極めろ! 化身アームド!!
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「だったら、マネージャーの言うことを聞くもんだ。体調管理もあたしらの仕事だからね」
「ホォ~いっちょ前に言うぜよ」
「なっ! 当たり前だろ!」
「おおっ! 怒りよった!」
「錦! 待ちやがれ!」
「フフッ」
「…………」
からかうように言って逃げる錦を水鳥が追いかける。その様子が微笑ましくて笑うシュウをフェイは何かを思う所があったが、今は何も言わず錦と水鳥の追いかけっこに顔を戻した。
「それじゃあ今日はもう休もうか。休息も特訓と同じくらい大事なことだからね」
「「「「「はい!」」」」」
瑞貴の言葉に追いかけっこしている二人を除いたメンバーは、しっかりと頷いて了承した。
☆☆☆☆☆
以前合宿で使っていた古びた建物を今回も拠点とし、地下にある洞窟を寝床にした。やはり疲れていたのか天馬と信助と錦はすぐに眠りに入り、マネージャー組も明日に備えて早く寝た。
そんな中まだ起きている神童は、隣で体を起こしてボールを持つ剣城に話しかける。
「なあ、剣城」
「はい」
「昼間の奴らが言ってた言葉だけど、『怒り』……と言っていた」
「ええ」
「あれを聞いて、少し驚いた」
神童はサッカーバトルをする前にエイナムたちがここに来た目的を思い出しながら体を起こした。彼らは自分たちが忠誠を誓うアルファの敵討ちと手柄を得て助けるために、エルドラドの命令も関係なくここに来たのだ。
「あいつらは、前のキャプテンのことを想って俺たちを襲って来たんだ。今まで未来人は感情がないんじゃないかと思っていたんだけど、奴らにも仲間を想う気持ちがあった……。俺たちと変わらない『人間』なんだ」
「フェイも『未来人』、なんですよね……」
剣城は今はいないフェイとワンダバの寝床を見てそう言った。そしてマネージャー組の隣でもう一つ、主がいない寝床があった。
――星がよく見えると天馬から聞いたフェイは、ワンダバを連れて屋上へやって来た。
「スゴいや! 早く早く!」
「そんなに急かさんでくれ……」
「綺麗だねー!」
ゴッドエデンには星の光を遮る人工的な明かりがないため、夜空に輝く大量の星が輝いて見えていた。
「おー!」
「――ん?」
その光景にワンダバも感動していると、フェイは隣にある塔の屋上にいる瑞貴を発見した。自分たちと同じように星を眺めているが何故かその姿はどこか儚げで寂しそうに見える。
「ごめん、ワンダバ。僕ちょっと行くね」
「行くってどこに――……ん?」
それが気になったフェイはワンダバを残し、その場から離れた。急な行動にワンダバも驚いたが、フェイが向かう先の塔に瑞貴がいたためなんとなく察すると自分は寝床に戻ることにした。
それからフェイは屋上へと上がって行くと、足音で気づいたのか瑞貴がゆっくりとこちらに顔を向けた。
「フェイくん?」
「あっ、すみません……。偶然瑞貴さんを見かけたんですけど、なんだか気になっちゃって……」
「フフッ、なんで謝るの?」
そう言って笑った瑞貴は空に顔を戻し、なんとなくフェイも瑞貴の隣に並んで一緒に星を見上げる。
「こうやっていたら自然と思い出したんだ。前に来たときのことを……」
「天馬が言っていましたね。フィフスセクターのチームを倒すため、ここで合宿してって」
「そうそう。そしたらここで意外な再会をしたんだ。イナズマジャパンの仲間、そして……調査に行っていた守とね」
「……円堂監督のこと、本当にすみません」
フェイは瑞貴に向かって深々と頭を下げたので、瑞貴はいきなりのことに驚きつつ目をパチクリした。
最初ベータに狙われていたのはフェイだ。しかし円堂守がかばってくれたことがキッカケで彼が封印されてしまい、そのことをフェイはずっと負い目に感じているのだ。
「もういいよ。フェイくんが止めてくれなかったら、そのままプロトコル・オメガに突っ走って、逆に私も今度こそ封印されたかもしれない。フェイくんはその可能性もあったから引き止めてくれたのに、押しのけるようなことしちゃったね……ごめんなさい」
「そんなことありません! 瑞貴さんは円堂監督のことがとても大切なんだから当然です! 本当なら僕が――」
その先を言わせないためか、瑞貴はギュッとフェイを抱きしめる。そして突然感じた温もりにフェイは目を見開いた。
「私はフェイくんが封印されてたら、きっと同じように悲しんでいるよ。フェイくんはもう私たちの大切な仲間なんだから」
「瑞貴さん……」
「それと、これを言うのも遅くなっちゃったね」
瑞貴はフェイから体を離すと、正面に立って優しさに満ちた微笑みを浮かべる。
「フェイくん、助けてくれてありがとう」
「!」
