壮絶! プロトコル・オメガ2.0!!
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「サッカーを嫌いに!?」
「そんなことで……俺たちのサッカーへの想いを変えられるものか!」
「しかし、敵の強さに圧倒され絶望の淵に落とされれば、人は弱くなる。そこを攻められれば……」
「そういえば、アルファも……」
『さあ、どう感じた?』
『ウッ……!』
『クッ……!』
『感じたか、サッカーの恐ろしさを。サッカーは痛い…辛い…重い…苦痛…邪悪…不必要――そう、サッカーは不必要』
「あれもマインドコントロールの一種だったのね……」
ワンダバの言葉は中断されたが、その先は言わずともわかる。そして瑞貴も過去にアルファから似たようなことをされたのを思い出した。徹底的に痛めつけられて弱くなった心に刷り込んで来たのだ。それと同じことをベータが行(オコナ)ったのだ。
しかしマインドコントロール派はグラウンド中に放たれたのに、自分たちはサッカーを嫌いになどなっていないと剣城が言う。
「だが、あの光線は俺たちも浴びた。どうして俺たちは無事だったんだ?」
「化身はもともと人の心の強さが形となって現れたモノ。それが障壁となって光線を跳ね返したのじゃろう」
「化身を持たない人たちは、ダイレクトで受けてしまったから……」
マネージャー組は直接戦っていないから無事だったのだろう。アルノと茜の説明を受け、プロトコル・オメガ2.0の残酷なやり方に剣城や神童は歯を食いしばる。
「サッカーを嫌いにさせるだと……!?」
「卑劣な手を……!」
「なんで…なんでみんながサッカーを嫌いにならなくちゃいけないんだよ……! サッカーは何も悪いことしてないのに!」
「天馬……」
怒りと悔しさが入り交じって拳を強く握りしめ、体を震わす天馬。そばにいる信助にもその気持ちが伝わっている。
「博士よぉ、なんとかみんなを元に戻せんがかのう!?」
「フム……。マインドコントロールは一種の催眠術じゃ。プロトコル・オメガを倒せば、それを解く方法が見つかるかもしれん」
「あの人たちを、倒す!?」
「さっきの奴らをか!?」
「じゃが、他に方法はない。それに時間が経てばマインドコントロールを受けた連中は『サッカーが嫌い』だという今の気持ちを、受け入れてしまうかもしれん」
「そんな……!」
プロトコル・オメガ2.0の力はここにいる誰もが知っている。少年サッカー日本一になった自分たちも歯が立たなかったのに、それを倒すとなれば大きな障害だと葵も水鳥も信助もわかっていた。
「まっ、がんばるんじゃな」
アルノはそう言ってまたも姿を消してしまった。円堂もいない、仲間たちの大半もいない、これから先どうするべきだろうと信助は天馬に問いかける。
「天馬、どうしよう……?」
「奴らを倒せるチームを作るしかない!」
「えっ?」
「俺たちの監督、俺たちの仲間、俺たちのサッカーを取り戻すには、それしかないよ! 今よりも強くなって、化身アームドの力も手に入れて、必ずプロトコル・オメガを倒してみせる!」
「化身アームド……」
「確かに、あの力があれば……!」
「なんとかなるかもしれんのう!」
剣城も神童も錦も、さっきの試合では不確かな力だと思っていたが、化身を出せる自分たちならできなくもないと思う。しかし時空の共鳴現象とはいえ経験したはずの天馬だって何度も失敗したのだ。一筋縄ではないかないと剣城はわかっている。
「だが、どうやって化身アームドの力を手に入れるつもりだ?」
「わからない……でも! 時空を超えたって、歴史がおかしくなったって、強くなるための方法は一つしかない!」
「それは?」
その方法を信助が問うと、まるで誰かの姿を重ねるかのように天馬はニッと口の端を上げて笑う。
「特訓だ! 円堂監督なら、きっとそう言うよ!」
「天馬……!」
「天馬の言う通りだな」
「確かに、守なら間違いなくそう言うね」
信助も笑みを浮かべ、神童も瑞貴もフッと笑う。今の自分たちがするべきことは、間違いなくそれだ。
「よーし! やるぞー!」
