時を越えた天馬と##NAME1##!
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フェイはしゃがんで木の枝を使い砂浜に書き込みながら二人に説明する。
「インタラプトっていうのは、歴史を変更できる運命の分かれ道みたいなものさ。奴らはそこに介入して起きた出来事を作り変えているのさ」
「それで雷門中サッカー部も!?」
「守がサッカー部を作らなかったから、今のサッカー部が消えてしまったっていうことね」
「そう。だからそれを僕らで元に戻すんだよ」
正直に言えば不安もあるし『時代を元に戻す』など突拍子もなく不可解なことだ。しかしある程度を目の当たりにし、サッカーを守って大切な雷門中サッカー部を取り戻すためにも二人は了承する。
「わかった」
「やろう、フェイくん」
「うん」
全員の意見が一致したあと、天馬は瑞貴の姿を見てフェイに問いかける。
「そうだ。フェイはどうして瑞貴さんがこの姿になったのか知らない? アルファと接触して気を失ったあと、目を覚ましたらこうなったらしいんだけど……」
「何か、元に戻る方法とかあれば教えてほしいの」
「すみません。それについては僕もよくわからなくて……」
「あっ、そうか……」
「でも、恐らく瑞貴さんは特殊な存在だと思います。僕も時空に関する影響がこんな形で出るのは知りません」
「特殊な存在?」
「!」
フェイの言葉に天馬は首を傾げたが、心当たりのある瑞貴は目を見開いて自分の手の平を見つめる。
(やっぱり、どんな年月を過ごしても……私は……)
「でも!」
「!」
突然一段と声を上げたので瑞貴は驚くと、フェイは真っ直ぐな目を瑞貴に向ける。
「必ず元に戻してみせます! だから悲しまないでください!」
「う、うん。ありがとう」
顔を曇らせた原因が『元の姿に戻る方法がわからない』と認識したんだろう。本当は別のことで悩んでいた瑞貴だが、今はフェイの気持ちをありがたく受け取ることにした。
「――よーし! 話は決まったー!」
すると大きな影が差しこみ、上を見ればさっきのキャラバン――イナズマTMキャラバンが浮かんでいた。運転席の窓を開いたワンダバの姿を見ると、彼が運転して来たのだろう。
三人はキャラバンに乗り込むと、天馬と瑞貴は内装を見渡すも一見普通のキャラバンにしか見えない。
「これがタイムマシンなの?」
「うん。正確に言うと『時空間転移装置』――ワームホールを通って別の時間、別の場所に移動できるんだ」
「外観は君たち雷門中サッカー部のキャラバンを参考に、私が作ったんだ」
「このフワフワな手で!?」
大きなこのキャラバンを作ったというワンダバ。瑞貴は実際にワンダバの手を取ると本当のぬいぐるみのように柔らかい。それ故にますます驚くばかりだ。
「これで別の時間に行けるの?」
「うん。ただし、それには条件がある。ある時間にタイムジャンプするためには道しるべが必要なんだ」
「「道しるべ?」」
「僕らはそれを『アーティファクト』と呼んでいる」
「その時間、その場所にいた者の強い想いが詰まった物でなければいけない。それがないとワームホールの出口を検出できず、タイムジャンプは失敗する」
「じゃあ、十一年前に行くためには何が必要なの?」
「サッカー部が作られたときの想いがこもった物だ」
「天馬、瑞貴さん、なんか思い当たることある?」
「う~ん……」
「あっ!」
十一年前の雷門中サッカー部ができる頃、というピンポイントな時間に行くために必要なアーティファクト。心当たりがあった瑞貴は声を上げた。
「サッカー部の旧部室だよ! あそこは守が初めてサッカー部を作った場所なの」
「確かに! それなら、きっと何かあるかもしれませんね!」
天馬も大賛成のようで、まずは現代に戻ることにした。
☆☆☆☆☆
現代の時間と場所はインプットされていたため、アーティファクトがなくても戻ることができた。そして天馬と瑞貴とフェイとワンダバはさっそく今も残っている旧部室に向かうが……。
「あれ? 前に見たときと違う……」
「守から聞いた話なんだけど、サッカー部を作る前はこの部屋は物置になってたの。だから……」
外にも木材やダンボールがあったので、瑞貴が鍵を開けると、予想通り中はガラクタやダンボールや本や鉄パイプなどいろんな物が積まれていた。
「本当に部室じゃなく、物置ですね……」
「守が来るずっと前……響木さんの時代からこの部室はあった。だからもともとサッカー部の部室には変わりないよ」
