鎧の少女
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「わかった」
「!」
「俺たちは、ジャンヌの力を必要としている。だったら、俺たちの力を必要としているジャンヌを助けるべきだ」
「霧野先輩……!」
「そうだな」
「私たちが処刑されずにすんだのも、ジャンヌさんのおかげだものね。それを含めて恩返しをしなくちゃ」
「わあっ……! ありがとう、みなさん!」
霧野を始め天馬も神童も瑞貴も賛成した。彼らだけじゃなく他のみんなも構わないようで笑みを浮かべている。
「それじゃあ、みんなでいくぜよ!」
「鎧とか着るんですよね!」
「それそれ、着てみたいっしょ!」
「武器はどんなのがあるんでしょうね」
錦がやる気満々でそう言うと、輝や浜野や速水はこの時代の兵と同じ格好ができるのでワクワクしている。しかし、ジャンヌは申し訳なさそうにあることを告げる。
「あっ……。あの、馬車に乗れるのは七人なんです。だから、一緒に行くのは六人ということに……」
「えー!」
「ほいじゃあ……」
「できれば一人でも多いほうが私も心強いのですが……すみません……」
「「ハァ……」」
輝と錦は残念そうに溜息を吐いたが、こればかりは仕方ないだろう。
――話し合いの結果、天馬、剣城、フェイ、霧野、黄名子、そして瑞貴が護衛としてジャンヌと共に行動することになった。
「そして、これをここでこう止めて……」
「ウウッ……身動き取れない……」
「慣れるまで時間がかかりそうだね」
ジャンヌが霧野の鎧を着せている間、先に着替え終えたフェイが試しに動いてみるが重いし硬いので思うように動けずにいたので、瑞貴は手をグーパーと動かしながら苦笑する。
黄名子が剣を一つ取ってみると、両手で持っているのに想像以上の重さでびっくりした。
「わっ! 重っ!?」
「よくこんなモノが振り回せますね」
「えっと、実は私もうまく使えないんです」
「えっ!? そうなんですか!?」
天馬が女性であるジャンヌが重い剣を使えることに驚いたが、実際ジャンヌはうまく使えないと知って今度はフェイが驚いた。
「それでも、必要とあれば剣を抜かなくてはなりません。……どんなに恐ろしくても」
「…………」
本当は剣を抜きたくないというジャンヌの思いが伝わった霧野は、少し前に神童と話していたことを思い返す。
『俺を、行かせてくれ。――頼む』
『わかった。みんなを頼むぞ』
神童からも託されて、霧野はそのとき力強く頷いた。
霧野は決意と共に身を引き締めるように拳を握り締めると、ジャンヌがホッとした表情で手の鎧を差し出してきたことに気づいた。
「あなたが一緒に来てくれるんですね。えっと……」
「名前か。霧野蘭丸だ」
「ランマル……! よろしくお願いいたします!」
「ああ」
☆☆☆☆☆
早朝となり出発の時間となった。馬車に荷台を積んでいる間、一列に並んでいる天馬たちに瑞貴は指示を出す。
「みんな、ジャンヌさんを守るの。いつもの試合のように気を引き締めていこう!」
「「「「「はい!」」」」」
「ジャンヌさんの力は目覚めるかな?」
「必ず目覚めるさ。絶対ミキシマックスを成功させなくちゃ!」
「『仲間の勇気を奮い立たせ、鉄壁の守りに変える力』……! どんなになるやんね!?」
当の本人であるジャンヌの力が目覚めていないので、天馬が不安そうにするとフェイが励まし、黄名子がミキシマックスした未知の力にワクワクしていた。
ガチャ。
扉が開いた音が聞こえて霧野たちは振り向くと、今回のアーティファクトに使った兜を持った鎧姿のジャンヌがいた。
「えっと、おはようございます」
朝の挨拶をして来た彼女を見て、霧野は頷いて気合いを入れるように声を上げた。
「行こう!」
「はい!」
――馬車に乗って移動している間も、ジャンヌは左手に十字架の鎖を巻いて両手をクロスし祈るように目を閉じていた。そんな彼女の不安を感じたのか、隣にいる霧野が声をかける。
「シャルル王子が、援軍を出してくれるといいな」
「ええ。それが神のご意思なのですから」
一行はシャルル王子のいるシノン城へ向け、旅立っていくのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
みんなが楽しそうにプレーをすれば、自然と人柄が伝わると思うよ
以上!!
