来たぞ! 信長の町!!
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翌日。今日も信長の情報を集めるために雷門メンバーは地蔵堂を出て町へと向かう。
「今日は何か手掛かりがつかめるといいね」
「信長探索大作戦!」
グウ~~……。
さっそく信助と天馬が意気込んでいると、お腹の鳴る音が聞こえてきた。その主はお腹を押さえている錦である。
「腹が減っては戦はできん。まずは朝メシでも食うぜよ」
「――拓人様~!」
「お勝さん!」
「太助!」
曲がり道から出て来たのは昨日知り合ったお勝と太助だった。
「天馬、俺の姉ちゃん!」
「えっ?」
「二人は姉弟だったのか」
「あの……これ……」
少し照れるように桃色の包みを渡すお勝。それを受け取った神童が包みを解いて中の箱を開くと、大きなお豆腐を中心としたお弁当だった。
「これは?」
「姉ちゃんの弁当。おいしいぞ!」
「昨日のお詫びに、一生懸命作ってきました。拓人様に食べていただきたくて」
「ありがとう」
「さすが神童」
「神さまのお弁当、私も作りたい……!」
「この時代でもモテモテぜよ!」
現代でも神童は女子に人気が高かった。ここでも女子にモテるとわかった水鳥はやるなぁと思い、茜は嫉妬し、錦は肘で神童をつついた。
「拓人様、お人探しがんばってくださいね」
「ああ!」
〈ヒヒーン!〉
「「「「「?」」」」
馬の鳴き声が聞こえたので前方を見ると、何やらいくつもの大きな旗が見えてきた。そのマークには『信』という家紋が書かれている。
「あれは……!」
「お、織田……!」
「信長だ!」
家紋とその貫録が離れても伝わっており、そして自分たちの目的の人物がついに見つけたことで天馬や信助や剣城たちは目を見開いた。
すると畑で作業していた人が次々ひれ伏し、中には献上物なのかおにぎりやおはぎなどを頭上に差し出している。その光景に神童たちは不思議に思った。
「なんだ?」
「拓人様!」
道の脇で太助と一緒にひれ伏しているお勝に促され、神童たちは慌てて並んでひれ伏した。
信長が馬を止めると、家臣の一人が農民の女性が献上しているおはぎの皿を受け取って差し出す。信長はその一つを食べると顔をほころばした。
「うまい!」
「信長様が召し上がってくださった……!」
「そこの貴様、面(オモテ)をあげい」
「あっ……!」
女性は食べてくれて嬉しく思っていると、信長に促されて顔を上げた。
「このもち米は、貴様が作ったものか?」
「は、はい」
「これは良いモノである。今後とも精進せよ」
「あ……ありがとうございます!」
信長に食べてくれただけでなく褒めてくれたので、女性はさらに嬉しくなって再びひれ伏した。
「あれが信長……」
「シッ!」
「甘いモノが好きなのかな? なんかイメージ違うね。フフフッ」
「――なんだ貴様たちは」
「!」
実物を見て天馬が思わず声を漏らすと葵が静かにするように言った。だが信助が思わず笑ってしまうと、信長が天馬たちに気づいてしまった。