極めろ! 化身アームド!!
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「だから必ず、この手でサッカーを取り戻そう。私たちとフェイくんを出会わせてくれた絆を」
「……はい!」
一時は目を見開いたフェイも、今度は力強く頷いて返事をした。その答えに満足した瑞貴はフェイから手を離し、両手を組んで空に向かって上げると背伸びをする。
「さーて、もう休もうか。明日も早いし」
「僕はもうちょっとだけここにいます」
「そう? じゃあ少しでも早く寝てね。おやすみ」
「はい。おやすみなさい」
瑞貴が階段を降りて行って完全に姿が見えなくなるのを確認すると、フェイは自分の手の平を見つめる。
(なんでだろう……? 瑞貴さんに抱き締められたとき、まるで全てを委ねたいくらい安心感できる温もりを感じた……)
☆☆☆☆☆
翌日。朝食を食べたあと天馬たち五人はボールを足で押さえたシュウの前に並び、瑞貴やフェイたち他のメンバーは見学だ。
「それじゃあ、化身アームドの特訓を始めよう」
「うん!」
どんな特訓かワクワクしていた天馬たちだったが、拠点ではなく天馬が過去にロッククライミングの特訓をした滝に移動した。
「って……ここで?」
「ここのほうが集中しやすいからね」
するとシュウは静かに目を閉じ、そのまま微動だにしない。
「何をしているんだ?」
「シッ」
急に何も言わないし動かなくなったシュウにワンダバは怪訝そうに言うので、瑞貴は静かにするように人差し指を口元に当てて注意した。しかし天馬も同じ気持ちなのでシュウに声をかける。
「あの、シュウ……?」
「僕の真似をして」
「!」
「やりたいんだろ? 化身アームド」
「うん。でも……」
「これで、できるの?」
「ジーッとしとるだけぜよ」
てっきり特別な特訓法を教えてもらえると思ったのだろう。しかし思ったのと違って信助も錦も大丈夫なのかと不安になる。
「まずはやってみたらどうかな?」
「精神統一の一貫だと思ってね」
「そうだな。きっと意味があるんだと思う」
「やるか」
フェイと瑞貴がまずは何事も試してみようということで、神童や剣城を始め全員シュウと同じように目を閉じた。
「……なんであんたまで?」
「できるかと思って」
「アハハッ……」
「選手と同じ気持ちになれるから、それでもいいと思うよ」
茜も目を閉じていたので水鳥が尋ねると、茜はお茶目な返しをする。瑞貴もまたその様子に微笑ましく思い、同じ行動をするのは悪いことではないと伝えた。
「みんな、そのまま聞いてほしい……。心を静かにして、守りたいモノを思い、さらに強くなることを願う……。その思いの強さが化身と自分を惹き合わせる……」
サアアァァ――……。
「ほら、風が来てる……」
シュウが吹き始めた風を感じるように言うと、選手たちはただその風に身を任せていく。
「風を纏うように化身を全身に纏う姿を想像してみて。この島の風は、君たちと一つになりたがってるよ」
「風と一つに……」
シュウに言われるまま風を化身だと思って想像していると、天馬たちは何かの変化を感じ取った。
「感じる……! 何か近づいてくる気がする……化身が初めて出たときのあの感じ……! 熱くて…弾けるような感覚……!」
「うん……!」
「剣城、感じるか?」
「ええ」
目を閉じて互いが見えないのに、自然と全員が心臓の部分に手を当てた。そしてひと際輝いているような風が五人を一人ずつ包んだのを瑞貴たちはハッキリと見えた。
それをまた感じ取った天馬も、大きな成果を得たように笑顔で目を開ける。
「俺今、サッカーとスゴく近づいてる!」
「フッ……」
その表情でシュウも天馬たちが何かをつかんでくれたとわかった。それはまた神童も剣城も信助も錦もそうだ。
「この感覚が、そうなのか……!?」
「ああ。今までとは違う」
「僕も来た!」
「わしもぜよ!」
「よし! このままグラウンドで特訓だ!」
「「「「オウッ!」」」」
