来たぞ! 信長の町!!
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しかし自然の中で人工物の明かりもないため外はとても暗い。窓の外を見ながら茜は不安を覚える。
「でも、ちょっと怖いかも……」
「変に人目に着く所よりいい」
「ここなら、歴史への影響も少なくてすみそうだ」
「でも……」
神童とフェイがそう言うも、やはり不安は拭えないらしい。それを見た瑞貴は茜に明るい口調で話しかける。
「大丈夫だよ、茜ちゃん。例え夜盗が来ようが獣が来ようが、ワンダバがなんとかしてくれるよ。ねっ!」
「なっ!?」
「フフッ」
瑞貴からいきなり振られてワンダバは硬直すると、その姿が面白かったのか茜はやっと笑顔を取り戻した。
それから掃除も終了し、雷門メンバーは火鉢を中心に円状になって今日の成果を報告し合っていた。だが、全員信長に直接会う方法は見つからず、水鳥も茜も難しそうな顔をする。
「しかし、信長への道は険しそうだな」
「簡単じゃないかも」
「まあ初日はこんなモンだ」
「今日がダメでも、また明日がある」
最初からうまくいくのは難しいというワンダバ、そして神童の励ましの言葉に全員頷いた。すると天馬が思い出したように声を上げる。
「あっ、そうだ! 木下藤吉郎って人に会ったんだ。フェイは知ってるかな?」
「のちに、豊臣秀吉になる人物だね」
「へ~。フェイくんの時代にも伝わっているんだ」
「なんじゃと!? 秀吉と言えば、信長にもできんかった天下統一を成し遂げる男ぜよ! あっ、この際、信長じゃなくて秀吉でも――」
〈ダメだ!〉
立ち上がって名案だというように言った錦の言葉を否定したのは、瑞貴の着物の袂に隠れていた円堂大介だった。そして袂から出て来るとみんなの中心の頭上に浮かんで説教する。
〈お前らわかっとらんのう〉
「「「「「えっ?」」」」」
〈チームは個人能力ではなく、選手同士の能力が共鳴し高め合ってこそ最高のパフォーマンスが出せるモノなのだ。極上の料理で食材の組み合わせが重要なように、時空最強のチームが出来上がるには、わしの指定通りの組み合わせでなければ、絶対にダメだ――っ!!〉
「わ、わかったぜよ……」
最後の台詞は特に錦の耳元で言ったので、小さな石の割には大きな音量のため錦は耳を塞いでいた。
〈そして、信長のオーラを受け取るのは……――神童拓人、お前だ!〉
「俺、ですか?」
〈この姿になってからわしには、人の持つ力が手に取るようにわかる。ゲームメーカーとして特別な才能を持つ神童だからこそ、信長の力を受け取り、それを最大限に活かせるのだ〉
「俺が…信長のオーラを……」
「神童先輩……!」
今まで数々のゲームメイクでチームを勝利に導いた『神のタクト』の異名を持つ神童が、一の力を手に入れることに天馬たちも反対しない。むしろ大賛成だ。
〈『人を見抜き、大局を見抜く、静と動を合わせ持つ、真実のゲームメーカー』……神童拓人、お前がなるのだ! 時空最強イレブンの一人にな!〉
「わかりました。俺、やってみます!」
――みんなが寝静まった頃、瑞貴は大介と地蔵堂を出て少し離れた場所に行くと、瑞貴はこれまでの経緯を大介に話した。今までドタバタしていたので説明する暇がなかったのだ。
〈そうか……守はあの子たちのために……〉
「はい。でも、エルドラドを倒して守を取り戻します。私もこの体でできることがあるなら、そのための協力は惜しみません」
〈ウム!〉
拳を握って意気込む瑞貴に頷く大介だが、次いでうつむくように体を下にする。
〈瑞貴、大変申し訳ないのだが……〉
「なんですか?」
〈お前さんには――時空最強イレブンの資格がない〉
「ハァ、そうですか」
重苦しくも本当に申し訳なさそうに言う大介だが、瑞貴がなんてことのないようにアッサリと返したので逆に驚いた。
〈驚かんのか!?〉
「いや、なんとなくそんな感じがしていたので。理由はやっぱり――私は中身が大人だからですか?」
〈その通りだ。トンガットル共和国でプレーも見ていたが、お前さんの能力は元の姿より衰えても他の連中に比べたら高過ぎる。代理選手として出ている内はいいが、この先の戦いで時空最強イレブンが増える度、お前さんが出たら不協和音の元になる恐れがあるのじゃ〉
「あー……なんとなく心当たりがあります」
プロトコル・オメガのスピードにいち早く慣れ、化身アームドも時空の共鳴現象がなくてもすぐに習得した。それは他のみんなと経験値が違うだけじゃなく見た目と中身の協和音が一致していないからだろう。
