壮絶! プロトコル・オメガ2.0!!
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――ワームホールを突き進むキャラバンだが、室内では混乱に陥っていた。
「監督は…円堂監督はどうなってしまったんですか!?」
「天馬……」
「っつ……ううっ……」
「瑞貴さん……」
「恐らく、封印された」
天馬は神童の両肩をつかみ、瑞貴はうずくまって泣くのを堪えていると葵に支えられていた。その二人だけでなく全員に告げるように、アルノと運転を交代したワンダバが告げる。
「「封印……?」」
「圧縮された次元の中で、動くことも話すことも、何もできない状態にされているはずだ」
「そんな……!」
「守がそんな状態にされたなんて……!」
プロトコル・オメガ2.0の手から逃れた代償はとても大きく、特に天馬と瑞貴の心に深く突き刺さった。
☆☆☆☆☆
キャラバンがワームホールから現代の鉄塔広場に飛び出すと、空はすっかり夕方になっていた。信助と天馬と神童と剣城と錦、葵と茜と水鳥と瑞貴が最初にキャラバンから降りるも、全員の表情はとても暗かった。
「僕たち、歴史を元に戻すことができなかったんですね……」
「円堂監督……」
「落ち込んでる暇はないぞ!」
「「「「「!」」」」」
「今はこれからどうするかを考える時だ! いずれ反撃のチャンスはきっと来る!」
しんみりしている場合ではなく、次に備えて即座に切り替えるのだとワンダバは声を上げた。それに錦が真っ先に同意する。
「こんクマの言う通りじゃきに!」
「誰がクマだ!」
「クヨクヨ落ち込むんは、わしの性に合わん! 何より、雷門魂に反するぜよ!」
「錦先輩……!」
「いいこと言うじゃん!」
「ア、アハハハハッ!」
雷門魂の初心を思い出させてくれたので、天馬は顔を輝かす。水鳥に肘で脇を軽く当たった錦は、豪快に大笑いした。そして確かにその通りだと剣城も頷く。
「奪われたのなら、取り戻せばいい!」
「うん、そうだよ! 取り戻そう、みんなで! 円堂監督を……そして、俺たちのサッカーを!」
全てを取り戻すためにも次の戦いに備えようと天馬たちは意気込む。だが……。
「やるなら、あなたたちだけでやってください……。俺はもう協力しませんから……」
「速水?」
元からネガティブな部分が強い速水だが様子がおかしいと神童は不思議に思う。しかし速水だけではない。
「なんでサッカーなんてしてたんだド?」
「ああ。訳わかんないぜ」
「ちゅーか、さっさと帰ってテレビでも見~よっと」
速水だけでなく、天城や車田や浜野たちまで意欲がない。それどころかサッカーなんてどうでもいいというような言葉だ。いつもと違うみんなの言葉に神童は声を上げる。
「どうしたんだ、みんな!?」
「別に」
「正気に戻った、ってところかな」
「サッカーなんて二度としたくない……」
「考えただけでムカつくよ!」
「どうしてあんなのやっていたんでしょう、僕は」
「サッカーなんて辛いことばっかりだもんな」
「なんであんなに燃えていたのか、わからないな」
倉間も霧野も一乃も青山も輝も狩屋も、さらに三国もグローブを投げ捨てて鉄塔広場を去って行った。落ちたグローブを信助は拾い上げて呆然とし、そして天馬たちもみんなの突然の変化に戸惑いを隠せない。
「えっ……?」
「「「「「……?」」」」」
「そうか! あれはマインドコントロール派だったのか!」
「マインド…コントロール……?」
「奴らの放ったあの光線には、人間の考え方を変えてしまう効果があるのだ!」
「!」
声を上げたワンダバに首を傾げる葵だが、天馬はハッとしてベータが光線を放つ前に告げた意味深な言葉を思い出す。
『これからあなたたちのサッカーへの情熱、ぜ~んぶ奪っちゃいます!』
「あいつが言ってたのって、このことか!」
「じゃあ……みんな、サッカーへの気持ちを失ってしまったんですか?」
「そんな生易しいものではあるまい。恐らくサッカーを嫌いになってしまってるはずじゃ」
「「「「「!」」」」」