天馬はパンパンと両足を叩くと、空に向かって決意するように大きな声を上げるのだった。
「そんなことで……俺たちのサッカーへの想いを変えられるものか!」
「しかし、敵の強さに圧倒され絶望の淵に落とされれば、人は弱くなる。そこを攻められれば……」
「そういえば、アルファも……」
『さあ、どう感じた?』
『ウッ……!』
『クッ……!』
『感じたか、サッカーの恐ろしさを。サッカーは痛い…辛い…重い…苦痛…邪悪…不必要――そう、サッカーは不必要』
「あれもマインドコントロールの一種だったのね……」
ワンダバの言葉は中断されたが、その先は言わずともわかる。そして瑞貴も過去にアルファから似たようなことをされたのを思い出した。徹底的に痛めつけられて弱くなった心に刷り込んで来たのだ。それと同じことをベータが行(オコナ)ったのだ。
しかしマインドコントロール派はグラウンド中に放たれたのに、自分たちはサッカーを嫌いになどなっていないと剣城が言う。
「だが、あの光線は俺たちも浴びた。どうして俺たちは無事だったんだ?」
「化身はもともと人の心の強さが形となって現れたモノ。それが障壁となって光線を跳ね返したのじゃろう」
「化身を持たない人たちは、ダイレクトで受けてしまったから……」
マネージャー組は直接戦っていないから無事だったのだろう。アルノと茜の説明を受け、プロトコル・オメガ2.0の残酷なやり方に剣城や神童は歯を食いしばる。
「サッカーを嫌いにさせるだと……!?」
「卑劣な手を……!」
「なんで…なんでみんながサッカーを嫌いにならなくちゃいけないんだよ……! サッカーは何も悪いことしてないのに!」
「天馬……」
怒りと悔しさが入り交じって拳を強く握りしめ、体を震わす天馬。そばにいる信助にもその気持ちが伝わっている。
「博士よぉ、なんとかみんなを元に戻せんがかのう!?」
「フム……。マインドコントロールは一種の催眠術じゃ。プロトコル・オメガを倒せば、それを解く方法が見つかるかもしれん」
「あの人たちを、倒す!?」
「さっきの奴らをか!?」
「じゃが、他に方法はない。それに時間が経てばマインドコントロールを受けた連中は『サッカーが嫌い』だという今の気持ちを、受け入れてしまうかもしれん」
「そんな……!」
プロトコル・オメガ2.0の力はここにいる誰もが知っている。少年サッカー日本一になった自分たちも歯が立たなかったのに、それを倒すとなれば大きな障害だと葵も水鳥も信助もわかっていた。
「まっ、がんばるんじゃな」
アルノはそう言ってまたも姿を消してしまった。円堂もいない、仲間たちの大半もいない、これから先どうするべきだろうと信助は天馬に問いかける。
「天馬、どうしよう……?」
「奴らを倒せるチームを作るしかない!」
「えっ?」
「俺たちの監督、俺たちの仲間、俺たちのサッカーを取り戻すには、それしかないよ! 今よりも強くなって、化身アームドの力も手に入れて、必ずプロトコル・オメガを倒してみせる!」
「化身アームド……」
「確かに、あの力があれば……!」
「なんとかなるかもしれんのう!」
剣城も神童も錦も、さっきの試合では不確かな力だと思っていたが、化身を出せる自分たちならできなくもないと思う。しかし時空の共鳴現象とはいえ経験したはずの天馬だって何度も失敗したのだ。一筋縄ではないかないと剣城はわかっている。
「だが、どうやって化身アームドの力を手に入れるつもりだ?」
「わからない……でも! 時空を超えたって、歴史がおかしくなったって、強くなるための方法は一つしかない!」
「それは?」
その方法を信助が問うと、まるで誰かの姿を重ねるかのように天馬はニッと口の端を上げて笑う。
「特訓だ! 円堂監督なら、きっとそう言うよ!」
「天馬……!」
「天馬の言う通りだな」
「確かに、守なら間違いなくそう言うね」
信助も笑みを浮かべ、神童も瑞貴もフッと笑う。今の自分たちがするべきことは、間違いなくそれだ。
「よーし! やるぞー!」
天馬はパンパンと両足を叩くと、空に向かって決意するように大きな声を上げるのだった。