大乱戦! 白鹿組!!
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時空最強イレブンの一つ、戦国時代の武将・織田信長のオーラを受け取るのは神童拓人と決まった。運よく信長に会えたものの、彼のオーラが強く今の神童では器に入りきらないという。
この時代で知り合ったお勝が花見の宴に選ばれたと聞き、信長に会うチャンスを逃すまいとする雷門イレブン。だが、そんなときお勝の弟・太助が白鹿組にさらわれたのだ。
のちの豊臣秀吉である木下藤吉郎の力を借り、白鹿組のアジトに乗り込んだ円堂瑞貴や松風天馬たちだが――なんとそこにはベータがいた。返してもらうためには試合に勝つということで、太助たちをチームに加えた天馬たちは、ベータが監督する白鹿組に立ち向かう。
「プロトコル・オメガのベータ……」
「まさかあいつがうしろにいたとは……」
「いけるか、太助!?」
「オ、オウッ!」
自分たちの行動を監視していたのならこの時代に来てもおかしくないが、人さらいで有名な白鹿組にベータが関わっていると思わなかったフェイ=ルーンと神童。そして太助に声をかけた天馬は少し前のことを思い出した。
☆☆☆☆☆
――白鹿組のアジトの簾を錦龍馬が横に引くと、十一人の男たちがこちらに気づいた。
『たのもー!』
『『『『『ん!?』』』』』
『太助!』
『天馬……』
予想通り太助はいたが、彼の仲間たちも捕まってロープで縛られていた。
『太助たちを返せ!』
ボッ……!
『お前は!』
『ベータ!』
『ウフフフッ』
奥の高座の両脇にある蝋燭の火が勝手に灯ると、フェイと天馬が声を上げる。高座で優雅に肘当てに肘を立てて座っていたのは、赤い着物を着て黒いローブを被ったベータだった。
『こいつらですかい? 「紅菊」の姐御が言っていた奴らは』
『姐御に楯つく奴は、俺立ち白鹿組がぶちのめしてやりますぜ』
『何!?』
『ベータめ……マインドコントロール波で白鹿組を操っているな』
白鹿組の稲葉大安と俄然則丸がベータを『紅菊』と呼んでいるのは、彼女のこの時代での名前だろう。どういうことかと錦が声を上げると、クラーク=ワンダバットはベータが彼らを自分に従うように操っていると気づいた。
もともと白鹿組は子供をさらって余所の国に売るのが目的だ。こんなに子供が集まっていると獲物が自らやって来たと思っても過言ではないので、稲葉はニヤリと笑ってベータに言う。
『姐御……』
『そうね。私たちに勝てたら、返してあげちゃおっかな~? もちろん、サッカーでね』
『『『『『!』』』』』
『まっ、あなたたちが負けたら、み~んな捕まえちゃいますけどね~』
『みんなを助けるためだ! やってやる!』
昨日会ったばかりとはいえ、太助たちは天馬にとって大事な友達だ。取り戻そうと言う天馬の言葉に全員頷いたが、問題があると錦が言う。
『じゃが、五人足らんきに……』
『フェイ、またデュプリを。瑞貴さん、力を貸してください』
『うん』
『わかった』
いつも通り天馬はフェイのデュプリと瑞貴をメンバーに入れようとしたが、藤吉郎が一歩前に出て太助たちを数える。
『ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ、ご……ちょうど五人おる。こいつらを仲間に入れればよかろう。確かお前ら、玉蹴りが得意なんじゃろ?』
『う、うん』
『それでどうじゃ?』
『確かに、デュプリを使わなければ自分のプレーにパワーを回せる……』
『じゃ、決まりじゃの!』
『コラー! 監督を差し置いて何を勝手に決めとるー!』
