衝撃の再会! 円堂大介!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――ハッ! いかんいかん! 騙そうとしてもそうはいかんぞ!」
「そんなんじゃありません!」
「ウッ!」
「葵ちゃん、落ち着いて!」
すぐに我を戻そうと大介は首を振って強く言うが、逆に近くで叫んだ葵に圧されて怯んでしまった。瑞貴は入院中の大介の容体を知っているので、今は大丈夫だろうが万が一のこともあるため瑞貴は葵を制して大介を見る。
「大介さんだったら、わかるはずです。さっきも有人が、わざわざあなたの遺したノートを持って内容を教えてほしいと訊きに来た訳を」
「鬼道のことか……」
「大介さんは守に言いましたよね。『監督として一番大切なことは、チームを守ることだ』って。だから大介さんも、有言実行するが如く、当時師事していた雷門中サッカー部を自分が死んだことにしてまでチームを守ったんですよね」
「ん? どうしてそれを……」
「四十年も渡る事件が完全決着したとき、私もその場にいたからです。そして、守もあなたの教えをちゃんと後世に伝えています。もちろんただ伝えるだけじゃなく、自分の考えも行動も交えて『教え』も進化させているんです」
「ゼロっていう物スゴーく強いチームと戦ったときも、私たちを助けてくれたんです。自分自身のプレーで、どうすべきか教えてくれました。だから、雷門のみんなもその意志を継いでチームを守ろうとしています。サッカーを守ろうとしているんです!」
「…………」
「わかってください! 私たち、円堂監督もサッカーも失いたくないんです!」
「そのためには、このノートの力がどうしても必要なんです! お願いします!」
必死に頼み込む葵と瑞貴は大介を真っ直ぐ見つめる。教えてくれるまで一歩も引かないという強い眼差しで。すると――。
「ハッハッハッハッ!」
「「えっ……?」」
「葵と言ったな。それに嬢ちゃんは瑞貴本人だとも」
「は、はい」
「その通りです」
「いいだろう、教えてやろう。わしがこのノートに書いた最強の十一人について」
「「本当ですか!?」」
突然高笑いした大介に今度は瑞貴と葵が怯まされたが、覇者の聖典に書かれている内容を教えてくれると言ってくれたので喜んだ。しかし大介はちょっと残念そうに言う。
「しかし、その十一人が集まることは絶対にない。何しろ集めることは不可能なメンバーだからな」
「集めることが不可能……?」
「大介さん、どういうことですか?」
「所詮、わしが思い描いた夢に過ぎん。最高のサッカーを求めてきたこのわしの最後の夢だ」
「大介さん……」
「おじいちゃん……」
「行こう。みんなと話がしたい」
「それじゃあ!」
「みんなにも教えてくれるんですね!」
瑞貴と葵は顔を見合わせて笑顔で喜び合い、大介はベッドから出ようとした。するとふと思った瑞貴は大介に再び顔を向ける。
「でも大介さん。この時間、確か看護師さんが――」
「円堂大介さん。検温の時間ですよ」
瑞貴が最後まで言い終える前に、看護師さんが大介の病室に訪れた。そして彼が布団を除ける姿を見て顔をしかめる。
「あっ! また抜け出そうとしてたでしょ!」
「アッハッハッハッ! 見つかっちまったな!」
「まったくもう! 安静にしてなきゃダメでしょ!」
(やっぱり……)
大介が病室から抜け出すのは日常茶飯事なので、瑞貴が以前病室を訪れた際ももぬけの殻だったことがしばしばあったものだ。
「じ、じゃあな。みんなによろしく言っておいてくれ」
「えっ?」
一緒に来てくれると思った葵が不思議に思うと、大介は口元に手をかざして小声で言う。
「わしもあとから行く」
「あっ、はい」
「お待ちしています」
「何か言いました?」
「いやいや! なんでもないなんでもない!」
何度もこの看護師に怒られたせいか、大介はすっかりタジタジである。葵も瑞貴も合わせるため知らないフリをするように澄ました。
――瑞貴と葵が大介に会いに行っていることを知らず、残った雷門メンバーは大介にどう信じてもらえるか話し合っていた。
「とにかく、時間をかけて説得しよう。わかってもらうしかない」
「でも、その間に変えられた歴史が固まってしまったら!」
「っ、あれは!」
「いかん! 奴らだ!」
鬼道の案に天馬が時間がないと言っていると、信助が謎の光に気づいて声を上げたので、ワンダバたちも見ると空中からエルドラドのルートクラフトが現れた。
そしてルートクラフトからの光で降り立ったのは、ベータを始めとするプロトコル・オメガ2.0である。ここまでしつこくやって来た彼らにフェイは叫ぶ。
「追って来たのか!」
「この間はうちのメンバーがお世話になっちゃったみたいですねぇ」
「どうしてここが……!?」
「ウフフッ」
時間は無限にあるのにピンポイントで自分たちのいる時代に来た彼らに神童は不思議に思うと、ベータは答えることなく代わりに無邪気な笑みを浮かべた。そして自分たちがここに来た本当の目的をザノウが告げる。