「だからと言ってさっきも言ったように私は協力を惜しみません。守は私の大切な相棒で夫です。生徒のみんなががんばっているのに何もしないというわけにはいきませんから」
〈ウム!〉
「でも、ちょっと怖いかも……」
「変に人目に着く所よりいい」
「ここなら、歴史への影響も少なくてすみそうだ」
「でも……」
神童とフェイがそう言うも、やはり不安は拭えないらしい。それを見た瑞貴は茜に明るい口調で話しかける。
「大丈夫だよ、茜ちゃん。例え夜盗が来ようが獣が来ようが、ワンダバがなんとかしてくれるよ。ねっ!」
「なっ!?」
「フフッ」
瑞貴からいきなり振られてワンダバは硬直すると、その姿が面白かったのか茜はやっと笑顔を取り戻した。
それから掃除も終了し、雷門メンバーは火鉢を中心に円状になって今日の成果を報告し合っていた。だが、全員信長に直接会う方法は見つからず、水鳥も茜も難しそうな顔をする。
「しかし、信長への道は険しそうだな」
「簡単じゃないかも」
「まあ初日はこんなモンだ」
「今日がダメでも、また明日がある」
最初からうまくいくのは難しいというワンダバ、そして神童の励ましの言葉に全員頷いた。すると天馬が思い出したように声を上げる。
「あっ、そうだ! 木下藤吉郎って人に会ったんだ。フェイは知ってるかな?」
「のちに、豊臣秀吉になる人物だね」
「へ~。フェイくんの時代にも伝わっているんだ」
「なんじゃと!? 秀吉と言えば、信長にもできんかった天下統一を成し遂げる男ぜよ! あっ、この際、信長じゃなくて秀吉でも――」
〈ダメだ!〉
立ち上がって名案だというように言った錦の言葉を否定したのは、瑞貴の着物の袂に隠れていた円堂大介だった。そして袂から出て来るとみんなの中心の頭上に浮かんで説教する。
〈お前らわかっとらんのう〉
「「「「「えっ?」」」」」
〈チームは個人能力ではなく、選手同士の能力が共鳴し高め合ってこそ最高のパフォーマンスが出せるモノなのだ。極上の料理で食材の組み合わせが重要なように、時空最強のチームが出来上がるには、わしの指定通りの組み合わせでなければ、絶対にダメだ――っ!!〉
「わ、わかったぜよ……」
最後の台詞は特に錦の耳元で言ったので、小さな石の割には大きな音量のため錦は耳を塞いでいた。
〈そして、信長のオーラを受け取るのは……――神童拓人、お前だ!〉
「俺、ですか?」
〈この姿になってからわしには、人の持つ力が手に取るようにわかる。ゲームメーカーとして特別な才能を持つ神童だからこそ、信長の力を受け取り、それを最大限に活かせるのだ〉
「俺が…信長のオーラを……」
「神童先輩……!」
今まで数々のゲームメイクでチームを勝利に導いた『神のタクト』の異名を持つ神童が、一の力を手に入れることに天馬たちも反対しない。むしろ大賛成だ。
〈『人を見抜き、大局を見抜く、静と動を合わせ持つ、真実のゲームメーカー』……神童拓人、お前がなるのだ! 時空最強イレブンの一人にな!〉
「わかりました。俺、やってみます!」
――みんなが寝静まった頃、瑞貴は大介と地蔵堂を出て少し離れた場所に行くと、瑞貴はこれまでの経緯を大介に話した。今までドタバタしていたので説明する暇がなかったのだ。
〈そうか……守はあの子たちのために……〉
「はい。でも、エルドラドを倒して守を取り戻します。私もこの体でできることがあるなら、そのための協力は惜しみません」
〈ウム!〉
拳を握って意気込む瑞貴に頷く大介だが、次いでうつむくように体を下にする。
〈瑞貴、大変申し訳ないのだが……〉
「なんですか?」
〈お前さんには――時空最強イレブンの資格がない〉
「ハァ、そうですか」
重苦しくも本当に申し訳なさそうに言う大介だが、瑞貴がなんてことのないようにアッサリと返したので逆に驚いた。
〈驚かんのか!?〉
「いや、なんとなくそんな感じがしていたので。理由はやっぱり――私は中身が大人だからですか?」
〈その通りだ。トンガットル共和国でプレーも見ていたが、お前さんの能力は元の姿より衰えても他の連中に比べたら高過ぎる。代理選手として出ている内はいいが、この先の戦いで時空最強イレブンが増える度、お前さんが出たら不協和音の元になる恐れがあるのじゃ〉
「あー……なんとなく心当たりがあります」
プロトコル・オメガのスピードにいち早く慣れ、化身アームドも時空の共鳴現象がなくてもすぐに習得した。それは他のみんなと経験値が違うだけじゃなく見た目と中身の協和音が一致していないからだろう。
「だからと言ってさっきも言ったように私は協力を惜しみません。守は私の大切な相棒で夫です。生徒のみんなががんばっているのに何もしないというわけにはいきませんから」
〈ウム!〉