みんなが帰ってきた!
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「でも俺は、いつもお前のあとを追いかけてきたんだな……」
思い返せば神童がいつも一歩先に言って、霧野はそのあとを追いかけていた。しかし自分がマインドコントロールにかかっている間、タイムジャンプした神童は自分が知らない内に力をつけている。
(今の俺はお前のうしろだ……)
「――霧野先輩!」
声がかかったので霧野は振り向くと、そこには狩屋がいた。
「狩屋……」
「お腹空きましたよね~」
「…………」
「どうかしたんですか?」
「いや、なんでもない。じゃあな……」
狩屋にそう告げた霧野は、少し顔をうつむけてその場を去って行った。
☆☆☆☆☆
サッカー棟の監督部屋も、豪炎寺のおかげでそのままになっている。データもしっかり残っていたので瑞貴は大介に見せようと一枚一枚並べていると不可解な点があった。
「黄名子ちゃんのデータもある……」
〈ああ。お前が言っていたサッカー部にはいなかった子か〉
入部届けもホーリーロードの間もタイムジャンプする前の練習も、他のみんなと同じく黄名子のデータもしっかりあった。どこに欠点があるのか、どこがレベルアップしたのか、瑞貴には身に覚えがないのに自分が書いたとされるメモまであったのだ。
「オフェンスだけじゃない。ディフェンスも実力があります」
〈フム……剣城に勝ったと言うことだけあって、確かに実力は素晴らしいモノじゃ。これなら二の力であるジャンヌ=ダルクの力も受け入れられるだろう〉
「うまくいくといいですね。――あっ」
瑞貴が目にしたのは霧野のデータだ。同時にグラウンドで神童がミキシマックスの力を見せたあとの、霧野の浮かない表情が脳裏に浮かぶ。
「蘭丸くん……」
本当は練習のあと霧野に声をかけようとしたが、そんな自分の行動を止めた者がいた。
『俺に任せてよ、姉さん』
自分を姉と慕ってくれる狩屋が買って出てくれたのだ。雷門中に転校する前は他人を信じられず、建前じゃない限り前に出ることはなかった。だけど今回の狩屋はちゃんと自分で決めて言ったので、安心して任せられると瑞貴は思う。
(マサキくん、頼んだよ)
〈よし! メンバーが決まった!〉
「えっ!? もうですか!?」
自分が思いふけっている間に、大介がこんなにも早くメンバーを決めたので瑞貴は驚きの声を上げた。
☆☆☆☆☆
翌日。サッカー棟のロッカールームにメンバーが集まると、倉間から昨日浜野と速水と一乃と青山との釣り堀の帰り、サッカーバトルを仕掛けられたと天馬たちに報告された。
「えっ!? そんなことがあったんですか!?」
「ああ。まっ、俺のシュートであっという間に倒したけどな」
「俺たちも襲われたド」
「当然倒してやったがな」
「車田先輩たちも……」
「でも、妙だな。サッカー禁止令が出されている今、サッカーで襲ってくるなんて」
神童の言う通り。法律でサッカーが禁止されているのでバレたら警察沙汰になる。それも気にせず自分たち雷門中サッカー部を襲うのはおかしい。
「考えられるのは一つ……きっと、プロトコル・オメガによってマインドコントロールされた者たちだ。サッカーを使って雷門のメンバーを潰すつもりだろうね」
「それによってサッカーへの失望感を植え付け、嫌いにさせるつもりだ」
「ひょっとすると……!」
「ベータに代わる、新しい敵の仕業か」
「確か、ベータはガンマって言っていたね……」
フェイとワンダバの推測から、神童と剣城と瑞貴は戦国時代で試合後に現れた少年を思い出した。
思い返せば神童がいつも一歩先に言って、霧野はそのあとを追いかけていた。しかし自分がマインドコントロールにかかっている間、タイムジャンプした神童は自分が知らない内に力をつけている。
(今の俺はお前のうしろだ……)
「――霧野先輩!」
声がかかったので霧野は振り向くと、そこには狩屋がいた。
「狩屋……」
「お腹空きましたよね~」
「…………」
「どうかしたんですか?」
「いや、なんでもない。じゃあな……」
狩屋にそう告げた霧野は、少し顔をうつむけてその場を去って行った。
☆☆☆☆☆
サッカー棟の監督部屋も、豪炎寺のおかげでそのままになっている。データもしっかり残っていたので瑞貴は大介に見せようと一枚一枚並べていると不可解な点があった。
「黄名子ちゃんのデータもある……」
〈ああ。お前が言っていたサッカー部にはいなかった子か〉
入部届けもホーリーロードの間もタイムジャンプする前の練習も、他のみんなと同じく黄名子のデータもしっかりあった。どこに欠点があるのか、どこがレベルアップしたのか、瑞貴には身に覚えがないのに自分が書いたとされるメモまであったのだ。
「オフェンスだけじゃない。ディフェンスも実力があります」
〈フム……剣城に勝ったと言うことだけあって、確かに実力は素晴らしいモノじゃ。これなら二の力であるジャンヌ=ダルクの力も受け入れられるだろう〉
「うまくいくといいですね。――あっ」
瑞貴が目にしたのは霧野のデータだ。同時にグラウンドで神童がミキシマックスの力を見せたあとの、霧野の浮かない表情が脳裏に浮かぶ。
「蘭丸くん……」
本当は練習のあと霧野に声をかけようとしたが、そんな自分の行動を止めた者がいた。
『俺に任せてよ、姉さん』
自分を姉と慕ってくれる狩屋が買って出てくれたのだ。雷門中に転校する前は他人を信じられず、建前じゃない限り前に出ることはなかった。だけど今回の狩屋はちゃんと自分で決めて言ったので、安心して任せられると瑞貴は思う。
(マサキくん、頼んだよ)
〈よし! メンバーが決まった!〉
「えっ!? もうですか!?」
自分が思いふけっている間に、大介がこんなにも早くメンバーを決めたので瑞貴は驚きの声を上げた。
☆☆☆☆☆
翌日。サッカー棟のロッカールームにメンバーが集まると、倉間から昨日浜野と速水と一乃と青山との釣り堀の帰り、サッカーバトルを仕掛けられたと天馬たちに報告された。
「えっ!? そんなことがあったんですか!?」
「ああ。まっ、俺のシュートであっという間に倒したけどな」
「俺たちも襲われたド」
「当然倒してやったがな」
「車田先輩たちも……」
「でも、妙だな。サッカー禁止令が出されている今、サッカーで襲ってくるなんて」
神童の言う通り。法律でサッカーが禁止されているのでバレたら警察沙汰になる。それも気にせず自分たち雷門中サッカー部を襲うのはおかしい。
「考えられるのは一つ……きっと、プロトコル・オメガによってマインドコントロールされた者たちだ。サッカーを使って雷門のメンバーを潰すつもりだろうね」
「それによってサッカーへの失望感を植え付け、嫌いにさせるつもりだ」
「ひょっとすると……!」
「ベータに代わる、新しい敵の仕業か」
「確か、ベータはガンマって言っていたね……」
フェイとワンダバの推測から、神童と剣城と瑞貴は戦国時代で試合後に現れた少年を思い出した。