『なんじゃ? ダメか?』
『ウム~……――いや、それでいく!』
『『『『『だあっ!』』』』』
ワンダバは藤吉郎に文句を言っていたのに、結局賛成したので天馬や瑞貴たちはズッコケたり苦笑したりした。
この時代で知り合ったお勝が花見の宴に選ばれたと聞き、信長に会うチャンスを逃すまいとする雷門イレブン。だが、そんなときお勝の弟・太助が白鹿組にさらわれたのだ。
のちの豊臣秀吉である木下藤吉郎の力を借り、白鹿組のアジトに乗り込んだ円堂瑞貴や松風天馬たちだが――なんとそこにはベータがいた。返してもらうためには試合に勝つということで、太助たちをチームに加えた天馬たちは、ベータが監督する白鹿組に立ち向かう。
「プロトコル・オメガのベータ……」
「まさかあいつがうしろにいたとは……」
「いけるか、太助!?」
「オ、オウッ!」
自分たちの行動を監視していたのならこの時代に来てもおかしくないが、人さらいで有名な白鹿組にベータが関わっていると思わなかったフェイ=ルーンと神童。そして太助に声をかけた天馬は少し前のことを思い出した。
☆☆☆☆☆
――白鹿組のアジトの簾を錦龍馬が横に引くと、十一人の男たちがこちらに気づいた。
『たのもー!』
『『『『『ん!?』』』』』
『太助!』
『天馬……』
予想通り太助はいたが、彼の仲間たちも捕まってロープで縛られていた。
『太助たちを返せ!』
ボッ……!
『お前は!』
『ベータ!』
『ウフフフッ』
奥の高座の両脇にある蝋燭の火が勝手に灯ると、フェイと天馬が声を上げる。高座で優雅に肘当てに肘を立てて座っていたのは、赤い着物を着て黒いローブを被ったベータだった。
『こいつらですかい? 「紅菊」の姐御が言っていた奴らは』
『姐御に楯つく奴は、俺立ち白鹿組がぶちのめしてやりますぜ』
『何!?』
『ベータめ……マインドコントロール波で白鹿組を操っているな』
白鹿組の稲葉大安と俄然則丸がベータを『紅菊』と呼んでいるのは、彼女のこの時代での名前だろう。どういうことかと錦が声を上げると、クラーク=ワンダバットはベータが彼らを自分に従うように操っていると気づいた。
もともと白鹿組は子供をさらって余所の国に売るのが目的だ。こんなに子供が集まっていると獲物が自らやって来たと思っても過言ではないので、稲葉はニヤリと笑ってベータに言う。
『姐御……』
『そうね。私たちに勝てたら、返してあげちゃおっかな~? もちろん、サッカーでね』
『『『『『!』』』』』
『まっ、あなたたちが負けたら、み~んな捕まえちゃいますけどね~』
『みんなを助けるためだ! やってやる!』
昨日会ったばかりとはいえ、太助たちは天馬にとって大事な友達だ。取り戻そうと言う天馬の言葉に全員頷いたが、問題があると錦が言う。
『じゃが、五人足らんきに……』
『フェイ、またデュプリを。瑞貴さん、力を貸してください』
『うん』
『わかった』
いつも通り天馬はフェイのデュプリと瑞貴をメンバーに入れようとしたが、藤吉郎が一歩前に出て太助たちを数える。
『ひぃ、ふぅ、みぃ、よぉ、ご……ちょうど五人おる。こいつらを仲間に入れればよかろう。確かお前ら、玉蹴りが得意なんじゃろ?』
『う、うん』
『それでどうじゃ?』
『確かに、デュプリを使わなければ自分のプレーにパワーを回せる……』
『じゃ、決まりじゃの!』
『コラー! 監督を差し置いて何を勝手に決めとるー!』
『なんじゃ? ダメか?』
『ウム~……――いや、それでいく!』
『『『『『だあっ!』』』』』
ワンダバは藤吉郎に文句を言っていたのに、結局賛成したので天馬や瑞貴たちはズッコケたり苦笑したりした。