や町の人々を気遣う姿に笑みを浮かべる中、ふと瑞貴は隣にいる従者らしきフードを被った男を見ると、その隙間から見えた顔にギョッとするが、男はイタズラっ子のように笑うと静かにするようにと人差し指を口に当てた。
「みなさん! 今すぐ、総攻撃をかけましょう!」
「総攻撃、ですか!?」
「オルレアンに援軍が来たのを見て、イングランドの兵は浮き足立っています。敵を叩くなら今です!」
「…………」
「――総攻撃は時期尚早だ」
ジャンヌの言うことは一理あるし、どうするべきかオルレアンの兵が迷った。するとジルが声を上げ、さらにイールまでも同意する。
「さよう。まずは旅の疲れを癒すのが先というもの」
「で、でも、オルレアンの士気が高まってる内に戦わなくちゃ!」
「それも神のお告げか?」
「い、いえ……」
「戦は我ら騎士に任せておけ」
どうやらジルもイールもジャンヌのことを完全に信用していないらしい。戦の準備ではなく休息する行動を始めた彼らにオルレアンの兵士は頭を抱える。
「あ~……なんということだ……」
「私では、この人たちを動かせない……」
☆☆☆☆☆
霧野が鎧から私服に着替えて城の屋上の一部に上がると、ジャンヌが膝を抱えて座り込んでその間に顔をうつむけていた。どうやらすっかり落ち込んでいるようだ。
「今戦わなければ、チャンスを失ってしまう……」
「怖くないのかい?」
「!」
独り言のつもりだったので、ジャンヌは霧野が隣に来たことに気づかず驚いて顔を上げる。霧野はあちこちの屋上で武器を持って待機しているイングランドの兵士がいるのを見つけると、ジャンヌは再び眉を下げた。
「「ハッ!」」
「手勢を引き、オルレアンに向かえ!」
「「!」」
「仰せのままに……」
援軍を向かわせるとシャルルが決断したので、ジルたちはそれに従うと了承した。ジャンヌは先ほどの緊張していた表情とは一変し、嬉しそうに顔を綻ばす。
「シャルル様……!」
「ジャンヌ。そなたのフランスへの想い、受け止めたぞ」
「ありがとうございます……!」
「やったな、ジャンヌ」
「はい!」
シャルルが自分の言葉を信じてくれてジャンヌは嬉しさの余り目に涙を浮かべる。うまくいってよかったと霧野が声をかけると、それもまたジャンヌは嬉しそうに答えるのだった。
☆☆☆☆☆
シノン城をあとにし、ジャンヌたち一行は報告と今後の方針のためにヴォークルールへ戻ることになった。行きと違うのはジャンヌが馬に乗って霧野たちは馬車に乗ったままで、うしろにはシャルルに遣わされたイールたち援軍が一緒にいるということだ。
「とうとうここまで来たね」
「まだまだこれからです。私、もっとがんばらないと……!」
「天馬ー!」
「瑞貴さん!」
ヴォークルールの城門が見えて来ると、扉が開いて空野葵や神童拓人たちが駆け寄ってきた。
雷門メンバーはシノン城であったことを教えたり、ジャンヌやイールたちに挨拶をしている中、神童は霧野に話しかける。
「霧野、やり遂げたんだな!」
「うん!」
「ハァ~……ちゅーか、スッゲー軍勢!」
「本物の騎士ですね!」
ジャンヌたちのあとについて来た援軍は長蛇の列になっている。その光景に浜野海士や影山輝たちは目を見開いていた。
――それから残りの雷門メンバーも馬車に乗り、オルレアンの町へとやってきた。
「ジャンヌ=ダルクだ……!」
「オルレアンは救われる……!」
「待っていたぞ、ジャンヌ!」
オルレアンの民たちは歓迎してくれたが、その体は手までボロボロで見るも痛々しい光景に山菜茜や瀬戸水鳥は眉を下げる。
「みんなやつれてる……」
「長い籠城で食料も底を付いてるって言ってたぜ……」
するとオルレアンの兵士の一人が前にやって来たので、ジャンヌは馬から降りて兵士の手を取る。
「ジャンヌ様! よくぞ援軍をお連れくださいました!」
「あの! 遅くなってごめんなさい! さぞ辛かったことでしょう……」
「ありがとうございます!」
「ジャンヌ……!」
(ん? ――えっ!?)
霧野がジャンヌの兵士や町の人々を気遣う姿に笑みを浮かべる中、ふと瑞貴は隣にいる従者らしきフードを被った男を見ると、その隙間から見えた顔にギョッとするが、男はイタズラっ子のように笑うと静かにするようにと人差し指を口に当てた。
「みなさん! 今すぐ、総攻撃をかけましょう!」
「総攻撃、ですか!?」
「オルレアンに援軍が来たのを見て、イングランドの兵は浮き足立っています。敵を叩くなら今です!」
「…………」
「――総攻撃は時期尚早だ」
ジャンヌの言うことは一理あるし、どうするべきかオルレアンの兵が迷った。するとジルが声を上げ、さらにイールまでも同意する。
「さよう。まずは旅の疲れを癒すのが先というもの」
「で、でも、オルレアンの士気が高まってる内に戦わなくちゃ!」
「それも神のお告げか?」
「い、いえ……」
「戦は我ら騎士に任せておけ」
どうやらジルもイールもジャンヌのことを完全に信用していないらしい。戦の準備ではなく休息する行動を始めた彼らにオルレアンの兵士は頭を抱える。
「あ~……なんということだ……」
「私では、この人たちを動かせない……」
☆☆☆☆☆
霧野が鎧から私服に着替えて城の屋上の一部に上がると、ジャンヌが膝を抱えて座り込んでその間に顔をうつむけていた。どうやらすっかり落ち込んでいるようだ。
「今戦わなければ、チャンスを失ってしまう……」
「怖くないのかい?」
「!」
独り言のつもりだったので、ジャンヌは霧野が隣に来たことに気づかず驚いて顔を上げる。霧野はあちこちの屋上で武器を持って待機しているイングランドの兵士がいるのを見つけると、ジャンヌは再び眉を下げた。