尾張の国の大特訓!
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「……残念ながら、信長様が天下を取られることはありません」
「「「「「!」」」」」
「神童!」
「そ、そんな……信長様が天下を取れないなんて……」
神童が正直に答えたことに錦たちは驚いた。確かに歴史上ではそうなっているが、ショックを受ける藤吉郎を始め、この場にいるこの時代の者たちは誰もが信長が天下を取ると思っていた。
当然怒る者もいるわけで、秀貞が今にも神童に斬りかからんと刀に手をかける。
「この不届き者が!」
「っ!」
「瑞貴さん!?」
秀貞の行動を見た瑞貴が、とっさに神童の前に出て彼をかばう体勢に入った。そして信長は――。
「そうか。それは、残念である」
「「!?」」
「えっ? どういうこと?」
「何々? 僕たち助かったの?」
神童から『天下を取れない』と言われ、信長は怒ったり悲しんだりするどころか逆に笑っていた。その表情に秀貞や瑞貴だけでなく、葵や信助たちも思わずポカンとした。
「じゃあ次の手かな」
ベータはそれに動じることなく、頬に手を当てると通信器が現れてエイナムに合図を送った。
「貴様ら、何者――」
「わああっ!」
「我らは今川義元様の家臣! 決闘の申し込みに来た!」
野次馬の中から叫び声が聞こえて全員が振り向くと、兵士が次々と吹き飛ばされている。そして現れたのは――なんと義元の旗を持つエイナムを始めとしたプロトコル・オメガ2.0だ。
「何っ!?」
「あいつらは!」
「プロトコル・オメガ!」
「でも、さっき『今川義元の家臣』って……」
彼らの登場に信盛が前に出て、水鳥や天馬や瑞貴たちも顔をしかめる。
「書状を読み上げる」
「『織田信長殿。麿は今「蹴鞠戦」という玉蹴りで勝負をする遊戯にハマっておじゃる。ここは一つ、この蹴鞠戦で勝負をしてみないでおじゃるか?』……」
「蹴鞠戦で勝負だと!?」
「!」
「ウフッ」
エイナムの合図でレイザが読んだ義元の書状の内容を聞いて神童は顔を向けると、ベータは笑っていた。
「『戦にしか脳のない信長殿には、ムリな相談でおじゃるかのう』……」
「ぶ、無礼な! 構わぬ、斬って捨てよ!」
続きをレイザが読み上げると、怒った秀貞の合図でプロトコル・オメガ2.0の周りに刀を持った兵士が囲んだ。想定内なのか手段があるのかエイナムたちは一切動じていない。
「蹴鞠戦か……」
「信長様! 俺たちにやらせてください! 蹴鞠戦なら、俺たちの得意とするものです!」
「指揮はわたくしめにお任せを! 必ずや勝って、今川の軍を討ってごらんにいれます!」
「たわけが! 誰がお前らなどに!」
「…………」
神童と藤吉郎が申し出るが、相変わらず秀貞が拒否をした。しかし信長はまるで何かを見据えるようにジッと視線を彼らに向けると――。
「よかろう」
「御屋形様!?」
「!」
「貴様、名は?」
「木下……木下藤吉郎にございます!」
雷門イレブンとプロトコル・オメガ2.0によって違う形となったが、このとき信長が藤吉郎をしっかりと認識した瞬間であった。
「試合は一週間後……七日のあと」
「『うつけ祭り』の日か……!」
「うつけ祭り?」
「信長が年に一度開く、騒ぎのあまり怪我人まで出るという祭りだ。その騒ぎに乗じて、私たちを叩き潰すつもりだろう……」
「その時代の事件か人物を使ったほうが、ルート変更はタイムパラドックスを起こしにくい」
「だから祭りの最中にやるのか……!」
エイナムが告げた日を藤吉郎は『うつけ祭』がある日だと悟った。天馬はそれがなんなのかと疑問に思うと、ワンダバが祭りの内容を説明し、フェイが何故その日にやるのかと告げたので、信助たちも理解した。
