炎の中のサッカー!
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それから剣城から天馬、天馬から黄名子へボールを回している中、通路から一人の男がその様子を見て足を止めていた。
「どうせなら試合しよ!」
「いいね!」
「だったら、あそこがゴールだね」
黄名子の提案に天馬が賛成すると、フェイが通路の恥にある両端の壁に向けてそれぞれ指差した。
「俺とフェイと瑞貴さん、剣城と黄名子……一人足りないか」
「じゃあ私は審判をするから、二対二でやったら?」
「「「「そんなのダメです/やんね!」」」」
まさかの剣城まで含めた一斉拒否に瑞貴は驚いて肩を跳ねた。
「せっかく瑞貴さんも一緒にやれるんだから、一人足せばいいやんね! えっとー……う~ん……――あっ!」
瑞貴が抜けることを拒否した黄名子は周りを見渡すと、先ほどからこちらを見ていた男に気づき彼の元へ向かった。
「ちぃーっす! このお城の人?」
「ウム! 余は一介の兵士だ!」
(『余』……?)
まるで貴族のような一人称に、瑞貴は人知れず首を傾げた。逆に黄名子はそれに気づかず続けて話しかける。
「もしかして、サッカーに興味ある?」
「サッカー?」
「ねぇねぇ、一緒にサッカーしよう! だーいじょうぶ! サッカーは時代を超えて万国共通! やればできるやんね!」
「ンッ、ンンッ。暇だからやってやってもよいぞ」
男の加入も決まり、フェイたちはサッカーは手を使ってはいけないと軽く説明をする。
「足だけでボールを操るのか」
「ボールを敵のゴールに入れたら1点」
「なるほど。ゴールとは敵の城のようなものか」
「そうそう! 頭いいやんね!」
「当然だ!」
そう黄名子が褒めると、男は腰に両手を当てて得意気に胸を張った。
「あなたはウチらのチームね。最初はうしろで様子を見てるといいやんね」
「うしろで様子を見てるだと? ――それはならん!」
黄名子がまず慣れてもらうために提案を出したが、男はそれに怒鳴り出し、瑞貴たちは全員驚いて肩を跳ねた。
「騎士たるもの、城攻めに遅れを取るわけにはいかん!」
「まあいいだろう……」
「ウチはどのポジションでもいけるし、どこでもオッケーやんね!」
どうやら相当プライドが高いようだ。剣城は少々呆れながらも了承し、黄名子は自分がディフェンスに下がっても大丈夫だと言った。
チームは剣城と黄名子と男、天馬とフェイと瑞貴に分かれる。まずは剣城チームからの先攻だ。
「先攻は俺たちだ」
「ウム!」
「キックオフ!」
「うおおりゃあ!」
「えっ!?」
黄名子が渡したボールを男は突然ゴールに向かって蹴り出したので、黄名子は驚いた。やはり瑞貴が軽々とトラップし、天馬にボールを渡した。さすがに急ぎ過ぎだと剣城が男に注意をする。
「いきなりシュートしても入らないぞ!」
「そういうものか?」
「サッカーは、チームワークやんね!」
そう男に黄名子が告げると、ドリブルする天馬に向かって走り出した。
天馬は取られまいとボールを高く上げるとフェイが追ってパスを受け取ろうとするが、それを読んでジャンプした剣城にボールを取られてしまった。続いて剣城は空中から黄名子にパスを回すと、天馬がディフェンスに入ったので黄名子は動きを止める。すると男が前に走り出した。
「余に任せろ!」
「わかった!」
了承した黄名子がボールを上げると、男はヘディングシュートを繰り出した。
「ふっ!」
「よっ」
しかしまたしても瑞貴がボールを取ってゴールを守った。
「惜しい! いい線いってたやんね!」
「なるほど、わかってきたぞ!」
ルールを理解して楽しくなって来たのか、男はそれからも積極的に動くようになった。その様子を城の兵士たちの目に留まり、いつの間にか屋上からギャラリーが集まっている。
「よーし、いくよー!」
「余にボールを渡さんか!」
「そうはいきません!」
「渡せと言うのに!」
ドリブルする瑞貴に男が立ち塞がってボールをもらおうとするが、瑞貴はサイドにいる天馬にパスを回した。
「下がれ!」
剣城が声を上げて男と黄名子と共にディフェンスに下がると、天馬はその間にフェイにボールを渡す。
「フェイ!」
「任せて! ――あっ!」
「でええい!」
「ああっ!」
いきなり剣城のスライディングが襲いかかったので、フェイは対処できずボールは男の元へ転がって行った。
「どうせなら試合しよ!」
「いいね!」
「だったら、あそこがゴールだね」
黄名子の提案に天馬が賛成すると、フェイが通路の恥にある両端の壁に向けてそれぞれ指差した。
「俺とフェイと瑞貴さん、剣城と黄名子……一人足りないか」
「じゃあ私は審判をするから、二対二でやったら?」
「「「「そんなのダメです/やんね!」」」」
まさかの剣城まで含めた一斉拒否に瑞貴は驚いて肩を跳ねた。
「せっかく瑞貴さんも一緒にやれるんだから、一人足せばいいやんね! えっとー……う~ん……――あっ!」
瑞貴が抜けることを拒否した黄名子は周りを見渡すと、先ほどからこちらを見ていた男に気づき彼の元へ向かった。
「ちぃーっす! このお城の人?」
「ウム! 余は一介の兵士だ!」
(『余』……?)
