よみがえれ! 雷門!!
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その後、試合会場にいるアルファにインカムを通じて青年のデータが送られる。
「イエス。何者か判明。剣城京介のインタラプト修正によって生じたエラーだ」
「エラーならば正すまでです」
エイナムは誤差が出ようと自分たちで正せば問題ないと判断する。
その間に青年はフィールドまで降りて来たので、天馬は嬉しそうに彼の元へ駆け寄る。
「剣城! 来てくれたんだな……――あれ? 剣城?」
よく見たら雰囲気は似ているが所々違うし、身長も剣城より高いことに気づいた。
「俺は君の知っている京介ではない」
「……優一くん? 優一くんだよね?」
「はい。京介の兄・剣城優一です」
天馬の隣に駆け寄った瑞貴は、明るい場所でハッキリ彼の姿を確認したため青年が剣城優一だと気づいた。
「お久しぶりです、瑞貴さん。その姿もなんだか懐かしいです。それと天馬くんだね」
「足は……もういいんですか?」
優一は確かに歩けるために治療を受けれるようになったが、それはホーリーロード決勝戦の前だ。あまりにも短い期間なので天馬は驚く。
「話はあとだ。今はあいつらと戦おう」
「はい!」
「うん!」
しかしこのときの円堂は優一が誰だか知らず、突如現れた彼に目をパチクリする。
「誰だ?」
「どうやら、パラレルワールドから強い味方が来たようだよ」
「えっ?」
とりあえず敵ではないことをフェイは円堂に教える。それにまた円堂も不思議に思ってもう一度優一を見ると、今度は瑞貴がこの姿になった理由を説明しているらしい。
「……なんだか、あの女の子と親しげだな」
「えっ!」
若干ムッとしている円堂にフェイはギクリと肩を上げた。円堂が本来の瑞貴と出会って気持ちを自覚するにはまだ先なのに、今日が初対面であまり接触していない瑞貴に対してヤキモチをやくなど思わなかったからだ。
するとアルファが優一の前に来て、相変わらず無表情のまま淡々と告げる。
「お前は再修正される」
「それはどうかな?」
「選手交代だ! キモロ!」
ワンダバの指示でキモロはフェイとハイタッチをしたあとに消えた。そしてテンマーズのユニフォームに着替えた優一がピッチに入る。
「俺、嬉しいです! 優一さんとサッカーできるなんて!」
「私もこんな形とはいえ嬉しいよ!」
「俺もだ。天馬くんと瑞貴さん……それに、あの人と一緒にプレーできるなんてね」
「守りは、任せてください!」
二人と同じ気持ちの優一は、続けてゴールにいる円堂に一度礼をする。それを見た円堂は大きく手を振ってそう言った。
クオースのスローイングで試合再開。ボールを取ったジーニーにさっそく優一が向かうと、一度ジーニーの周りを走って怯ませた隙にボールをあっという間に捕った。
それからもネタン、クオル、メダムすらも鮮やかなプレーでかわしていった。
「うまい……!」
「これが優一さんのサッカー!」
「圧倒的だ!」
瑞貴と天馬とフェイの知っている優一は足を怪我しているためサッカーができないが、怪我がなかったら未来人にも負けないスゴいプレーをすると目を見開いた。
そしてドリブルをしていく優一は、天馬が後を追ってきたことに気づいてニッと笑う。
「天馬くん、化身だ!」
「えっ?」
「行くぞ!」
「はい!」
「うおおぉぉおおお! 魔戦士ペンドラゴン!」
「これが、優一くんの化身!?」
竜頭の鎧と文様が刻まれた剣を装備した魔界の戦士のような化身に、瑞貴を始め誰もが目を見開いた。――しかも、それだけじゃない。
「アームド!」
なんとアルファと同じように優一も化身を身にまとう、化身アームドをしたのだ。
「優一さんの化身アームド!?」
「天馬! 君にもできるよ! やってみて!」
「俺にも……できる! いくぞ、魔神ペガサスアーク! アームド!」
フェイに背中を押され天馬もまた化身アームドをした。まさか成功するとは思わず瑞貴よりも本人が一番驚いている。
「天馬も、化身アームドを……!」
「ああっ! ホントだ! できた……俺にも化身アームドできました!」
嬉しそうに言う天馬に優一も微笑んだ。そしてこの機を逃さないよう、正面を見て構える。
「さあ、行くぞ!」
「はい!」
ドリブルする優一と並んで天馬も走り出すと、いつの間にか下がっていたアルファが前に現れた。
「天空の支配者鳳凰! アームド!」
《アルファも化身アームドだー!》
「ふっ!」
「たあっ!」
優一は高くボールを上げると天馬と共に高く飛び、二人は同時にシュートを繰り出す。