鎧の少女
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――雷門メンバーを解放したあと、ジャンヌは気分転換に拠点の外に出た。すると紫色の一輪の花が咲いており、惹かれたジャンヌはしゃがんでそれを眺める。
「綺麗……!」
「ジャンヌ」
「!」
名前を呼ばれたので振り向くと、私服に着替えた神童と霧野がそこにいた。
「やっぱり嘘はつけない……」
「えっ?」
「君が見た光は確かに俺たちだ。でも、神の意思とは関係がないんだ」
恐らくジャンヌが見た光は自分たちがタイムジャンプしたときに出た光だと神童は思った。しかしあの光を神のお告げだと信じていたジャンヌは少なからずショックを受ける。
「そんな……! では、何故あなたたちは?」
「すまない……でも、サッカーを守りたいという気持ちは本当だ。そのためにここへ来たんだ」
「?」
「君が協力してくれれば、俺たちの大事なモノが守れるんだ!」
「っ! 私に、その力があるというのですか?」
サッカーの大切さは先ほどわかっただろう。しかしそれを守る力が自分にあると言われたジャンヌは驚くと、霧野は頷いて神童は微笑む。
「君ならできるはずだ」
「っ…ううっ……」
「「!」」
突然ジャンヌは両手をクロスして両肩に当てるとしゃがんだ。その表情は不安で怯えており体も微かに震えている。
「私に、そんな力があるの……? イングランド軍を追い払えるかどうかもわからないのに……」
「…………」
どう言葉をかけていいか神童が迷っていると、霧野がジャンヌのそばへやってきた。
「ジャンヌ、怖いのか? 戦いが」
「…………」
声には出さなかったが、霧野の問いにジャンヌは頷いた。霧野は続けてジャンヌに問いかける。
「それなのに何故みんなを導く?」
「神の声を……聞いたから……」
「神の声?」
「神が言われたのです……。『オルレアンを守り、フランスを救え』と……」
「本当に、聞いたのか?」
「本当です! 本当なんです! 私は神に導き手だと告げられたんです! だから……やらなきゃいけないんです!」
神の声が本当聞こえるのかと訊いたとき、初めてジャンヌは声を荒げた。戦いが怖いのに戦場に立つのは神の意思をみんなに伝えるためだと、震えながらも霧野に言う。
「疑うんですか……? きっと、みんなも疑っていると思うんです……――でも本当なんです! 私は本当に聞いたんです! 幻聴なんかじゃありません……。私は…どんなに怖くても…進まなければならないのです……!」
「ジャンヌ……」
☆☆☆☆☆
夕方、雷門メンバーは拠点の大部屋を借りて一夜を過ごすことになった。
コンコンコン。
「はい。――あれ、ジャンヌさん?」
ノックが聞こえて瑞貴が扉を開くと、そこにいたのはジャンヌだった。何か話があるようで瑞貴は彼女を中に招き入れる。
「えっと、私は明日シャルル王子に援軍を頼みに行かなくてはなりません」
「援軍?」
「はい。イングランド軍に包囲されたオルレアンの町を開放するためです。それで、あの……一緒に来てくれませんか? 護衛として」
「えっ!?」
「護衛!?」
まさか『護衛として一緒に来てほしい』と言われると思っておらず、天馬も霧野も驚いた顔をする。もちろんこのメンバーは剣どころか武術に長ける者などいないので、とても護衛にはなれない。
「お話を伺う限り、あなたたちのサッカーの戦術が敵中横断の役に立つはずです」
「「「「「!」」」」」
「敵中横断って……!」
「そんなの危険だろ!?」
「援軍を連れ帰りオルレアンが無事に解放されれば、私はあなたたちのために力を尽くしましょう!」
葵や水鳥の言う通り道中は危険だろう。真剣な目でそう告げたジャンヌだが、断られるのではないかと不安な表情を浮かべると……。
「綺麗……!」
「ジャンヌ」
「!」
名前を呼ばれたので振り向くと、私服に着替えた神童と霧野がそこにいた。
「やっぱり嘘はつけない……」
「えっ?」
「君が見た光は確かに俺たちだ。でも、神の意思とは関係がないんだ」
恐らくジャンヌが見た光は自分たちがタイムジャンプしたときに出た光だと神童は思った。しかしあの光を神のお告げだと信じていたジャンヌは少なからずショックを受ける。
「そんな……! では、何故あなたたちは?」
「すまない……でも、サッカーを守りたいという気持ちは本当だ。そのためにここへ来たんだ」
「?」
「君が協力してくれれば、俺たちの大事なモノが守れるんだ!」
「っ! 私に、その力があるというのですか?」
サッカーの大切さは先ほどわかっただろう。しかしそれを守る力が自分にあると言われたジャンヌは驚くと、霧野は頷いて神童は微笑む。
「君ならできるはずだ」
「っ…ううっ……」
「「!」」
突然ジャンヌは両手をクロスして両肩に当てるとしゃがんだ。その表情は不安で怯えており体も微かに震えている。
「私に、そんな力があるの……? イングランド軍を追い払えるかどうかもわからないのに……」
「…………」
どう言葉をかけていいか神童が迷っていると、霧野がジャンヌのそばへやってきた。
「ジャンヌ、怖いのか? 戦いが」
「…………」
声には出さなかったが、霧野の問いにジャンヌは頷いた。霧野は続けてジャンヌに問いかける。
「それなのに何故みんなを導く?」
「神の声を……聞いたから……」
「神の声?」
「神が言われたのです……。『オルレアンを守り、フランスを救え』と……」
「本当に、聞いたのか?」
「本当です! 本当なんです! 私は神に導き手だと告げられたんです! だから……やらなきゃいけないんです!」
神の声が本当聞こえるのかと訊いたとき、初めてジャンヌは声を荒げた。戦いが怖いのに戦場に立つのは神の意思をみんなに伝えるためだと、震えながらも霧野に言う。
「疑うんですか……? きっと、みんなも疑っていると思うんです……――でも本当なんです! 私は本当に聞いたんです! 幻聴なんかじゃありません……。私は…どんなに怖くても…進まなければならないのです……!」
「ジャンヌ……」
☆☆☆☆☆
夕方、雷門メンバーは拠点の大部屋を借りて一夜を過ごすことになった。
コンコンコン。
「はい。――あれ、ジャンヌさん?」
ノックが聞こえて瑞貴が扉を開くと、そこにいたのはジャンヌだった。何か話があるようで瑞貴は彼女を中に招き入れる。
「えっと、私は明日シャルル王子に援軍を頼みに行かなくてはなりません」
「援軍?」
「はい。イングランド軍に包囲されたオルレアンの町を開放するためです。それで、あの……一緒に来てくれませんか? 護衛として」
「えっ!?」
「護衛!?」
まさか『護衛として一緒に来てほしい』と言われると思っておらず、天馬も霧野も驚いた顔をする。もちろんこのメンバーは剣どころか武術に長ける者などいないので、とても護衛にはなれない。
「お話を伺う限り、あなたたちのサッカーの戦術が敵中横断の役に立つはずです」
「「「「「!」」」」」
「敵中横断って……!」
「そんなの危険だろ!?」
「援軍を連れ帰りオルレアンが無事に解放されれば、私はあなたたちのために力を尽くしましょう!」
葵や水鳥の言う通り道中は危険だろう。真剣な目でそう告げたジャンヌだが、断られるのではないかと不安な表情を浮かべると……。