まるで貴族のような一人称に、瑞貴は人知れず首を傾げた。逆に黄名子はそれに気づかず続けて話しかける。
「もしかして、サッカーに興味ある?」
「サッカー?」
「ねぇねぇ、一緒にサッカーしよう! だーいじょうぶ! サッカーは時代を超えて万国共通! やればできるやんね!」
「ンッ、ンンッ。暇だからやってやってもよいぞ」
男の加入も決まり、フェイたちはサッカーは手を使ってはいけないと軽く説明をする。
「足だけでボールを操るのか」
「ボールを敵のゴールに入れたら1点」
「なるほど。ゴールとは敵の城のようなものか」
「そうそう! 頭いいやんね!」
「当然だ!」
そう黄名子が褒めると、男は腰に両手を当てて得意気に胸を張った。
「あなたはウチらのチームね。最初はうしろで様子を見てるといいやんね」
「うしろで様子を見てるだと? ――それはならん!」
黄名子がまず慣れてもらうために提案を出したが、男はそれに怒鳴り出し、瑞貴たちは全員驚いて肩を跳ねた。
「騎士たるもの、城攻めに遅れを取るわけにはいかん!」
「まあいいだろう……」
「ウチはどのポジションでもいけるし、どこでもオッケーやんね!」
どうやら相当プライドが高いようだ。剣城は少々呆れながらも了承し、黄名子は自分がディフェンスに下がっても大丈夫だと言った。
チームは剣城と黄名子と男、天馬とフェイと瑞貴に分かれる。まずは剣城チームからの先攻だ。
「先攻は俺たちだ」
「ウム!」
「キックオフ!」
「うおおりゃあ!」
「えっ!?」
黄名子が渡したボールを男は突然ゴールに向かって蹴り出したので、黄名子は驚いた。やはり瑞貴が軽々とトラップし、天馬にボールを渡した。さすがに急ぎ過ぎだと剣城が男に注意をする。
「いきなりシュートしても入らないぞ!」
「そういうものか?」
「サッカーは、チームワークやんね!」
そう男に黄名子が告げると、ドリブルする天馬に向かって走り出した。
天馬は取られまいとボールを高く上げるとフェイが追ってパスを受け取ろうとするが、それを読んでジャンプした剣城にボールを取られてしまった。続いて剣城は空中から黄名子にパスを回すと、天馬がディフェンスに入ったので黄名子は動きを止める。すると男が前に走り出した。
「余に任せろ!」
「わかった!」
了承した黄名子がボールを上げると、男はヘディングシュートを繰り出した。
「ふっ!」
「よっ」
しかしまたしても瑞貴がボールを取ってゴールを守った。
「惜しい! いい線いってたやんね!」
「なるほど、わかってきたぞ!」
ルールを理解して楽しくなって来たのか、男はそれからも積極的に動くようになった。その様子を城の兵士たちの目に留まり、いつの間にか屋上からギャラリーが集まっている。
「よーし、いくよー!」
「余にボールを渡さんか!」
「そうはいきません!」
「渡せと言うのに!」
ドリブルする瑞貴に男が立ち塞がってボールをもらおうとするが、瑞貴はサイドにいる天馬にパスを回した。
「下がれ!」
剣城が声を上げて男と黄名子と共にディフェンスに下がると、天馬はその間にフェイにボールを渡す。
「フェイ!」
「任せて! ――あっ!」
「でええい!」
「ああっ!」
いきなり剣城のスライディングが襲いかかったので、フェイは対処できずボールは男の元へ転がって行った。