その笑顔にフェイは目を見開いてしばし見惚れていた。次いで瑞貴はフェイの右手を両手でギュッと握りしめ、二人の間にいくように手を動かす。
「ホォ~いっちょ前に言うぜよ」
「なっ! 当たり前だろ!」
「おおっ! 怒りよった!」
「錦! 待ちやがれ!」
「フフッ」
「…………」
からかうように言って逃げる錦を水鳥が追いかける。その様子が微笑ましくて笑うシュウをフェイは何かを思う所があったが、今は何も言わず錦と水鳥の追いかけっこに顔を戻した。
「それじゃあ今日はもう休もうか。休息も特訓と同じくらい大事なことだからね」
「「「「「はい!」」」」」
瑞貴の言葉に追いかけっこしている二人を除いたメンバーは、しっかりと頷いて了承した。
☆☆☆☆☆
以前合宿で使っていた古びた建物を今回も拠点とし、地下にある洞窟を寝床にした。やはり疲れていたのか天馬と信助と錦はすぐに眠りに入り、マネージャー組も明日に備えて早く寝た。
そんな中まだ起きている神童は、隣で体を起こしてボールを持つ剣城に話しかける。
「なあ、剣城」
「はい」
「昼間の奴らが言ってた言葉だけど、『怒り』……と言っていた」
「ええ」
「あれを聞いて、少し驚いた」
神童はサッカーバトルをする前にエイナムたちがここに来た目的を思い出しながら体を起こした。彼らは自分たちが忠誠を誓うアルファの敵討ちと手柄を得て助けるために、エルドラドの命令も関係なくここに来たのだ。
「あいつらは、前のキャプテンのことを想って俺たちを襲って来たんだ。今まで未来人は感情がないんじゃないかと思っていたんだけど、奴らにも仲間を想う気持ちがあった……。俺たちと変わらない『人間』なんだ」
「フェイも『未来人』、なんですよね……」
剣城は今はいないフェイとワンダバの寝床を見てそう言った。そしてマネージャー組の隣でもう一つ、主がいない寝床があった。
――星がよく見えると天馬から聞いたフェイは、ワンダバを連れて屋上へやって来た。
「スゴいや! 早く早く!」
「そんなに急かさんでくれ……」
「綺麗だねー!」
ゴッドエデンには星の光を遮る人工的な明かりがないため、夜空に輝く大量の星が輝いて見えていた。
「おー!」
「――ん?」
その光景にワンダバも感動していると、フェイは隣にある塔の屋上にいる瑞貴を発見した。自分たちと同じように星を眺めているが何故かその姿はどこか儚げで寂しそうに見える。
「ごめん、ワンダバ。僕ちょっと行くね」
「行くってどこに――……ん?」
それが気になったフェイはワンダバを残し、その場から離れた。急な行動にワンダバも驚いたが、フェイが向かう先の塔に瑞貴がいたためなんとなく察すると自分は寝床に戻ることにした。
それからフェイは屋上へと上がって行くと、足音で気づいたのか瑞貴がゆっくりとこちらに顔を向けた。
「フェイくん?」
「あっ、すみません……。偶然瑞貴さんを見かけたんですけど、なんだか気になっちゃって……」
「フフッ、なんで謝るの?」
そう言って笑った瑞貴は空に顔を戻し、なんとなくフェイも瑞貴の隣に並んで一緒に星を見上げる。
「こうやっていたら自然と思い出したんだ。前に来たときのことを……」
「天馬が言っていましたね。フィフスセクターのチームを倒すため、ここで合宿してって」
「そうそう。そしたらここで意外な再会をしたんだ。イナズマジャパンの仲間、そして……調査に行っていた守とね」
「……円堂監督のこと、本当にすみません」
フェイは瑞貴に向かって深々と頭を下げたので、瑞貴はいきなりのことに驚きつつ目をパチクリした。
最初ベータに狙われていたのはフェイだ。しかし円堂守がかばってくれたことがキッカケで彼が封印されてしまい、そのことをフェイはずっと負い目に感じているのだ。
「もういいよ。フェイくんが止めてくれなかったら、そのままプロトコル・オメガに突っ走って、逆に私も今度こそ封印されたかもしれない。フェイくんはその可能性もあったから引き止めてくれたのに、押しのけるようなことしちゃったね……ごめんなさい」
「そんなことありません! 瑞貴さんは円堂監督のことがとても大切なんだから当然です! 本当なら僕が――」
その先を言わせないためか、瑞貴はギュッとフェイを抱きしめる。そして突然感じた温もりにフェイは目を見開いた。
「私はフェイくんが封印されてたら、きっと同じように悲しんでいるよ。フェイくんはもう私たちの大切な仲間なんだから」
「瑞貴さん……」
「それと、これを言うのも遅くなっちゃったね」
瑞貴はフェイから体を離すと、正面に立って優しさに満ちた微笑みを浮かべる。
「フェイくん、助けてくれてありがとう」
「!」
その笑顔にフェイは目を見開いてしばし見惚れていた。次いで瑞貴はフェイの右手を両手でギュッと握りしめ、二人の間にいくように手を動かす。