よみがえれ! 雷門!!
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完全に元通りになったのではないと気づき、天馬と瑞貴はフェイに小声で話しかける。
「まだ元通りじゃないのか?」
「こうなったらみんなにも協力してもらおう」
「どうやって?」
「――天馬」
小声で話す三人に声をかけたのは神童だ。いきなりのことでびっくりした天馬は思わず背筋を伸ばす。
「は、はい!」
「そっちの女子は? 昔の瑞貴さんに似ているが、親戚か何かか?」
「えっ!」
「あ~……その……」
「それも含めて説明するよ」
どう説明すればいいか悩む天馬と瑞貴だが、すかさずフェイがフォローしてくれた。
――そしてフェイの提案で全員屋内グラウンドに移動する。最初は全員不思議に思ったものの、ワームホールから現れて宙に浮かぶキャラバンに驚きを隠せない。
そしてキャラバンはゆっくりとみんなの前に着地して中からワンダバが出て来て、彼の登場に狩屋マサキや車田剛一たちはまたも驚く。
「まったくもう、洗車の途中だったんだけどな」
「しゃべったぞ!」
「なんだ、これ!?」
「これとは失礼な! テンマーズの大監督クラーク=ワンダバット様だ!」
「アワワワ……クマ!?」
「誰がクマじゃ!」
「天馬、どういうことだ!?」
「私が説明しよう!」
速水鶴正にツッコミを入れるワンダバは、天馬に説明を求める瀬戸水鳥を制してこれまでのことを話す。
「フゥ……というわけなのだ」
「「「「「…………」」」」」
エキサイティングゲージを上げながら説明してくれたワンダバだが、突拍子過ぎて全員頭がついていかなかった。
「……みなさん、大丈夫ですか?」
「いきなりタイムジャンプなんてびっくりするよね。でも今聞いたように、今の私は十年前の中学生の姿だけど、雷門中サッカー部のコーチの円堂瑞貴なの」
「じゃあ俺たちの目の前にいるのは、本当に瑞貴姉さんってこと?」
「うん」
「ちゅーか、俺らと同じ中学生になってるなんて、なんか変な感じ」
「アハハ……」
中身は変わっていないことを狩屋に伝えると、次いで言う浜野海士の言葉に瑞貴は苦笑するしかなかった。
「そしてこの俺は偽りの時間の中に生きてる。天馬くんと瑞貴さんの知っている俺が、本当の俺だ。だから、『本当の俺』を取り戻して京介にサッカーを返してやりたいんだ。そしてそれは、君たち雷門中サッカー部が本来のサッカー部になることを意味する」
「俺たちも、偽りの時間の中にいるってことか……」
「そうだ」
神童の呟きに肯定する優一。だけど霧野たちにもちゃんと記憶があるので複雑な気持ちだ。
「それって自分が自分じゃないみたいで、なんか嫌な感じだな」
「ダメだ、俺はもうわからん!」
「僕もです……」
「わしもさっぱりぜよ!」
「なんで胸張っちゃうんです?」
車田や信助もまだうまく受け入れていないが、堂々とする錦龍馬に速水はすかさずツッコミを入れた。しかし――。
「私、わかる」
「「「「「ええっ!?」」」」」
「SF3級だから。パラレルワールドに自分がいるなんて夢みたい……!」
「あんたタダモンじゃないね……」
なんとしっかり理解していたのは山菜茜だった。アッサリと受け入れる彼女に雷門中サッカー部は驚きの声を上げ、水鳥は彼女にこんな意外な特技があると思わなかった。
「あの、本当の優一さんって怪我でサッカーができなくなる優一さんですよね?」
「ああ」
「時間が変わってるなら、新しい歴史の中で二人共サッカーできるままじゃダメなんですか?」
「そうですよ! それがベストじゃないですか!」
「だよな、なんかお得じゃん!」
「ありがとう」
天馬に同意するように輝も狩屋も声を上げる。本当の優一だって弟とサッカーがしたくてリハビリを続けており、今の優一なら剣城を元に戻せば望み通り一緒にサッカーができるだろう。……しかし優一はそれをよしとしない。
「でもね、本来それはやってはいけないことだと思う……俺は京介にサッカーを取り戻してやりたい。あいつは、俺以上にサッカーが大好きなんだよ」
「「…………」」
確かにその通りで本人は納得しているが、やはり複雑な思いだと天馬と瑞貴は顔をうつむけた。
「京介を救うことは、雷門中サッカー部を救うことだ。みんな、協力してほしい」
「「「「「はい!」」」」」
「剣城……今どうしているんだ?」
天馬が呟く中、当の本人である剣城は一人街を歩いていた。しかし……その雰囲気はどこか寂しげで、大切なモノを失ったような表情をしていた。
☆コーチの 今日の格言☆
大事な約束は何年経とうと心に残っているものだよ。
以上!!