アルノの言葉に天馬たちは目を見開いた。あれほどサッカーが好きで革命も成し遂げた仲間がサッカーを嫌いになったと言われたからだ。
「監督は…円堂監督はどうなってしまったんですか!?」
「天馬……」
「っつ……ううっ……」
「瑞貴さん……」
「恐らく、封印された」
天馬は神童の両肩をつかみ、瑞貴はうずくまって泣くのを堪えていると葵に支えられていた。その二人だけでなく全員に告げるように、アルノと運転を交代したワンダバが告げる。
「「封印……?」」
「圧縮された次元の中で、動くことも話すことも、何もできない状態にされているはずだ」
「そんな……!」
「守がそんな状態にされたなんて……!」
プロトコル・オメガ2.0の手から逃れた代償はとても大きく、特に天馬と瑞貴の心に深く突き刺さった。
☆☆☆☆☆
キャラバンがワームホールから現代の鉄塔広場に飛び出すと、空はすっかり夕方になっていた。信助と天馬と神童と剣城と錦、葵と茜と水鳥と瑞貴が最初にキャラバンから降りるも、全員の表情はとても暗かった。
「僕たち、歴史を元に戻すことができなかったんですね……」
「円堂監督……」
「落ち込んでる暇はないぞ!」
「「「「「!」」」」」
「今はこれからどうするかを考える時だ! いずれ反撃のチャンスはきっと来る!」
しんみりしている場合ではなく、次に備えて即座に切り替えるのだとワンダバは声を上げた。それに錦が真っ先に同意する。
「こんクマの言う通りじゃきに!」
「誰がクマだ!」
「クヨクヨ落ち込むんは、わしの性に合わん! 何より、雷門魂に反するぜよ!」
「錦先輩……!」
「いいこと言うじゃん!」
「ア、アハハハハッ!」
雷門魂の初心を思い出させてくれたので、天馬は顔を輝かす。水鳥に肘で脇を軽く当たった錦は、豪快に大笑いした。そして確かにその通りだと剣城も頷く。
「奪われたのなら、取り戻せばいい!」
「うん、そうだよ! 取り戻そう、みんなで! 円堂監督を……そして、俺たちのサッカーを!」
全てを取り戻すためにも次の戦いに備えようと天馬たちは意気込む。だが……。
「やるなら、あなたたちだけでやってください……。俺はもう協力しませんから……」
「速水?」
元からネガティブな部分が強い速水だが様子がおかしいと神童は不思議に思う。しかし速水だけではない。
「なんでサッカーなんてしてたんだド?」
「ああ。訳わかんないぜ」
「ちゅーか、さっさと帰ってテレビでも見~よっと」
速水だけでなく、天城や車田や浜野たちまで意欲がない。それどころかサッカーなんてどうでもいいというような言葉だ。いつもと違うみんなの言葉に神童は声を上げる。
「どうしたんだ、みんな!?」
「別に」
「正気に戻った、ってところかな」
「サッカーなんて二度としたくない……」
「考えただけでムカつくよ!」
「どうしてあんなのやっていたんでしょう、僕は」
「サッカーなんて辛いことばっかりだもんな」
「なんであんなに燃えていたのか、わからないな」
倉間も霧野も一乃も青山も輝も狩屋も、さらに三国もグローブを投げ捨てて鉄塔広場を去って行った。落ちたグローブを信助は拾い上げて呆然とし、そして天馬たちもみんなの突然の変化に戸惑いを隠せない。
「えっ……?」
「「「「「……?」」」」」
「そうか! あれはマインドコントロール派だったのか!」
「マインド…コントロール……?」
「奴らの放ったあの光線には、人間の考え方を変えてしまう効果があるのだ!」
「!」
声を上げたワンダバに首を傾げる葵だが、天馬はハッとしてベータが光線を放つ前に告げた意味深な言葉を思い出す。
『これからあなたたちのサッカーへの情熱、ぜ~んぶ奪っちゃいます!』
「あいつが言ってたのって、このことか!」
「じゃあ……みんな、サッカーへの気持ちを失ってしまったんですか?」
「そんな生易しいものではあるまい。恐らくサッカーを嫌いになってしまってるはずじゃ」
「「「「「!」」」」」
アルノの言葉に天馬たちは目を見開いた。あれほどサッカーが好きで革命も成し遂げた仲間がサッカーを嫌いになったと言われたからだ。