衝撃の再会! 円堂大介!!
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「お前、何気にスゴいな……」
「ナイス特技」
「信助、優しいね」
「エッヘヘ」
「フフッ。――あっ」
「「「「「!」」」」」
水鳥だけでなく茜や葵にも褒められて信助は照れくさそうに後頭部をかく。
それを見た瑞貴は微笑ましく笑っていると、ふと見た先で鬼道を見つけたので声を上げた。それで他の雷門メンバーも椅子から立ち上がって鬼道を見るが雰囲気であまりよくない知らせが来ると伝わった。
――雷門メンバーは外で病院からもキャラバンからも離れた場所に移動する。覇者の聖典を瑞貴に渡した鬼道に、大介との交渉の成果を神童たちは訊いてみる。
「ダメだったんですか……?」
「ああ……」
「ここまで来たのに……」
「まさか教えてもらえんとは思ってもみなかったぜよ」
鬼道の報告を聞いて茜は眉を下げ、錦はこの結果は予想していなかったようで両腕を組む。
「大介さんは円堂に渡したと言っていたが、家にはなかったのか?」
「あったとしても、守は私の知らない場所に隠しているんだと思う。これが遺言ノートだったってことは、大介さんが守にだけ伝えたかったことだろうから」
鬼道に問われた瑞貴は首を横に振った。夫婦とは言えど全てに干渉しているわけではないし、円堂も何か思うことがあったから妻の瑞貴にも内緒にしていたんだろう。
「どうする? ノートを解読できないと俺たちは手詰まりだぞ」
「鬼道さんでさえダメだったのに、僕たちが行ってもムリだよね……」
この状況をどう打破するかと剣城が問うが、馴染み深い鬼道でもムリなのに自分たちが聞いたら尚更教えてくれないだろう。むしろ怪しまれると信助は危惧していた。
するとワンダバは意気揚々と拳(?)を上げ、意気込むように叫ぶ。
「よーし! 私が行ってくる!」
「ハァ?」
「ん? ん? ん~~?」
「…………」
「逆効果」
「いきなりあんたみたいなのが現れて口を聞いたら、じいさん腰を抜かしちまうだろ!?」
フェイには苦笑され、さらに茜にズバッと言い渡され、水鳥に説教されてしまった。
葵は振り向いて病院を見ると、その視界の中で瑞貴が覇者の聖典を抱えつつ花を摘んでいる姿を発見した。いつこの輪の中から外れたのか気づかなかったが、葵も自然とそっとみんなから離れて瑞貴の元へ駆け寄る。
「瑞貴さん? 何をしているんですか?」
「大介さんの所に行くから、そのためのお花をね。ここの花は野の花だから見舞い用に摘んで行く人が多いんだ。大介さん、この国の気候も花も好きなの……ある国を思い出すからって」
瑞貴はハイビスカスにも似た一輪の花を見つめながら、十年前を思い出した。円堂と同じように大介の後継者の候補であり、弟子の彼を中心とした最強のチームを。
「あの、私も一緒に行って構いませんか?」
「えっ?」
「おじいちゃんに会ってみたいっていうのもあるんですが、私もマネージャーとしてチームの役に立ちたいんです。お願いします!」
まさか葵からそんな申し出をして来ると思わなかった瑞貴は目を見開いた。そしてその瞳が嘘偽りもなく告げているとも伝わって来る。
「わかった。私も一人じゃちょっと心細かったし、一緒に行こう」
「ありがとうございます!」
許可をもらえて嬉しくなった葵は、瑞貴に向かって深々と頭を下げて礼をした。
――大介は窓の外に顔を向けているので、扉が開いたままでも瑞貴はこちらに意識を向けさせるためにノックをする。
コンコン。
「誰だ?」
「失礼します」
「初めまして。空野葵といいます。円堂監督と瑞貴さんの元で雷門中のサッカー部のマネージャーをしています」
葵はそう言って病室の奥に入り、瑞貴が摘んだ花を花瓶に活ける。
「『円堂監督』? お嬢ちゃん、嘘はいかんぞ。守は監督なんかじゃない。ましてや瑞貴もコーチに就いておらん」
「それは……信じてもらえないかもしれませんけど、私たちはおじいちゃんの今よりも、ちょっとだけ未来から来たんです!」
「バカバカしい」
普通の反応とはいえ当たり前に一蹴されてしまった。それと入れ違いに覇者の聖典を持つ瑞貴がベッドのそばに寄る。
「大介さん、お久しぶりです」
「君は?」
「今はこんな姿ですが……私は円堂瑞貴です」
「円堂瑞貴? 同姓同名なのか冗談なのかわからんが、わしの孫の嫁と同じ名を語るのか」
「いえ。その人はおじいちゃんがよく知る瑞貴さん本人です」
花を活け終えた葵が瑞貴の隣に立ち、彼女の行っていることが嘘ではないと言う。
「未来での円堂監督と瑞貴さんは最高の監督で、私たちを日本一にしてくれたんです!」
「日本一だと?」
「はい。どんなときでも私たちを元気づけてくれる、最高の監督とコーチです!」
「葵ちゃん……!」
「そりゃあ、わしの孫とその嫁だからな!」
