尾張の国の大特訓!
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――天馬たちが自分たちの練習を進めている間も、太助たちは必殺技の特訓をしていたのでシュートは瑞貴が蹴り続けていた。しかし日が傾いても一夜城は完成しない。それどころか兆しすら見えていない。
「ふっ!」
「いくぞ、獅子丸! 五郎太!」
「「「一夜城! ――うわあっ!」」」
「太助!」
「やっぱりムリだったか……」
瑞貴が蹴ったシュートを止めるどころか弾き飛ばされる太助たちに、天馬は心配して声を上げる。そして水鳥は半ば予想通りだというように呟いていると、太助は悔しそうに拳を地に叩いた。
「なんでできないんだ……」
「…………」
すると太助の前に天馬が現れたが、天馬は何かを言うわけでもなくただ笑っているだけ。その顔で太助は先ほど歪めていた表情から一変して笑うと立ち上がる。
「あきらめるもんか……! 俺が受ける。獅子丸と五郎太は、俺を支えてくれ!」
「よし! もっかいだ!」
「あいつら……!」
太助の言葉に獅子丸と五郎太は顔を見合わせて頷いた。雷門イレブンのあきらめの悪さが出て来たので、それを見た水鳥は嬉しそうに笑っていた。
「お願いします!」
「よし、いくよ! ――はあっ!」
瑞貴もまた彼らのやる気に感心し、それに応えようともう一度シュートを撃った。
(サッカーが好きなら、必ずサッカーは応えてくれる!)
昨夜天馬と練習をした際、天馬にそう教えてもらった太助はそれを胸にしてボールと向き合う。
「いくぞ!」
「「「一夜城!」」」
バシュンッ!
「「!」」
ボールがぶつかった衝撃の際、藤吉郎は眉をしかめて瑞貴は目を見開いた。ボールを弾いた三人は反動で倒れたが太助はすぐに起き上がる。
「で…できた……! できたー!」
「い、今のって……!」
「…………!」
その手応えは太助だけじゃなく獅子丸と五郎太も感じ取っていた。必殺技を成功してシュートを防いだ彼らに、天馬や葵や市正たちは嬉しそうに駆け寄る。
「やったー! やったな、太助!」
「うん!」
「みんなスゴいよ!」
「一夜城完成だー!」
「「やった! できたんだー!」」
喜び合う子供たちの傍らで、感慨深そうに頷く藤吉郎のそばに瑞貴が近寄る。
「ついにやりましたね」
「ああ! 大した奴らじゃ!」
「はぇ~……」
藤吉郎と瑞貴が嬉しそうに顔を見合わせて頷くと、本当に成功させると思っていなかったワンダバはあんぐりと口を開けていた。
☆☆☆☆☆
翌日はついにうつけ祭りの日であり、プロトコル・オメガ2.0との対決だ。会場となる花吹雪広場では祭りももちろんやっていたが、スフィアデバイスで作られたグラウンドの観客席は、蹴鞠戦――サッカーの噂を聞いて駆け付けて来た人々でいっぱいになっている。
そしてベータたちプロトコル・オメガ2.0もとい今川軍、雷門イレブンもとい織田軍の両者はセンターラインの前に立ち、キャプテンのベータと天馬がそれぞれ一歩前に出た。
「あ~ら、ちゃんと来ましたのね。そのことは褒めてあげますわ。――でもよりにもよって、そんな子たちを連れてきちゃうなんて」
「言いやがったな!」
「この前の俺たちだと思ったら大間違い!」
「お前らなんかコテンパンにやっつけてやる!」
「もぉ~」
カチンときた獅子丸や市正や五郎太がそう吠えると、ベータは困ったように目を閉じて頬を膨らませると――。
「ナメんじゃねぇ!」
「「「「「ウッ!」」」」」
豹変したベータに太助たちはびっくりしたのか怯んだ。それに気にせずベータは天馬に顔を向ける。
「今度も一撃で潰してやらぁ! 二度とサッカーできなくしてやる!」
「させるもんか! サッカーは守ってみせる!」
武将の軍の名と使命を背負い、うつけ祭りの試合が始まるのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
ボールを『怖い』と思っていちゃ、ボールは本当に怖いモノになる
以上!!
