壮絶! プロトコル・オメガ2.0!!
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「これは、推測なんだけど……化身アームドができた前回のときのような共鳴現象が起きないからだと思う」
「「えっ?」」
「歴史干渉が行われた直後は、時間の流れの振幅によって複数の天馬が存在していた。だから複数の天馬が共鳴し、力を高め合えたんだ。でも時間が経って雷門中に関する振幅が治まった今、パラレルワールドが消え、共鳴現象が起きなくなったんだ」
「なるほど……」
「瑞貴さん……俺にはよくわかりません」
理解した瑞貴と違って天馬はどういうことかと悩んでいたので、それに瑞貴は自分なりの解説を告げる。
「サッカーに例えると仲間がいれば力を合わせて大きな力になるけど、自分一人じゃ必殺タクティクスも連携必殺技もできないでしょ? だから今、天馬は一人で連携技を使おうとしている状態ってことだよ」
「えっ! それじゃあ化身アームドはできないってことですか?」
「うん。できるようになるには、自分自身の力を高め、さらなる力を得て本当の化身アームドを身に付けるしかない」
「さらなる力……」
「でも、天馬。今は化身アームドのことを忘れて」
「えっ?」
「一つのことにこだり過ぎたら、せっかくのチャンスを逃してしまう。今の自分の力を信じて戦うしかないの」
「瑞貴さん……」
「――その通りだ」
化身アームドについて悩む天馬の思考をストップさせ、瑞貴の言葉に賛同するように声を上げたのは神童だった。
「神童先輩……」
「今は、化身の力で戦いきるしかない」
「そういうことじゃのう!」
「僕もがんばるよ!」
「うん!」
神童だけでなく、化身の力を持つ錦も剣城も信助もやる気満々だ。確かに今は未知数の力より確実にある力を伸ばす方が先決だと天馬も思い直した。
☆☆☆☆☆
ハーフタイムが終了し、雷門中サッカー部はポジションを一部変更して試合に臨む。
《さあ後半戦。アメリカ代表メンバーを変えてきました! キックオフです!!》
「行くぞ!」
「はい!」
剣城からボールを受け取り、影山輝はドリブルで上がって行く。その試合の様子を未来から見ているトウドウ=ヘイキチは、通信器を通じてベータに伝える。
〈開始せよ〉
「イエス、マスター」
ボールを持って攻め込む輝に、ドリムが激しいチャージを繰り出した。
ピ――ッ!
そこへ審判からドリムにレッドカードが出される。あまりに危険なプレーなので当然なのだが……オルガがドリブルして勝手にプレーを進めたので、審判はオルガにもホイッスルを鳴らす。
「レッドカードが見えないのか!?」
「うるさいよーだ!」
「ぐあっ!」
なんとオルガは止めようとした審判にもボールで吹っ飛ばした。ボールは体を震わす速水鶴正の元へ転がる。
「アワワワ……! どうなっているんですか……!?」
「しゃらあっ!」
「うわあっ!」
ウォードは速水にスライディングで吹き飛ばした。
その後もプロトコル・オメガ2.0はレッドカード級のラフプレーを続ける。それでもプレーをやめず、試合を進めていく一方だ。
「奴らを止めなければ、サッカーは野蛮なスポーツにされてしまう!」
「いくぞ、天馬! 奴らを止める!」
「よし!」
恐れていた事態が起ころうとしていて神童が焦ると、剣城と天馬はボールを持つウォードの元へ駆け出した。しかし……。
「フンッ! すっこんでな!」
「「うわあっ!」」
ウォードは足を振り上げて二人を吹き飛ばした。そしてプロトコル・オメガ2.0のプレーの残酷さは、ベンチにいる葵や水鳥たちにも伝わっている。
「天馬! 剣城くん!」
「こんなのサッカーじゃないぜ!」
「奴らは、もともとマトモにサッカーをするつもりなんてない! サッカーが野蛮で危険だと、世界に知らしめるためにこんなことをしているんだ!」
「このままじゃ、結局サッカー禁止令が発動してしまう……!」