葵の話す本人の一人である瑞貴は思わず照れてしまい、大介は孫と孫同然の嫁を褒めてもらって嬉しそうにする。だが……。
「ナイス特技」
「信助、優しいね」
「エッヘヘ」
「フフッ。――あっ」
「「「「「!」」」」」
水鳥だけでなく茜や葵にも褒められて信助は照れくさそうに後頭部をかく。
それを見た瑞貴は微笑ましく笑っていると、ふと見た先で鬼道を見つけたので声を上げた。それで他の雷門メンバーも椅子から立ち上がって鬼道を見るが雰囲気であまりよくない知らせが来ると伝わった。
――雷門メンバーは外で病院からもキャラバンからも離れた場所に移動する。覇者の聖典を瑞貴に渡した鬼道に、大介との交渉の成果を神童たちは訊いてみる。
「ダメだったんですか……?」
「ああ……」
「ここまで来たのに……」
「まさか教えてもらえんとは思ってもみなかったぜよ」
鬼道の報告を聞いて茜は眉を下げ、錦はこの結果は予想していなかったようで両腕を組む。
「大介さんは円堂に渡したと言っていたが、家にはなかったのか?」
「あったとしても、守は私の知らない場所に隠しているんだと思う。これが遺言ノートだったってことは、大介さんが守にだけ伝えたかったことだろうから」
鬼道に問われた瑞貴は首を横に振った。夫婦とは言えど全てに干渉しているわけではないし、円堂も何か思うことがあったから妻の瑞貴にも内緒にしていたんだろう。
「どうする? ノートを解読できないと俺たちは手詰まりだぞ」
「鬼道さんでさえダメだったのに、僕たちが行ってもムリだよね……」
この状況をどう打破するかと剣城が問うが、馴染み深い鬼道でもムリなのに自分たちが聞いたら尚更教えてくれないだろう。むしろ怪しまれると信助は危惧していた。
するとワンダバは意気揚々と拳(?)を上げ、意気込むように叫ぶ。
「よーし! 私が行ってくる!」
「ハァ?」
「ん? ん? ん~~?」
「…………」
「逆効果」
「いきなりあんたみたいなのが現れて口を聞いたら、じいさん腰を抜かしちまうだろ!?」
フェイには苦笑され、さらに茜にズバッと言い渡され、水鳥に説教されてしまった。
葵は振り向いて病院を見ると、その視界の中で瑞貴が覇者の聖典を抱えつつ花を摘んでいる姿を発見した。いつこの輪の中から外れたのか気づかなかったが、葵も自然とそっとみんなから離れて瑞貴の元へ駆け寄る。
「瑞貴さん? 何をしているんですか?」
「大介さんの所に行くから、そのためのお花をね。ここの花は野の花だから見舞い用に摘んで行く人が多いんだ。大介さん、この国の気候も花も好きなの……ある国を思い出すからって」
瑞貴はハイビスカスにも似た一輪の花を見つめながら、十年前を思い出した。円堂と同じように大介の後継者の候補であり、弟子の彼を中心とした最強のチームを。
「あの、私も一緒に行って構いませんか?」
「えっ?」
「おじいちゃんに会ってみたいっていうのもあるんですが、私もマネージャーとしてチームの役に立ちたいんです。お願いします!」
まさか葵からそんな申し出をして来ると思わなかった瑞貴は目を見開いた。そしてその瞳が嘘偽りもなく告げているとも伝わって来る。
「わかった。私も一人じゃちょっと心細かったし、一緒に行こう」
「ありがとうございます!」
許可をもらえて嬉しくなった葵は、瑞貴に向かって深々と頭を下げて礼をした。
――大介は窓の外に顔を向けているので、扉が開いたままでも瑞貴はこちらに意識を向けさせるためにノックをする。
コンコン。
「誰だ?」
「失礼します」
「初めまして。空野葵といいます。円堂監督と瑞貴さんの元で雷門中のサッカー部のマネージャーをしています」
葵はそう言って病室の奥に入り、瑞貴が摘んだ花を花瓶に活ける。
「『円堂監督』? お嬢ちゃん、嘘はいかんぞ。守は監督なんかじゃない。ましてや瑞貴もコーチに就いておらん」
「それは……信じてもらえないかもしれませんけど、私たちはおじいちゃんの今よりも、ちょっとだけ未来から来たんです!」
「バカバカしい」
普通の反応とはいえ当たり前に一蹴されてしまった。それと入れ違いに覇者の聖典を持つ瑞貴がベッドのそばに寄る。
「大介さん、お久しぶりです」
「君は?」
「今はこんな姿ですが……私は円堂瑞貴です」
「円堂瑞貴? 同姓同名なのか冗談なのかわからんが、わしの孫の嫁と同じ名を語るのか」
「いえ。その人はおじいちゃんがよく知る瑞貴さん本人です」
花を活け終えた葵が瑞貴の隣に立ち、彼女の行っていることが嘘ではないと言う。
「未来での円堂監督と瑞貴さんは最高の監督で、私たちを日本一にしてくれたんです!」
「日本一だと?」
「はい。どんなときでも私たちを元気づけてくれる、最高の監督とコーチです!」
「葵ちゃん……!」
「そりゃあ、わしの孫とその嫁だからな!」
葵の話す本人の一人である瑞貴は思わず照れてしまい、大介は孫と孫同然の嫁を褒めてもらって嬉しそうにする。だが……。