「そんなんじゃありません!」
「ウッ!」
「葵ちゃん、落ち着いて!」
すぐに我を戻そうと大介は首を振って強く言うが、逆に近くで叫んだ葵に圧されて怯んでしまった。瑞貴は入院中の大介の容体を知っているので、今は大丈夫だろうが万が一のこともあるため瑞貴は葵を制して大介を見る。
「大介さんだったら、わかるはずです。さっきも有人が、わざわざあなたの遺したノートを持って内容を教えてほしいと訊きに来た訳を」
「鬼道のことか……」
「大介さんは守に言いましたよね。『監督として一番大切なことは、チームを守ることだ』って。だから大介さんも、有言実行するが如く、当時師事していた雷門中サッカー部を自分が死んだことにしてまでチームを守ったんですよね」
「ん? どうしてそれを……」
「四十年も渡る事件が完全決着したとき、私もその場にいたからです。そして、守もあなたの教えをちゃんと後世に伝えています。もちろんただ伝えるだけじゃなく、自分の考えも行動も交えて『教え』も進化させているんです」
「ゼロっていう物スゴーく強いチームと戦ったときも、私たちを助けてくれたんです。自分自身のプレーで、どうすべきか教えてくれました。だから、雷門のみんなもその意志を継いでチームを守ろうとしています。サッカーを守ろうとしているんです!」
「…………」
「わかってください! 私たち、円堂監督もサッカーも失いたくないんです!」
「そのためには、このノートの力がどうしても必要なんです! お願いします!」
必死に頼み込む葵と瑞貴は大介を真っ直ぐ見つめる。教えてくれるまで一歩も引かないという強い眼差しで。すると――。
「ハッハッハッハッ!」
「「えっ……?」」
「葵と言ったな。それに嬢ちゃんは瑞貴本人だとも」
「は、はい」
「その通りです」
「いいだろう、教えてやろう。わしがこのノートに書いた最強の十一人について」
「「本当ですか!?」」
突然高笑いした大介に今度は瑞貴と葵が怯まされたが、覇者の聖典に書かれている内容を教えてくれると言ってくれたので喜んだ。しかし大介はちょっと残念そうに言う。
「しかし、その十一人が集まることは絶対にない。何しろ集めることは不可能なメンバーだからな」
「集めることが不可能……?」
「大介さん、どういうことですか?」
「所詮、わしが思い描いた夢に過ぎん。最高のサッカーを求めてきたこのわしの最後の夢だ」
「大介さん……」
「おじいちゃん……」
「行こう。みんなと話がしたい」
「それじゃあ!」
「みんなにも教えてくれるんですね!」
瑞貴と葵は顔を見合わせて笑顔で喜び合い、大介はベッドから出ようとした。するとふと思った瑞貴は大介に再び顔を向ける。
「でも大介さん。この時間、確か看護師さんが――」
「円堂大介さん。検温の時間ですよ」
瑞貴が最後まで言い終える前に、看護師さんが大介の病室に訪れた。そして彼が布団を除ける姿を見て顔をしかめる。
「あっ! また抜け出そうとしてたでしょ!」
「アッハッハッハッ! 見つかっちまったな!」
「まったくもう! 安静にしてなきゃダメでしょ!」
(やっぱり……)
大介が病室から抜け出すのは日常茶飯事なので、瑞貴が以前病室を訪れた際ももぬけの殻だったことがしばしばあったものだ。
「じ、じゃあな。みんなによろしく言っておいてくれ」
「えっ?」
一緒に来てくれると思った葵が不思議に思うと、大介は口元に手をかざして小声で言う。
「わしもあとから行く」
「あっ、はい」
「お待ちしています」
「何か言いました?」
「いやいや! なんでもないなんでもない!」
何度もこの看護師に怒られたせいか、大介はすっかりタジタジである。葵も瑞貴も合わせるため知らないフリをするように澄ました。
――瑞貴と葵が大介に会いに行っていることを知らず、残った雷門メンバーは大介にどう信じてもらえるか話し合っていた。
「とにかく、時間をかけて説得しよう。わかってもらうしかない」
「でも、その間に変えられた歴史が固まってしまったら!」
「っ、あれは!」
「いかん! 奴らだ!」
鬼道の案に天馬が時間がないと言っていると、信助が謎の光に気づいて声を上げたので、ワンダバたちも見ると空中からエルドラドのルートクラフトが現れた。
そしてルートクラフトからの光で降り立ったのは、ベータを始めとするプロトコル・オメガ2.0である。ここまでしつこくやって来た彼らにフェイは叫ぶ。
「追って来たのか!」
「この間はうちのメンバーがお世話になっちゃったみたいですねぇ」
「どうしてここが……!?」
「ウフフッ」
時間は無限にあるのにピンポイントで自分たちのいる時代に来た彼らに神童は不思議に思うと、ベータは答えることなく代わりに無邪気な笑みを浮かべた。そして自分たちがここに来た本当の目的をザノウが告げる。