ワンダバの言葉に目を見開いた瑞貴は、これでは何も変わらないと危惧している。それは円堂も同じで、組んでいる手に力が入って歯を食いしばる。
「「えっ?」」
「歴史干渉が行われた直後は、時間の流れの振幅によって複数の天馬が存在していた。だから複数の天馬が共鳴し、力を高め合えたんだ。でも時間が経って雷門中に関する振幅が治まった今、パラレルワールドが消え、共鳴現象が起きなくなったんだ」
「なるほど……」
「瑞貴さん……俺にはよくわかりません」
理解した瑞貴と違って天馬はどういうことかと悩んでいたので、それに瑞貴は自分なりの解説を告げる。
「サッカーに例えると仲間がいれば力を合わせて大きな力になるけど、自分一人じゃ必殺タクティクスも連携必殺技もできないでしょ? だから今、天馬は一人で連携技を使おうとしている状態ってことだよ」
「えっ! それじゃあ化身アームドはできないってことですか?」
「うん。できるようになるには、自分自身の力を高め、さらなる力を得て本当の化身アームドを身に付けるしかない」
「さらなる力……」
「でも、天馬。今は化身アームドのことを忘れて」
「えっ?」
「一つのことにこだり過ぎたら、せっかくのチャンスを逃してしまう。今の自分の力を信じて戦うしかないの」
「瑞貴さん……」
「――その通りだ」
化身アームドについて悩む天馬の思考をストップさせ、瑞貴の言葉に賛同するように声を上げたのは神童だった。
「神童先輩……」
「今は、化身の力で戦いきるしかない」
「そういうことじゃのう!」
「僕もがんばるよ!」
「うん!」
神童だけでなく、化身の力を持つ錦も剣城も信助もやる気満々だ。確かに今は未知数の力より確実にある力を伸ばす方が先決だと天馬も思い直した。
☆☆☆☆☆
ハーフタイムが終了し、雷門中サッカー部はポジションを一部変更して試合に臨む。
《さあ後半戦。アメリカ代表メンバーを変えてきました! キックオフです!!》
「行くぞ!」
「はい!」
剣城からボールを受け取り、影山輝はドリブルで上がって行く。その試合の様子を未来から見ているトウドウ=ヘイキチは、通信器を通じてベータに伝える。
〈開始せよ〉
「イエス、マスター」
ボールを持って攻め込む輝に、ドリムが激しいチャージを繰り出した。
ピ――ッ!
そこへ審判からドリムにレッドカードが出される。あまりに危険なプレーなので当然なのだが……オルガがドリブルして勝手にプレーを進めたので、審判はオルガにもホイッスルを鳴らす。
「レッドカードが見えないのか!?」
「うるさいよーだ!」
「ぐあっ!」
なんとオルガは止めようとした審判にもボールで吹っ飛ばした。ボールは体を震わす速水鶴正の元へ転がる。
「アワワワ……! どうなっているんですか……!?」
「しゃらあっ!」
「うわあっ!」
ウォードは速水にスライディングで吹き飛ばした。
その後もプロトコル・オメガ2.0はレッドカード級のラフプレーを続ける。それでもプレーをやめず、試合を進めていく一方だ。
「奴らを止めなければ、サッカーは野蛮なスポーツにされてしまう!」
「いくぞ、天馬! 奴らを止める!」
「よし!」
恐れていた事態が起ころうとしていて神童が焦ると、剣城と天馬はボールを持つウォードの元へ駆け出した。しかし……。
「フンッ! すっこんでな!」
「「うわあっ!」」
ウォードは足を振り上げて二人を吹き飛ばした。そしてプロトコル・オメガ2.0のプレーの残酷さは、ベンチにいる葵や水鳥たちにも伝わっている。
「天馬! 剣城くん!」
「こんなのサッカーじゃないぜ!」
「奴らは、もともとマトモにサッカーをするつもりなんてない! サッカーが野蛮で危険だと、世界に知らしめるためにこんなことをしているんだ!」
「このままじゃ、結局サッカー禁止令が発動してしまう……!」
ワンダバの言葉に目を見開いた瑞貴は、これでは何も変わらないと危惧している。それは円堂も同じで、組んでいる手に力が入って歯を食いしばる。