この感覚を忘れない内に実践だと神童が言うと、全員が森の中にあるグラウンドへ向けて走り出した。それを見届けるシュウの元にフェイと瑞貴が歩み寄る。
「……はい!」
一時は目を見開いたフェイも、今度は力強く頷いて返事をした。その答えに満足した瑞貴はフェイから手を離し、両手を組んで空に向かって上げると背伸びをする。
「さーて、もう休もうか。明日も早いし」
「僕はもうちょっとだけここにいます」
「そう? じゃあ少しでも早く寝てね。おやすみ」
「はい。おやすみなさい」
瑞貴が階段を降りて行って完全に姿が見えなくなるのを確認すると、フェイは自分の手の平を見つめる。
(なんでだろう……? 瑞貴さんに抱き締められたとき、まるで全てを委ねたいくらい安心感できる温もりを感じた……)
☆☆☆☆☆
翌日。朝食を食べたあと天馬たち五人はボールを足で押さえたシュウの前に並び、瑞貴やフェイたち他のメンバーは見学だ。
「それじゃあ、化身アームドの特訓を始めよう」
「うん!」
どんな特訓かワクワクしていた天馬たちだったが、拠点ではなく天馬が過去にロッククライミングの特訓をした滝に移動した。
「って……ここで?」
「ここのほうが集中しやすいからね」
するとシュウは静かに目を閉じ、そのまま微動だにしない。
「何をしているんだ?」
「シッ」
急に何も言わないし動かなくなったシュウにワンダバは怪訝そうに言うので、瑞貴は静かにするように人差し指を口元に当てて注意した。しかし天馬も同じ気持ちなのでシュウに声をかける。
「あの、シュウ……?」
「僕の真似をして」
「!」
「やりたいんだろ? 化身アームド」
「うん。でも……」
「これで、できるの?」
「ジーッとしとるだけぜよ」
てっきり特別な特訓法を教えてもらえると思ったのだろう。しかし思ったのと違って信助も錦も大丈夫なのかと不安になる。
「まずはやってみたらどうかな?」
「精神統一の一貫だと思ってね」
「そうだな。きっと意味があるんだと思う」
「やるか」
フェイと瑞貴がまずは何事も試してみようということで、神童や剣城を始め全員シュウと同じように目を閉じた。
「……なんであんたまで?」
「できるかと思って」
「アハハッ……」
「選手と同じ気持ちになれるから、それでもいいと思うよ」
茜も目を閉じていたので水鳥が尋ねると、茜はお茶目な返しをする。瑞貴もまたその様子に微笑ましく思い、同じ行動をするのは悪いことではないと伝えた。
「みんな、そのまま聞いてほしい……。心を静かにして、守りたいモノを思い、さらに強くなることを願う……。その思いの強さが化身と自分を惹き合わせる……」
サアアァァ――……。
「ほら、風が来てる……」
シュウが吹き始めた風を感じるように言うと、選手たちはただその風に身を任せていく。
「風を纏うように化身を全身に纏う姿を想像してみて。この島の風は、君たちと一つになりたがってるよ」
「風と一つに……」
シュウに言われるまま風を化身だと思って想像していると、天馬たちは何かの変化を感じ取った。
「感じる……! 何か近づいてくる気がする……化身が初めて出たときのあの感じ……! 熱くて…弾けるような感覚……!」
「うん……!」
「剣城、感じるか?」
「ええ」
目を閉じて互いが見えないのに、自然と全員が心臓の部分に手を当てた。そしてひと際輝いているような風が五人を一人ずつ包んだのを瑞貴たちはハッキリと見えた。
それをまた感じ取った天馬も、大きな成果を得たように笑顔で目を開ける。
「俺今、サッカーとスゴく近づいてる!」
「フッ……」
その表情でシュウも天馬たちが何かをつかんでくれたとわかった。それはまた神童も剣城も信助も錦もそうだ。
「この感覚が、そうなのか……!?」
「ああ。今までとは違う」
「僕も来た!」
「わしもぜよ!」
「よし! このままグラウンドで特訓だ!」
「「「「オウッ!」」」」
この感覚を忘れない内に実践だと神童が言うと、全員が森の中にあるグラウンドへ向けて走り出した。それを見届けるシュウの元にフェイと瑞貴が歩み寄る。