衝撃の再会! 円堂大介!!
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覇者の聖典を再びケースに入れて準備を終え、さっそく大介がいる時代にタイムジャンプをするために外に出た。
「さあ~行くぞ! 油断はするな! 危険はどこに潜んでるかわからないぞー! ――だっ!」
「「「「「…………」」」」」
忙しない上に自分が言ったそばから転んだワンダバに、雷門メンバーは呆れてものも言えなかった。それに気にせず、もしくは誤魔化そうとしているのか、咳払いしたワンダバは天馬と信助と神童に告げる。
「オホンッ……――見ての通り、油断は禁物なのだ」
「「「ハハッ……」」」
キイィッ……。
すると木枯らし荘の門が開く音が聞こえ、瑞貴たちは振り向くと鬼道がやってきた。
「有人?」
「豪炎寺から話は聞いた」
「豪炎寺さんも、いろいろ動いてくれてるんですね!」
「ああ」
タイムジャンプはしなくてもできることを豪炎寺はしてくれていると、天馬と神童は顔を見合わせて喜んだ。しかも相手が鬼道だと尚更心強い。
「円堂をよみがえらせるため、そして瑞貴を元に戻すために、俺にも協力させてくれ」
「ありがとう! 有人!」
「鬼道さん! よろしくお願いします!」
また頼もしい味方ができ、瑞貴や天馬たちは嬉しそうに顔をほころばせた。
そしてタイムジャンプするためキャラバンの中に入ると、鬼道は隣に座る瑞貴をジッと見る。また、それに気づいた瑞貴は首を傾げた。
「どうしたの?」
「ずいぶん縮んだな」
「グッ! 若返ったと言って!」
中身が元のままの分、今の状態は瑞貴もかなり気にしていたのだ。他のみんなは懐かしんでくれるのだが、鬼道の第一声が一番痛い所を突いたので不機嫌になってそっぽを向いた。――だが、瑞貴のその反応を見て鬼道が安堵の表情を浮かべていたなど知らない。
(本当によかった……)
鬼道の記憶では――円堂が亡くなったあと、瑞貴は絶望のあまり見ていられないほどサッカーへの情熱も喪失して家にも閉じこもっていた。自分や春奈や仲間たちが何度も様子を見に行くと、最初は拒否されたが何日かして笑顔で迎えてくれた。……それすらも作り笑顔だと自分たちは気づいていた。
だがそれは偽りの時間であり、円堂が敵に捕まって確かに瑞貴は悲しんだだろうが今はこうして天馬たちと奮闘している。今の子供の姿と合わせて、確かに目の前にいるのは鬼道もよく知る円堂瑞貴だと安心したのだ。
「よーし! 円堂大介に会いに、過去にしゅっぱーつ!」
アーティファクトである覇者の聖典をセットし終えたワンダバが声を上げた。他のみんなも座席に座って発進を待っている。
「5…4…3…2…1! ターイムジャ――ンプッ!!」
キャラバンがワームホールの中に消えたのを、見送りに外に出た春奈と秋とサスケは見届けた。
「みんな、がんばって……!」
「…………」
手を握って祈るように呟いた春奈を見て秋は微笑み、そしてもう一度キャラバンが消えた空へ真剣な表情で見上げた。
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着いた場所はどこかの病院の庭だ。そしてこの病院に探し求める大介がいるとワンダバとフェイもわかった。
「到着だ」
「ここにマスターDがいるんだね」
「「「「「アハハハッ!」」」」」
子供たちの笑い声に顔を向ければサッカーをやっていた。それを見て天馬たちはさっきまでの緊張が解けたように顔がほころぶ。
「わあっ……! サッカーやってる!」
「うん!」
「久しぶりに見るな。こんな風景……」
「やっぱり、サッカーっていいな」
一つのボールを楽しそうに蹴り合い、男女関係なく笑顔を浮かべて楽しそうにサッカーをしている。現代ではサッカーする光景はもうなく、信助も剣城も天馬もみんな懐かしく感じた。
「それにしてもあっちぃぜよ!」
「どうやら日本じゃないみたいだね」
「ここは常夏の国・トンガットル共和国だ。円堂大介はこの病院にいる」
どこからか取り出したサングラスを掛けながら、ワンダバは錦や信助に説明した。
「入院しているの?」
「そういうことになる」
「……そうなんだ」
病院を見上げながら言う葵にワンダバがそう答えると、葵は何かを思うように眉を下げた。
「…………」
そしてまた瑞貴も、病院を見上げながら胸に当てた手をギュッと握った。
――さっそく大介に会うために病院の中に入り、ロビーで瑞貴がここに来たことがあると告げられて天馬たちは驚いた。
「ええっ!? じゃあ、瑞貴さんはここに何度も!?」
「うん……でも私は守と一緒にしか来たことがなかったんだ。守なら一人で来たこともあったはず。大介さんは二階の病室にいるよ」
「よし、行くぜよ!」
「待ってください!」
瑞貴から病室の場所も聞きき、いざ行かんと声を上げる錦だが葵がそれを止めた。