「ふっ!」
「いくぞ、獅子丸! 五郎太!」
「「「一夜城! ――うわあっ!」」」
「太助!」
「やっぱりムリだったか……」
瑞貴が蹴ったシュートを止めるどころか弾き飛ばされる太助たちに、天馬は心配して声を上げる。そして水鳥は半ば予想通りだというように呟いていると、太助は悔しそうに拳を地に叩いた。
「なんでできないんだ……」
「…………」
すると太助の前に天馬が現れたが、天馬は何かを言うわけでもなくただ笑っているだけ。その顔で太助は先ほど歪めていた表情から一変して笑うと立ち上がる。
「あきらめるもんか……! 俺が受ける。獅子丸と五郎太は、俺を支えてくれ!」
「よし! もっかいだ!」
「あいつら……!」
太助の言葉に獅子丸と五郎太は顔を見合わせて頷いた。雷門イレブンのあきらめの悪さが出て来たので、それを見た水鳥は嬉しそうに笑っていた。
「お願いします!」
「よし、いくよ! ――はあっ!」
瑞貴もまた彼らのやる気に感心し、それに応えようともう一度シュートを撃った。
(サッカーが好きなら、必ずサッカーは応えてくれる!)
昨夜天馬と練習をした際、天馬にそう教えてもらった太助はそれを胸にしてボールと向き合う。
「いくぞ!」
「「「一夜城!」」」
バシュンッ!
「「!」」
ボールがぶつかった衝撃の際、藤吉郎は眉をしかめて瑞貴は目を見開いた。ボールを弾いた三人は反動で倒れたが太助はすぐに起き上がる。
「で…できた……! できたー!」
「い、今のって……!」
「…………!」
その手応えは太助だけじゃなく獅子丸と五郎太も感じ取っていた。必殺技を成功してシュートを防いだ彼らに、天馬や葵や市正たちは嬉しそうに駆け寄る。
「やったー! やったな、太助!」
「うん!」
「みんなスゴいよ!」
「一夜城完成だー!」
「「やった! できたんだー!」」
喜び合う子供たちの傍らで、感慨深そうに頷く藤吉郎のそばに瑞貴が近寄る。
「ついにやりましたね」
「ああ! 大した奴らじゃ!」
「はぇ~……」
藤吉郎と瑞貴が嬉しそうに顔を見合わせて頷くと、本当に成功させると思っていなかったワンダバはあんぐりと口を開けていた。
☆☆☆☆☆
翌日はついにうつけ祭りの日であり、プロトコル・オメガ2.0との対決だ。会場となる花吹雪広場では祭りももちろんやっていたが、スフィアデバイスで作られたグラウンドの観客席は、蹴鞠戦――サッカーの噂を聞いて駆け付けて来た人々でいっぱいになっている。
そしてベータたちプロトコル・オメガ2.0もとい今川軍、雷門イレブンもとい織田軍の両者はセンターラインの前に立ち、キャプテンのベータと天馬がそれぞれ一歩前に出た。
「あ~ら、ちゃんと来ましたのね。そのことは褒めてあげますわ。――でもよりにもよって、そんな子たちを連れてきちゃうなんて」
「言いやがったな!」
「この前の俺たちだと思ったら大間違い!」
「お前らなんかコテンパンにやっつけてやる!」
「もぉ~」
カチンときた獅子丸や市正や五郎太がそう吠えると、ベータは困ったように目を閉じて頬を膨らませると――。
「ナメんじゃねぇ!」
「「「「「ウッ!」」」」」
豹変したベータに太助たちはびっくりしたのか怯んだ。それに気にせずベータは天馬に顔を向ける。
「今度も一撃で潰してやらぁ! 二度とサッカーできなくしてやる!」
「させるもんか! サッカーは守ってみせる!」
武将の軍の名と使命を背負い、うつけ祭りの試合が始まるのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
ボールを『怖い』と思っていちゃ、ボールは本当に怖いモノになる
以上!!