「まだ元通りじゃないのか?」
「こうなったらみんなにも協力してもらおう」
「どうやって?」
「――天馬」
小声で話す三人に声をかけたのは神童だ。いきなりのことでびっくりした天馬は思わず背筋を伸ばす。
「は、はい!」
「そっちの女子は? 昔の瑞貴さんに似ているが、親戚か何かか?」
「えっ!」
「あ~……その……」
「それも含めて説明するよ」
どう説明すればいいか悩む天馬と瑞貴だが、すかさずフェイがフォローしてくれた。
――そしてフェイの提案で全員屋内グラウンドに移動する。最初は全員不思議に思ったものの、ワームホールから現れて宙に浮かぶキャラバンに驚きを隠せない。
そしてキャラバンはゆっくりとみんなの前に着地して中からワンダバが出て来て、彼の登場に狩屋マサキや車田剛一たちはまたも驚く。
「まったくもう、洗車の途中だったんだけどな」
「しゃべったぞ!」
「なんだ、これ!?」
「これとは失礼な! テンマーズの大監督クラーク=ワンダバット様だ!」
「アワワワ……クマ!?」
「誰がクマじゃ!」
「天馬、どういうことだ!?」
「私が説明しよう!」
速水鶴正にツッコミを入れるワンダバは、天馬に説明を求める瀬戸水鳥を制してこれまでのことを話す。
「フゥ……というわけなのだ」
「「「「「…………」」」」」
エキサイティングゲージを上げながら説明してくれたワンダバだが、突拍子過ぎて全員頭がついていかなかった。
「……みなさん、大丈夫ですか?」
「いきなりタイムジャンプなんてびっくりするよね。でも今聞いたように、今の私は十年前の中学生の姿だけど、雷門中サッカー部のコーチの円堂瑞貴なの」
「じゃあ俺たちの目の前にいるのは、本当に瑞貴姉さんってこと?」
「うん」
「ちゅーか、俺らと同じ中学生になってるなんて、なんか変な感じ」
「アハハ……」
中身は変わっていないことを狩屋に伝えると、次いで言う浜野海士の言葉に瑞貴は苦笑するしかなかった。
「そしてこの俺は偽りの時間の中に生きてる。天馬くんと瑞貴さんの知っている俺が、本当の俺だ。だから、『本当の俺』を取り戻して京介にサッカーを返してやりたいんだ。そしてそれは、君たち雷門中サッカー部が本来のサッカー部になることを意味する」
「俺たちも、偽りの時間の中にいるってことか……」
「そうだ」
神童の呟きに肯定する優一。だけど霧野たちにもちゃんと記憶があるので複雑な気持ちだ。
「それって自分が自分じゃないみたいで、なんか嫌な感じだな」
「ダメだ、俺はもうわからん!」
「僕もです……」
「わしもさっぱりぜよ!」
「なんで胸張っちゃうんです?」
車田や信助もまだうまく受け入れていないが、堂々とする錦龍馬に速水はすかさずツッコミを入れた。しかし――。
「私、わかる」
「「「「「ええっ!?」」」」」
「SF3級だから。パラレルワールドに自分がいるなんて夢みたい……!」
「あんたタダモンじゃないね……」
なんとしっかり理解していたのは山菜茜だった。アッサリと受け入れる彼女に雷門中サッカー部は驚きの声を上げ、水鳥は彼女にこんな意外な特技があると思わなかった。
「あの、本当の優一さんって怪我でサッカーができなくなる優一さんですよね?」
「ああ」
「時間が変わってるなら、新しい歴史の中で二人共サッカーできるままじゃダメなんですか?」
「そうですよ! それがベストじゃないですか!」
「だよな、なんかお得じゃん!」
「ありがとう」
天馬に同意するように輝も狩屋も声を上げる。本当の優一だって弟とサッカーがしたくてリハビリを続けており、今の優一なら剣城を元に戻せば望み通り一緒にサッカーができるだろう。……しかし優一はそれをよしとしない。
「でもね、本来それはやってはいけないことだと思う……俺は京介にサッカーを取り戻してやりたい。あいつは、俺以上にサッカーが大好きなんだよ」
「「…………」」
確かにその通りで本人は納得しているが、やはり複雑な思いだと天馬と瑞貴は顔をうつむけた。
「京介を救うことは、雷門中サッカー部を救うことだ。みんな、協力してほしい」
「「「「「はい!」」」」」
「剣城……今どうしているんだ?」
天馬が呟く中、当の本人である剣城は一人街を歩いていた。しかし……その雰囲気はどこか寂しげで、大切なモノを失ったような表情をしていた。
☆コーチの 今日の格言☆
大事な約束は何年経とうと心に残っているものだよ。
以上!!