覇者の聖典を手に入れろ!
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二百年後の未来にタイムジャンプした円堂瑞貴や松風天馬たち雷門イレブン。瑞貴と天馬とフェイ=ルーンと神童拓人と剣城京介と錦龍馬と西園信助は、『SOCCER MUSEUM』と表示される博物館の前の茂みの中に身を潜めていた。
「これが、未来の博物館か……」
〈ハッキング完了! 諸君、準備はいいか?〉
マネージャー組と一緒にキャラバンにいるクラーク=ワンダバットは、運転席の画面に博物館の見取り図を表示し、通信器を通してフェイたちに尋ねた。
フェイは他のみんなが頷いているのを確認し、ワンダバに返事をする。
「いいよ」
〈よし! ミッション開始!〉
瑞貴たちは慎重に博物館の中に侵入するのだった。ある目的のために――。
☆☆☆☆☆
事の発端は数時間前――ゴッドエデンでアルファに忠誠を誓うチームA5とサッカーバトルをすることに。そこで再会したシュウの協力のおかげで、天馬は見事に自分自身で化身アームドができた。
そしてチームA5のサッカーバトルに勝利したが、音無春奈から『サッカー棟が取り壊される』という連絡を受ける。シュウと別れてゴッドエデンをあとにした。
翌日、雷門中へ戻ってきたがすでに工事に使うクレーン車などがあって取り壊しの準備を始めていた。瑞貴はここに来る前に春奈から聞いた連絡をみんなに伝える。
「ここは、野球部の練習場になるそうよ……」
「そんな……! なんとかしなくちゃ……!」
――あの場に居ても何もできないので全員鉄塔広場に場所を移動する。ふと空野葵や瀬戸水鳥や山菜茜はここから見える景色の中で、サッカーが失われていることに悲しく思っていた。
「こうやって見る景色は変わってないけど、どんどんサッカーに関わるモノがなくなってるんですね……」
「頭に来るぜ。サッカー禁止令なんて」
パンッ!
「「「!」」」
思考を中断させた大きな音に三人は顔を向けると、フェイが拳を手の平に叩きつけたのだ。
「このままじゃ、本当にサッカーが忘れられて歴史の修復が難しくなる。早く、プロトコル・オメガ2.0を倒さないと」
「うん。円堂監督を助け出すためにも」
「「「「「うん!」」」」」
天馬の言葉は全員同じ思いで力強く頷いた。そのためには大きな障壁がある――『圧倒的な力の差』だ。
「でもまだ、僕たちの力は……」
「ああ。化身アームドも瑞貴さんを除けば天馬しかできない」
「「…………」」
信助と剣城の会話で、瑞貴と天馬は自然と顔を見合わせた。ゴッドエデンで化身アームドを成功させた天馬はコツもつかんでいるだろう。瑞貴はフェイのデュプリへの負担を軽くさせるための臨時選手であり、天馬たちの成長の妨げになる恐れもあるので今後の戦いに何度も参加できない。
「みんなが化身アームドできるようになれば、チームの力もアップするんだけど……」
「けんど、おおっぴらに特訓できんしのう」
「はい……」
「それに、人数も足りないし……」
サッカー禁止令でいつも使っていたグラウンドや公園は使えず、マインドコントロールのせいで雷門中サッカー部はこの場にいるメンバー以外サッカーを嫌いになってしまった。錦と信助たちはいろんな問題に頭を悩ませる。
「今は、デュプリと瑞貴さんに頼るしかない」
「フェイの負担が大きくなるね……。それに瑞貴さんもコーチだけじゃなく選手にもなってもらって……」
神童の提案はやむを得ないことだとわかっているが、天馬は申し訳なさそうに眉を下げた。しかし当の二人は笑顔を浮かべる。
「僕なら大丈夫だよ」
「私も。フェイくんがデュプリを使うときは出るって約束だったしね。できることがあるなら、やらなきゃ逆に後悔しちゃうもの」
「ありがとう、フェイ! 瑞貴さん!」
こんなにも心強い仲間がいることに天馬は安堵して、二人にお礼の言葉を告げる。すると――。
「そうだ! 『覇者の聖典』を使えば!」
「えっ!」
声を上げたワンダバの言葉にフェイは目を見開いたが、天馬や瑞貴たちにとってはなんのことかさっぱりである。
「覇者の…聖典……?」
「何それ?」
「最強のサッカーチームの秘密が書かれている書物だ!」