「だったらきっと、何かあるはずですね!」
とりあえず片っ端から物を外に出すことにし、サッカー部に関連しそうな何かを探してみる。
「インタラプトっていうのは、歴史を変更できる運命の分かれ道みたいなものさ。奴らはそこに介入して起きた出来事を作り変えているのさ」
「それで雷門中サッカー部も!?」
「守がサッカー部を作らなかったから、今のサッカー部が消えてしまったっていうことね」
「そう。だからそれを僕らで元に戻すんだよ」
正直に言えば不安もあるし『時代を元に戻す』など突拍子もなく不可解なことだ。しかしある程度を目の当たりにし、サッカーを守って大切な雷門中サッカー部を取り戻すためにも二人は了承する。
「わかった」
「やろう、フェイくん」
「うん」
全員の意見が一致したあと、天馬は瑞貴の姿を見てフェイに問いかける。
「そうだ。フェイはどうして瑞貴さんがこの姿になったのか知らない? アルファと接触して気を失ったあと、目を覚ましたらこうなったらしいんだけど……」
「何か、元に戻る方法とかあれば教えてほしいの」
「すみません。それについては僕もよくわからなくて……」
「あっ、そうか……」
「でも、恐らく瑞貴さんは特殊な存在だと思います。僕も時空に関する影響がこんな形で出るのは知りません」
「特殊な存在?」
「!」
フェイの言葉に天馬は首を傾げたが、心当たりのある瑞貴は目を見開いて自分の手の平を見つめる。
(やっぱり、どんな年月を過ごしても……私は……)
「でも!」
「!」
突然一段と声を上げたので瑞貴は驚くと、フェイは真っ直ぐな目を瑞貴に向ける。
「必ず元に戻してみせます! だから悲しまないでください!」
「う、うん。ありがとう」
顔を曇らせた原因が『元の姿に戻る方法がわからない』と認識したんだろう。本当は別のことで悩んでいた瑞貴だが、今はフェイの気持ちをありがたく受け取ることにした。
「――よーし! 話は決まったー!」
すると大きな影が差しこみ、上を見ればさっきのキャラバン――イナズマTMキャラバンが浮かんでいた。運転席の窓を開いたワンダバの姿を見ると、彼が運転して来たのだろう。
三人はキャラバンに乗り込むと、天馬と瑞貴は内装を見渡すも一見普通のキャラバンにしか見えない。
「これがタイムマシンなの?」
「うん。正確に言うと『時空間転移装置』――ワームホールを通って別の時間、別の場所に移動できるんだ」
「外観は君たち雷門中サッカー部のキャラバンを参考に、私が作ったんだ」
「このフワフワな手で!?」
大きなこのキャラバンを作ったというワンダバ。瑞貴は実際にワンダバの手を取ると本当のぬいぐるみのように柔らかい。それ故にますます驚くばかりだ。
「これで別の時間に行けるの?」
「うん。ただし、それには条件がある。ある時間にタイムジャンプするためには道しるべが必要なんだ」
「「道しるべ?」」
「僕らはそれを『アーティファクト』と呼んでいる」
「その時間、その場所にいた者の強い想いが詰まった物でなければいけない。それがないとワームホールの出口を検出できず、タイムジャンプは失敗する」
「じゃあ、十一年前に行くためには何が必要なの?」
「サッカー部が作られたときの想いがこもった物だ」
「天馬、瑞貴さん、なんか思い当たることある?」
「う~ん……」
「あっ!」
十一年前の雷門中サッカー部ができる頃、というピンポイントな時間に行くために必要なアーティファクト。心当たりがあった瑞貴は声を上げた。
「サッカー部の旧部室だよ! あそこは守が初めてサッカー部を作った場所なの」
「確かに! それなら、きっと何かあるかもしれませんね!」
天馬も大賛成のようで、まずは現代に戻ることにした。
☆☆☆☆☆
現代の時間と場所はインプットされていたため、アーティファクトがなくても戻ることができた。そして天馬と瑞貴とフェイとワンダバはさっそく今も残っている旧部室に向かうが……。
「あれ? 前に見たときと違う……」
「守から聞いた話なんだけど、サッカー部を作る前はこの部屋は物置になってたの。だから……」
外にも木材やダンボールがあったので、瑞貴が鍵を開けると、予想通り中はガラクタやダンボールや本や鉄パイプなどいろんな物が積まれていた。
「本当に部室じゃなく、物置ですね……」
「守が来るずっと前……響木さんの時代からこの部室はあった。だからもともとサッカー部の部室には変わりないよ」
「だったらきっと、何かあるはずですね!」
とりあえず片っ端から物を外に出すことにし、サッカー部に関連しそうな何かを探してみる。