「!」
「俺たちは、ジャンヌの力を必要としている。だったら、俺たちの力を必要としているジャンヌを助けるべきだ」
「霧野先輩……!」
「そうだな」
「私たちが処刑されずにすんだのも、ジャンヌさんのおかげだものね。それを含めて恩返しをしなくちゃ」
「わあっ……! ありがとう、みなさん!」
霧野を始め天馬も神童も瑞貴も賛成した。彼らだけじゃなく他のみんなも構わないようで笑みを浮かべている。
「それじゃあ、みんなでいくぜよ!」
「鎧とか着るんですよね!」
「それそれ、着てみたいっしょ!」
「武器はどんなのがあるんでしょうね」
錦がやる気満々でそう言うと、輝や浜野や速水はこの時代の兵と同じ格好ができるのでワクワクしている。しかし、ジャンヌは申し訳なさそうにあることを告げる。
「あっ……。あの、馬車に乗れるのは七人なんです。だから、一緒に行くのは六人ということに……」
「えー!」
「ほいじゃあ……」
「できれば一人でも多いほうが私も心強いのですが……すみません……」
「「ハァ……」」
輝と錦は残念そうに溜息を吐いたが、こればかりは仕方ないだろう。
――話し合いの結果、天馬、剣城、フェイ、霧野、黄名子、そして瑞貴が護衛としてジャンヌと共に行動することになった。
「そして、これをここでこう止めて……」
「ウウッ……身動き取れない……」
「慣れるまで時間がかかりそうだね」
ジャンヌが霧野の鎧を着せている間、先に着替え終えたフェイが試しに動いてみるが重いし硬いので思うように動けずにいたので、瑞貴は手をグーパーと動かしながら苦笑する。
黄名子が剣を一つ取ってみると、両手で持っているのに想像以上の重さでびっくりした。
「わっ! 重っ!?」
「よくこんなモノが振り回せますね」
「えっと、実は私もうまく使えないんです」
「えっ!? そうなんですか!?」
天馬が女性であるジャンヌが重い剣を使えることに驚いたが、実際ジャンヌはうまく使えないと知って今度はフェイが驚いた。
「それでも、必要とあれば剣を抜かなくてはなりません。……どんなに恐ろしくても」
「…………」
本当は剣を抜きたくないというジャンヌの思いが伝わった霧野は、少し前に神童と話していたことを思い返す。
『俺を、行かせてくれ。――頼む』
『わかった。みんなを頼むぞ』
神童からも託されて、霧野はそのとき力強く頷いた。
霧野は決意と共に身を引き締めるように拳を握り締めると、ジャンヌがホッとした表情で手の鎧を差し出してきたことに気づいた。
「あなたが一緒に来てくれるんですね。えっと……」
「名前か。霧野蘭丸だ」
「ランマル……! よろしくお願いいたします!」
「ああ」
☆☆☆☆☆
早朝となり出発の時間となった。馬車に荷台を積んでいる間、一列に並んでいる天馬たちに瑞貴は指示を出す。
「みんな、ジャンヌさんを守るの。いつもの試合のように気を引き締めていこう!」
「「「「「はい!」」」」」
「ジャンヌさんの力は目覚めるかな?」
「必ず目覚めるさ。絶対ミキシマックスを成功させなくちゃ!」
「『仲間の勇気を奮い立たせ、鉄壁の守りに変える力』……! どんなになるやんね!?」
当の本人であるジャンヌの力が目覚めていないので、天馬が不安そうにするとフェイが励まし、黄名子がミキシマックスした未知の力にワクワクしていた。
ガチャ。
扉が開いた音が聞こえて霧野たちは振り向くと、今回のアーティファクトに使った兜を持った鎧姿のジャンヌがいた。
「えっと、おはようございます」
朝の挨拶をして来た彼女を見て、霧野は頷いて気合いを入れるように声を上げた。
「行こう!」
「はい!」
――馬車に乗って移動している間も、ジャンヌは左手に十字架の鎖を巻いて両手をクロスし祈るように目を閉じていた。そんな彼女の不安を感じたのか、隣にいる霧野が声をかける。
「シャルル王子が、援軍を出してくれるといいな」
「ええ。それが神のご意思なのですから」
一行はシャルル王子のいるシノン城へ向け、旅立っていくのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
みんなが楽しそうにプレーをすれば、自然と人柄が伝わると思うよ
以上!!