「最強のサッカーチームって……!」
「そりゃスゴいぜよ!」
「ちょっと待ってよ!」
「「「「「?」」」」」
天馬も錦も面白そうに目を輝かせるが、それを制する声を上げたのはフェイだった。
「これが、未来の博物館か……」
〈ハッキング完了! 諸君、準備はいいか?〉
マネージャー組と一緒にキャラバンにいるクラーク=ワンダバットは、運転席の画面に博物館の見取り図を表示し、通信器を通してフェイたちに尋ねた。
フェイは他のみんなが頷いているのを確認し、ワンダバに返事をする。
「いいよ」
〈よし! ミッション開始!〉
瑞貴たちは慎重に博物館の中に侵入するのだった。ある目的のために――。
☆☆☆☆☆
事の発端は数時間前――ゴッドエデンでアルファに忠誠を誓うチームA5とサッカーバトルをすることに。そこで再会したシュウの協力のおかげで、天馬は見事に自分自身で化身アームドができた。
そしてチームA5のサッカーバトルに勝利したが、音無春奈から『サッカー棟が取り壊される』という連絡を受ける。シュウと別れてゴッドエデンをあとにした。
翌日、雷門中へ戻ってきたがすでに工事に使うクレーン車などがあって取り壊しの準備を始めていた。瑞貴はここに来る前に春奈から聞いた連絡をみんなに伝える。
「ここは、野球部の練習場になるそうよ……」
「そんな……! なんとかしなくちゃ……!」
――あの場に居ても何もできないので全員鉄塔広場に場所を移動する。ふと空野葵や瀬戸水鳥や山菜茜はここから見える景色の中で、サッカーが失われていることに悲しく思っていた。
「こうやって見る景色は変わってないけど、どんどんサッカーに関わるモノがなくなってるんですね……」
「頭に来るぜ。サッカー禁止令なんて」
パンッ!
「「「!」」」
思考を中断させた大きな音に三人は顔を向けると、フェイが拳を手の平に叩きつけたのだ。
「このままじゃ、本当にサッカーが忘れられて歴史の修復が難しくなる。早く、プロトコル・オメガ2.0を倒さないと」
「うん。円堂監督を助け出すためにも」
「「「「「うん!」」」」」
天馬の言葉は全員同じ思いで力強く頷いた。そのためには大きな障壁がある――『圧倒的な力の差』だ。
「でもまだ、僕たちの力は……」
「ああ。化身アームドも瑞貴さんを除けば天馬しかできない」
「「…………」」
信助と剣城の会話で、瑞貴と天馬は自然と顔を見合わせた。ゴッドエデンで化身アームドを成功させた天馬はコツもつかんでいるだろう。瑞貴はフェイのデュプリへの負担を軽くさせるための臨時選手であり、天馬たちの成長の妨げになる恐れもあるので今後の戦いに何度も参加できない。
「みんなが化身アームドできるようになれば、チームの力もアップするんだけど……」
「けんど、おおっぴらに特訓できんしのう」
「はい……」
「それに、人数も足りないし……」
サッカー禁止令でいつも使っていたグラウンドや公園は使えず、マインドコントロールのせいで雷門中サッカー部はこの場にいるメンバー以外サッカーを嫌いになってしまった。錦と信助たちはいろんな問題に頭を悩ませる。
「今は、デュプリと瑞貴さんに頼るしかない」
「フェイの負担が大きくなるね……。それに瑞貴さんもコーチだけじゃなく選手にもなってもらって……」
神童の提案はやむを得ないことだとわかっているが、天馬は申し訳なさそうに眉を下げた。しかし当の二人は笑顔を浮かべる。
「僕なら大丈夫だよ」
「私も。フェイくんがデュプリを使うときは出るって約束だったしね。できることがあるなら、やらなきゃ逆に後悔しちゃうもの」
「ありがとう、フェイ! 瑞貴さん!」
こんなにも心強い仲間がいることに天馬は安堵して、二人にお礼の言葉を告げる。すると――。
「そうだ! 『覇者の聖典』を使えば!」
「えっ!」
声を上げたワンダバの言葉にフェイは目を見開いたが、天馬や瑞貴たちにとってはなんのことかさっぱりである。
「覇者の…聖典……?」
「何それ?」
「最強のサッカーチームの秘密が書かれている書物だ!」
「最強のサッカーチームって……!」
「そりゃスゴいぜよ!」
「ちょっと待ってよ!」
「「「「「?」」」」」
天馬も錦も面白そうに目を輝かせるが、それを制する声を上げたのはフェイだった。