「「「「「!」」」」」
「神童!」
「そ、そんな……信長様が天下を取れないなんて……」
神童が正直に答えたことに錦たちは驚いた。確かに歴史上ではそうなっているが、ショックを受ける藤吉郎を始め、この場にいるこの時代の者たちは誰もが信長が天下を取ると思っていた。
当然怒る者もいるわけで、秀貞が今にも神童に斬りかからんと刀に手をかける。
「この不届き者が!」
「っ!」
「瑞貴さん!?」
秀貞の行動を見た瑞貴が、とっさに神童の前に出て彼をかばう体勢に入った。そして信長は――。
「そうか。それは、残念である」
「「!?」」
「えっ? どういうこと?」
「何々? 僕たち助かったの?」
神童から『天下を取れない』と言われ、信長は怒ったり悲しんだりするどころか逆に笑っていた。その表情に秀貞や瑞貴だけでなく、葵や信助たちも思わずポカンとした。
「じゃあ次の手かな」
ベータはそれに動じることなく、頬に手を当てると通信器が現れてエイナムに合図を送った。
「貴様ら、何者――」
「わああっ!」
「我らは今川義元様の家臣! 決闘の申し込みに来た!」
野次馬の中から叫び声が聞こえて全員が振り向くと、兵士が次々と吹き飛ばされている。そして現れたのは――なんと義元の旗を持つエイナムを始めとしたプロトコル・オメガ2.0だ。
「何っ!?」
「あいつらは!」
「プロトコル・オメガ!」
「でも、さっき『今川義元の家臣』って……」
彼らの登場に信盛が前に出て、水鳥や天馬や瑞貴たちも顔をしかめる。
「書状を読み上げる」
「『織田信長殿。麿は今「蹴鞠戦」という玉蹴りで勝負をする遊戯にハマっておじゃる。ここは一つ、この蹴鞠戦で勝負をしてみないでおじゃるか?』……」
「蹴鞠戦で勝負だと!?」
「!」
「ウフッ」
エイナムの合図でレイザが読んだ義元の書状の内容を聞いて神童は顔を向けると、ベータは笑っていた。
「『戦にしか脳のない信長殿には、ムリな相談でおじゃるかのう』……」
「ぶ、無礼な! 構わぬ、斬って捨てよ!」
続きをレイザが読み上げると、怒った秀貞の合図でプロトコル・オメガ2.0の周りに刀を持った兵士が囲んだ。想定内なのか手段があるのかエイナムたちは一切動じていない。
「蹴鞠戦か……」
「信長様! 俺たちにやらせてください! 蹴鞠戦なら、俺たちの得意とするものです!」
「指揮はわたくしめにお任せを! 必ずや勝って、今川の軍を討ってごらんにいれます!」
「たわけが! 誰がお前らなどに!」
「…………」
神童と藤吉郎が申し出るが、相変わらず秀貞が拒否をした。しかし信長はまるで何かを見据えるようにジッと視線を彼らに向けると――。
「よかろう」
「御屋形様!?」
「!」
「貴様、名は?」
「木下……木下藤吉郎にございます!」
雷門イレブンとプロトコル・オメガ2.0によって違う形となったが、このとき信長が藤吉郎をしっかりと認識した瞬間であった。
「試合は一週間後……七日のあと」
「『うつけ祭り』の日か……!」
「うつけ祭り?」
「信長が年に一度開く、騒ぎのあまり怪我人まで出るという祭りだ。その騒ぎに乗じて、私たちを叩き潰すつもりだろう……」
「その時代の事件か人物を使ったほうが、ルート変更はタイムパラドックスを起こしにくい」
「だから祭りの最中にやるのか……!」
エイナムが告げた日を藤吉郎は『うつけ祭』がある日だと悟った。天馬はそれがなんなのかと疑問に思うと、ワンダバが祭りの内容を説明し、フェイが何故その日にやるのかと告げたので、信助たちも理解した。